星空案内はこちらのページと一緒にお読みください

 いよいよ今日から師走。吹く風はもう冬を感じさせます。街もクリスマスムードが少しずつただよいはじめ、あちこちでデコレーションされたイルミネーションが艶やかに輝きだしています。

 そんな街のイルミネーションから、ふと空を見上げてみると、そこにも地上の星たちよりもっと美しい冬の星空が広がっています。

 今月、太陽が沈んだ後の夕焼け空の中では、鈍く赤い光で不気味な存在感に輝く火星が見えています。火星は地球のすぐ外側をまわる惑星ですが、2003年8月の大接近のことは記憶にある方も多いのではないでしょうか。現在、火星までの距離は光の早さで約16分で、4月15日に再接近で地球が追い抜いた後、どんどん遠ざかっています。今回の接近は2003年ほどの大接近にはなりませんでしたが、火星は私達の地球と良く似た惑星として、近年探査機が頻繁に向かっている注目の惑星です。いつか人類が立つかもしれない火星の様子を、いち早く自分の目確かめてみませんか?。

●2003年の6月7月8月9月のこのコーナーでは、火星についてより詳しくコメントしています。興味のある方は是非ご覧ください。

Meade LX200-25で撮影した火星

 その火星が西の空に沈む午後9時ごろの星空のようすを見ると、西の空の低いところにはまだ夏の星座のはくちょう座ののデネブ(1400光年)が見えています。はくちょう座には、2012年10月のこのコーナーで紹介したM39という明るい散開星団があります。はくちょう座は南天の「みなみじゅうじ座」に対して別名「北十字」とも呼ばれています。キリスト教が信仰されている地域では、クリスマスの夜にこの北十字が地平線に付き刺さって見えることから、この十字をイエスキリストが因われた十字架として見ているところがあります。

 さらにはくちょう座より高いところには、少しおとなしめに輝く秋の星座たちが見えます。比較的明るい星が少ない秋の星座ですが、空の高いところに見える4つの2等星で作られる秋の四辺形は、天馬ペガススのおなかにあたる場所にあります。ペガススの四辺形は、おとなしめな秋の星たちの中では比較的わかりやすい星の並びです。ペガスス座には、2010年10月のこのコーナーで紹介した球状星団M15があります。

 このペガススの四辺形を手がかりに、他の星座たちも探してみましょう。四辺形の西側(下側)の縦の辺をまっすぐ南のほうに延ばしていくと、まわりに明るい星がないところにひとつだけ1等星を見つけることができます。この星がみなみのうお座フォーマルハウト(22光年)です。日本ではその名の通り「みなみのひとつぼし」などと呼ぶ地方もあります。

 一方、ペガススの四辺形の北東の辺から、明るい星が4つ、やや広い間隔で並んでいるのを見つけることができます。この付近がアンドロメダ座です。ペガススの四辺形とアンドロメダ座との接点の星は「アルフェラッツ」という星で、アラビア語で「馬の中心」という意味があります。星座絵に描かれた天馬ペガススの、ちょうどおなかの部分にあたる星なのです。アンドロメダ座には、2012年11月のこのページで紹介した有名なアンドロメダ大銀河2008年10月のこのページで紹介した散開星団NGC752などがあります。また、このアンドロメダ座の2等星の並びのいちばん先端、ペルセウス座に近いところに輝く2等星アルマクは、2006年11月のこのページでも紹介したとても美しい二重星として知られています。


40倍くらいでみたペルセウス座二重星団の
シミュレーション画像
まさに「宝石箱」です


一眼レフデジタルカメラで撮影した秋〜冬の星雲星団
APS-C一眼レフ+20mm F1.8レンズ→F2.5使用 1分露出
長野県野辺山高原にて撮影 
nano tracker使用

 そのアンドロメダ座の北側には小学校の教科書にも載っているカシオペヤ座があります。アンドロメダは、ギリシャ神話のカシオペヤの娘で、父はカシオペヤの西となりにいるケフェウス・夫となったのが東隣のペルセウス・・・という具合に、この季節の星座たちはひとつの神話でつながっています。もし興味のある方は、図書館やインターネットで調べてみてはいかがでしょう。

 そのペルセウス座とカシオペヤ座の中間付近を見ると、空のきれいなところであれ、ば天の川の中に肉眼でもなにやらぼーっとした光のしみのようなものを見つけることができます。これが二重星団です。地球から7600 光年にある2つの星団で、低倍率の望遠鏡や双眼鏡見ると、天の川のたくさんの星の中に見える様子は感動的です。

 この付近は天の川の中にあるので、双眼鏡や望遠鏡で見てみると、これ以外にもたくさんの星雲星団を見ることができます。左の写真は、その秋の天の川を撮影したものです。上の方を横に流れているのが天の川で、たくさんの星や星雲星団の中に、暗黒星雲が複雑に入り組んでいる様子も見ることができます。双眼鏡でこの付近を見ると、無数の星たちが輝いている様子を見ることができます。

 さらに東の空に目を転じると、明るい星が多くとてもにぎやかな冬の星座たちを見ることができます。北よりの高いところに見えるのがぎょしゃ座カペラ(42光年)です。ぎょしゃ座には2003年1月のこのページで紹介したM36・37・38の3つの散開星団があります。

 ぎょしゃ座の南にはおうし座があります。おうし座の一等星アルデバラン(65光年)の付近は、ヒアデス星団という散開星団Mel25の一部で、この付近を双眼鏡で見てみると、40個程度の星が広く散らばっているのを見ることができます。一方、もう少し空の高いところに見える数個の星がごちゃごちゃっと集まって見えるところが「すばる」ことプレアデス星団M45です。双眼鏡で見てみると、いろいろな明るさの100個くらいの星が群れを成しているのがわかります。 おうし座の南には、冬の星座の王者オリオン座ベテルギウス(600光年)もすでに東の空から昇ってきています。

 さらに時間が過ぎ夜10時ごろになると、その下から金色に輝く明るい星が昇ってくるのが見えます。この星は木星です。木星までの距離は光の速さで約40分かかりますが、木星は太陽系最大の惑星で、その直径は地球の11倍もあるため、望遠鏡でも表面の模様が良く見えるます。木星をはじめとした太陽系の天体の大きさが解る図がこちらのページにあります。

 木星を望遠鏡で見ると、本体にある縞模様や、まわりをまわるガリレオ衛星と呼ばれる4つの衛星を見ることができます。これは、1610年にイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡で木星を見たときに発見した衛星で、イオエウロパガニメデカリストという名前が付けられています。木星はその明るさと大きさから大神ゼウスのローマ神話での呼び名ユピテル(Jupiter=英語でジュピター)と呼ばれており、そこをまわる衛星には、ゼウスに仕えていたニンフなどの名前が付けられているのです。

Meade LX200-25で見た木星
デジタルビデオカメラで撮影

 このページで紹介している星雲星団や惑星の様子は、口径7cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径7cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。

来年の天文現象をちょっとご紹介

来年も楽しみな天文現象が盛りだくさんです!。
その中から、特に注目したい現象を3つご紹介します。

★4月4日(土)宵 半年ぶりの皆既月食

 2015年に日本から見られる月食は、4月4日の皆既月食の1回だけです。土曜日の夜の早いうちにおこる現象なので、多くの方にお楽しみいただけると思います。

右写真:2011年12月10日の月食
(クリックするとその時の様子を見ることができます)

★6月下旬〜7月上旬 夕方の西の空で木星と金星のランデブー

 今年の金星は、年明けから宵の明星として太陽が沈んだ後の西の空に見え、地球を追いかけるように接近してきて、8月14日に地球の内側を通過して9月ごろから明けの明星として見えるようになります。

 地球にどんどん接近してくる6〜7月にかけては、特に明るく見ることができますが、7月1日には、地球からの見かけ上その向こう側にある木星と大接近します。この前後10日くらいの間は、太陽が沈んだ後の西の空で2つの惑星がとてもめだって見えるはずです。特に、6月20日にはすぐ近くに月も見えて、良い眺めになります。

右写真:1998年4月23日明け方の月と金星と木星のランデブー
(クリックするとその時の様子を見ることができます

★4回のアルデバラン食

 おうし座の1等星アルデバランがつきに隠される現象が、日本では4回見られます。但し、4回のうち1回は昼間の現象になり、その他の3回も見られる地方が限られ、高度も低いところで起こります。それでも、天体望遠鏡や双眼鏡を使えば、十分みることができる現象です。特に、昼間の星を捉える絶好の機会になると思います。

右写真:2005年3月31日のアンタレス食
(クリックするとその時の様子を見られます)

Winter Sale! 2014〜2015 プレゼントキャンペーン!

 Winter Sale! 2014〜2015期間中(2014年12月1日〜2015年1月31日)に、下記掲載のWinter Sale! 2014〜2015 ラインナップに掲載の天体望遠鏡をご注文いただいたお客様(オプションのみの場合を除く)に、以下のプレゼントをご用意しております。

●プレゼント1

Winter Sale! 2014〜2015 ラインナップ掲載の天体望遠鏡をご注文いただいたすべてのお客様に、2015年の天文現象が本とパソコンで楽しくわかる、アスキー/アストロアーツ刊「星空年鑑2015」(写真右)をプレゼント!

●プレゼント2

Winter Sale! 2014〜2015 ラインナップ掲載のビクセン ポルタ"f"(エフ)シリーズ セレストロン Nexstar SE-Jシリーズ Sky-watcher Gotoドブソニアンシリーズ Meade LS・LTシリーズ LX90シリーズ LX200シリーズをお求めのすべてのお客様に、アイピース等すぐに使える便利な付属品をプレゼント!(プレゼント内容は各機種ごとに異なります)

●このコーナーより商品をお申し込みの場合、代金のお支払いはクレジットカードでの決済または代金引換・銀行振込・郵便振替・コンビニ決済(NP後払い)・ショッピングクレジット(分割払い)がお選びいただけます。はじめてご利用の方や、決済方法など詳しいことをお知りになりたい方は、こちらのページをご覧ください。

●誠に勝手ながら、12月31日〜1月3日まで、発送業務を休止させていただきます。期間中にご注文いただいた商品は、1月4日以後順次発送いたします。なお、この期間中もご注文の受付やインターネットからのお問い合わせは、通常通りご返信いたしております。

Winter Sale! 2014〜2015ラインナップ

各マークについての解説はこちら

はじめての星空には、まずは双眼鏡!

独自の新設計で10倍50mmで従来の7倍50mmと同等の視野を確保。天体観測から昼間の風景まで、広い視野ですっきりした像が得られる自信作!。

スターゲイズオリジナル FZ-RFL双眼鏡
10倍50mm  \8,640
8倍40mm 
\7,920

明るく広い視野が得られ天体観察に最適な7倍50mmのスペックで、天体観測から昼間の風景まで幅広くお使いいただける双眼鏡です。。

BaK4ガラス使用のダハプリズムタイプ完全防水双眼鏡。軽量コンパクトで女性やお子様でもお使いいただけます。

新しい「標準双眼鏡」を目指して、1ランク上の明るさとコントラストとコンパクト設計を兼ね備えた意欲作!

双眼鏡企画商品最新作 淡い星雲の広がりや地球に近づいた彗星の観察などに最適な、ハイグレードな製品を求めるマニア仕様の大口径双眼鏡

当社おすすめの入門者向け天体望遠鏡

初心者の方にも末長くお使いいただけるしっかりした経緯台と、安価で手ごろな価格の鏡筒をセットにした、コストパフォーマンスの高い経緯台式天体望遠鏡!

老舗望遠鏡メーカーが総力を挙げて作り上げた天体自動導入望遠鏡 必要十分な導入・追尾精度を抜群のコストパーフォーマンスで実現
大口径望遠鏡を持ち運び可能にするドブソニアン式望遠鏡と最新の天体自動導入装置を組み合わせ、誰でも簡単に目標の天体が導入できる次世代の天体望遠鏡!

もっと遠くの宇宙を見たい もっときれいな写真が撮りたい

Meade天体自動導入ロボットの最新版 新機能の電子ファインダーで、天体自動導入に必要な初期設定を完全自動化したLSシリーズが新発売  このクラスでいちばんのおすすめ商品!
Meade天体自動導入ロボットの定番 モーターで目的の天体をどんぴしゃり 20cmの大口径で迫力のある像をお楽しみいただけます

Meadeの天体自動導入ロボットのフラッグシップモデル GPS搭載で初期設定までも自動化! 最新自動導入コンピュータオートスター2で抜群の計算能力と導入精度を誇るフラッグシップモデル

この他にもいろいろな商品をラインナップしています。是非オンラインショッピングをご覧ください。

簡単アンケートにご協力下さい

 このページの内容は おもしろかった ふつう おもしろくなかった
  ためになった ふつう ためにならなかった
  わかりやすかった ふつう わかりにくかった
 今夜の星空を 見たいと思う わからない 見ないと思う
 来年4月の皆既月食を 見たいと思う 見ないと思う それはなんですか?
 望遠鏡や双眼鏡を 望遠鏡を持っている 双眼鏡をもっている どちらも持っている
  どちらも持っていない    
 ひとことどうぞ

このボタンを押しても、あなたの個人情報などは送信されません


このコーナーのバックナンバー

2014年夏 6月 7月 8月  2014年秋 9月 10月 11月
2013年夏 6月 7月 8月 2013年秋 9月 10月 11月 2013-14年冬 12月 1月 2月 2014年春 3月 4月 5月 
2012年夏 6月 7月 8月 2012年秋 9月 10月 11月 2012-13年冬 12月 1月 2月 2013年春 3月 4月 5月
2011年夏 6月 7月 8月 2011年秋 9月 10月 11月 2011-12年冬 12月 1月 2月 2012年春 3月 4月 5月
2010年夏 6月 7月 8月 2010年秋 9月 10月 11月 2010-11年冬 12月 1月 2月 2011年春 3月 4月  5月  
2009年夏 6月 8月 2009年秋 9月 10月 11月 2009-10年冬 12月 1月 2月 2010年春 3月 4月 5月
2008年夏 6月 7月 8月 2008年秋 9月 10月 11月 2008-9年冬 12月 1月 2月 2009年春 3月 4月 5月
2007年夏 6月 7月 8月 2007年秋 9月 10月 11月 2007-8年冬 12月 1月 2月 2008年春 3月 4月 5月
2006年夏 6月 7月 8月 2006年秋 9月  10月  11月 2006-7年冬 12月 1月 2月 2007年春 3月 4月 5月
2005年夏 6月 7月 8月 2005年秋 9月  10月 11月 2005-6年冬 12月 1月 2月 2006年春 3月 4月 5月
2004年夏 6月 7月 8月 2004年秋 9月 10月 11月 2004-5年冬 12月 1月 2月 2005年春 3月 4月 5月
2003年夏 6月 7月 8月 2003年秋 9月 10月 11月 2003-4年冬 12月 1月 2月 2004年春 3月 4月 5月
2002年夏 6月 7月 8月 2002年秋 9月 10月 11月 12月 2003年冬 1月 2月 2003年春 3月 4月  5月
2002年春 4月 5月 2002年冬 2月 3月 2002年正月 2001年冬
2001年秋 10月 11月 2001年夏 2001年春 2001年正月
スターゲイズ トップページに戻る