星空案内はこちらのPDFファイルと一緒にお読みください
今年の春はとても暖かく穏やかな日が続き、草花が美しく芽吹く季節になりました。ゴールデンウイークには、山や高原など星空のきれいなところに出かけられる方も多いことでしょう。 |
この季節は、季節風が弱まることや、中国大陸からの黄砂の影響もあり、晴れてもなかなかきれいな星空が見えない日も多いのですが、風向きが変わると空がとても青く、きれいな星空が見られるときがあります。この春の宵空では、太陽が沈んだ後の空の高いところに、宵の明星の金星が見えています。今月の金星までの距離は光の速さで約7分で、昨年11月に太陽の向こう側を周ってから少しずつ地球に接近してきているところです。このあと7月ごろまで、宵の明星として見ることができます。 |
天体望遠鏡で見た 昼間の金星 |
春から夏にかけて宵の金星が見られるときは、地球公転軸と自転軸の傾きの関係で、とても空の高いところに見られます。今月、金星は夜10時になっても沈まず、かなり夜遅くまで見えています。最も沈むのが遅いのは5月中旬から下旬にかけてで、東京では22時16分です。 |
4月24日に見られた金星と月のランデブー |
金星が西の空に低くなる午後9時ごろの星空のようすを見ると、西の空の中ほどには、冬の星座のふたご座のポルックス(52光年)とカストル(32光年)が仲良く輝いています。ふたご座には、昨年2月のこのページで紹介した散開星団M35があります。 そのふたご座の足元、カストルとポルックスより少し低い空に、鈍く赤く輝く星が見えています。この星が火星です。火星までの距離は光の速さで約16分で、昨年12月1日に地球に最も近づきました。 火星は地球のすぐ外側をまわる惑星ですが、約2年2ヶ月ごとに地球に接近します。しかし、接近ごとにその距離が異なります。その理由は、火星の軌道が真円ではなくちょっとゆがんだ楕円をしているためです。 |
金星や火星などの惑星たちは、そのまわりの星座の星々と毎日少しずつ位置関係を変えています。その様子を毎日スケッチしていくと、私たちの地球やこれらの惑星が、太陽のまわりをまわっていることが理解できるようになります。15世紀ポーランドの天文学者コペルニクスがはじめて唱えた地動説以後、世界中の天文学者が現在まで宇宙を見つめ続けて、現在も様々な角度から研究が進められています。そして2006年には、冥王星が惑星から除外されました。その太陽系宇宙の変遷をこちらのページにまとめています。
|
セレストロン CPC1100-Jで見た火星 マイクロフォーサーズミラーレスカメラで撮影 |
ふたご座から目を空の高いところに移すと、おとなしめに輝く春の星座が輝いています。春の星座の方角は、太陽系のある天の川銀河の円盤状になっているちょうど薄くなった方角にあたるため、明るい星が少ないのですが、その中でも、北の空の高いところにある北斗七星は、明るい星が並ぶ見つけやすい星の連なりです。北斗七星は星座ではなく、おおぐま座という星座の一部になります。おおぐま座には、先月のこのページで紹介したM97とM108や2022年4月のこのページで紹介したM81とM82など、小望遠鏡でも楽しめる銀河がたくさんあります。是非宇宙を延々と旅してきた星たちの光をあなたの目で確かめてみてください。 |
りょうけん座の球状星団M3のシミュレーション画像 20cmクラスの望遠鏡で見るとこのように見えます
|
その途中、春の大曲線の内側にあるりょうけん座という小さな星座には、M3という球状星団があります。M3は地球から32,300光年の距離にある天の川銀河(私たちの銀河系)の中の天体で、球状星団という名前の通り星がボール状に集まっていて、天の川銀河(私たちの銀河系)の外側を取り巻くように存在する天体です。その構造や成り立ちなど、いまだに謎の多い天体のひとつです。 また、りょうけん座にはこのM3の他に2019年5月のこのページで紹介したM51やM63といった銀河もたくさんあります。 これまで、銀河や星雲や星団の名前に「M」の文字がついた天体をいくつか紹介してきましたが、これは、18世紀のフランスの天文学者シャルル・メシエが作った星雲星団のリストです。彗星の番人と呼ばれたメシエは、彗星と間違えやすい星雲や星団をあらかじめリストアップして、彗星探索をしやすくしようとしました。メシエ天体は全部110個あり、これらは18世紀の望遠鏡でも見ることができたことからもわかるように、現在の小望遠鏡でも容易に見ることができる天体ばかりです。 しかし、そうは言っても肉眼では見ることができない天体ですから、望遠鏡の視野に入れるのはとても難しいものです。でも、最新の天体自動導入望遠鏡なら、スマートフォンやタブレットの画面の星図からタップするだけで見つけることができます。 |
この時期になると、夜半前にはもう夏の星座が顔を出してきます。東の空の中ほどには、明るく輝く白い3つの一等星で作る大きな三角形を見つけることができます。こと座のベガ(25光年)・わし座のアルタイル(17光年)・はくちょう座のデネブ(2600光年)で作られる「夏の大三角」です。中国から伝わった七夕伝説の「織り姫」と「彦星」は、それぞれベガとアルタイルだと言われています。こと座の中には、昨年8月のこのページで紹介したM57があります。また、夏の大三角のほぼまん中、はくちょう座のくちばしにあたるところには、、2021年8月のこのページで紹介したアルビレオという星があります。そのアルビレオのすぐ近くにあるこぎつね座という星座の中には、昨年8月のこのページ紹介したM27と呼ばれる星雲もあります。はくちょう座には2021年9月のこのページで紹介したM39があります。さらに、ベガよりさらに高い空には、2022年7月のこのページで紹介したヘルクレス座のM13も見えています。 |
夏の天の川 25mmF1.8レンズ マイクロフォーサーズミラーレスカメラ 8秒露出 長野県野辺山高原にて撮影 |
さらに、南の空にはさそり座のアンタレス(620光年)も見えています。さそり座には、アンタレスのすぐ東にある球状星団M4や、2012年7月のページで紹介したさそりのしっぽの毒針の先あたりにあるM6とM7という2つの散開星団があり、いて座にも2014年8月のこのコーナーで紹介したM11やM8など、たくさんの星雲星団があります。 そして、この時間になると、南東の空の低いところに土星が見えてきます。土星までの距離は光の速さで約80分かかります。土星を望遠鏡で見ると、右の画像のようにくるっとドーナツ状の輪が取り巻いている様子を見ることができます。 |
|
このページで紹介している星雲星団や惑星の様子は、口径7cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径7cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。 |
●このコーナーより商品をお申し込みの場合、代金のお支払いはクレジットカード・Amazonアカウント・Yahoo!ウォレット・代金引換・銀行振込・郵便振替・コンビニ決済(NP後払い)・ショッピングクレジット(分割払い)がお選びいただけます。はじめてご利用の方や、決済方法など詳しいことをお知りになりたい方は、こちらのページをご覧ください。 |
惑星や星雲星団の観望に最適な望遠鏡ラインナップ | ||
各マークについての解説はこちら | ||
はじめての星空には、まずは双眼鏡! | ||
はじめての天体観察に最適なお求めやすい双眼鏡。軽量コンパクトで女性やお子様でもお使いいただけます。 | ||
スターゲイズオリジナル FH-842K7C双眼鏡 ¥9,900 |
||
当社おすすめの入門者向け天体望遠鏡 | ||
持ち運びに便利な小型軽量に主眼を置いた天体望遠鏡。取り扱いの簡単な手動導入経緯台と超小型赤道儀・コンパクトな自動導入経緯台の3種類を選べます | ||
Sky-watcher AZシリーズ ¥35,200〜 |
||
入門者向け天体自動導入望遠鏡の最新版! お持ちのスマートフォンやタブレットがコントローラーになる、シンプルな経緯台式望遠鏡 | ||
Sky-watcher AZ-Go2シリーズ ¥55,440〜 |
||
手軽な価格と天体自動導入の便利さを両立したハイコストパフォーマンスモデル。 | ||
ケンコー Sky Exporer SE-GTシリーズ ¥63,800〜 |
||
お持ちのスマートフォンがあなたの見たい星を導いてくれる・・・。大口径10cmF6.5屈折望遠鏡搭載。ゲーム感覚で天体観測が楽しめる新しい発想の経緯台式天体望遠鏡 | ||
セレストロン StarSense Explorer DX102-J ¥69,300 |
||
お持ちのスマートフォンやタブレットがコントローラーになる天体自動導入望遠鏡。大口径12.7cmシュミットカセグレン望遠鏡とのセットがお手頃価格で新登場 | ||
セレストロン ASTRO Fi 5-J ¥104,500 |
||
老舗望遠鏡メーカーが総力を挙げて作り上げた天体自動導入望遠鏡 必要十分な導入・追尾精度を抜群のコストパフォーマンスで実現 | ||
セレストロン Nexstar SE-Jシリーズ ¥121,000〜 |
||
大口径望遠鏡を持ち運び可能にするドブソニアン式望遠鏡と最新の天体自動導入装置を組み合わせ、誰でも簡単に目標の天体が導入できる次世代の天体望遠鏡! | ||
Sky-watcher Gotoドブソニアンシリーズ
¥146,300〜 |
||
もっと遠くの宇宙を見たい もっときれいな写真が撮りたい | ||
写真撮影に最適なドイツ型赤道儀に、高性能な天体自動導入装置をドッキング! 鏡筒を載せ変えて様々な用途に使用できます | ||
セレストロン Advanced VX赤道儀 ¥214,500〜 |
||
セレストロンの天体自動導入望遠鏡最新モデル 内蔵Wi-Fiでスマートフォンやタブレットから直接望遠鏡をコントロール! 至れり尽くせりのユーザーフレンドリーな望遠鏡 このクラスでいちばんのおすすめ商品! | ||
セレストロン Nexstar Evolution-Jシリーズ ¥264,000〜 |
||
天文台級の望遠鏡を持ち運びできる大きさに!国際宇宙ステーションにも搭載されている本格派の天体自動導入望遠鏡 | ||
セレストロン CPC-Jシリーズ ¥495,000〜 |
この他にもいろいろな商品をラインナップしています。是非オンラインショッピングをご覧ください。