星空案内はこちらのPDFファイルと一緒にお読みください
桜咲く4月!。学校や職場などであたらしいスタートを切られる方も多いのではないでしょうか?。今年の桜の開花は全国的に早く、当社の事務所のある埼玉では、すでに散り始めているところもあります。 |
この季節は、季節風が弱まることや、中国大陸からの黄砂の影響もあり、晴れてもなかなかきれいな星空が見えない日も多いのですが、風向きが変わると空がとても青く、きれいな星空が見られるときがあります。この春の宵空では、太陽が沈んだ後の夕焼けの中に宵の明星の金星が見えています。今月の金星までの距離は光の速さで約9分で、昨年11月に太陽の向こう側を周ってから少しずつ地球に接近してきているところです。このあと7月ごろまで、宵の明星として見ることができます。 |
天体望遠鏡で見た 昼間の金星 |
金星が西の空に低くなる午後9時ごろの星空のようすを見ると、西の空にはまだ冬のきらびやかな星たちが輝いています。北よりの空の中ほどで黄色く輝いているのはぎょしゃ座のカペラ(42光年)です。ぎょしゃ座には、ぎょしゃ座には冬の天の川が中央を流れていて、双眼鏡で見ると無数の星たちが輝いているのを見ることができます。ぎょしゃ座には、2021年12月のこのページで紹介したM36・M37・M38の3つの散開星団があります。 |
そのぎょしゃ座の少し南(左)に、鈍く赤く輝く星が見えています。この星が火星です。火星までの距離は光の速さで約15分で、昨年12月1日に地球に最も近づきました。
火星は地球のすぐ外側をまわる惑星ですが、約2年2ヶ月ごとに地球に接近します。しかし、接近ごとにその距離が異なります。その理由は、火星の軌道が真円ではなくちょっとゆがんだ楕円をしているためです。今回の接近は、2018年の大接近ほどではありますが、次回同じくらいまで接近するのは2034年までありません。是非この機会に火星に目を向けてみてください。 |
セレストロン CPC1100-Jで見た火星 マイクロフォーサーズミラーレスカメラで撮影 |
金星や火星などの惑星たちは、そのまわりの星座の星々と毎日少しずつ位置関係を変えています。その様子を毎日スケッチしていくと、私たちの地球やこれらの惑星が、太陽のまわりをまわっていることが理解できるようになります。15世紀ポーランドの天文学者コペルニクスがはじめて唱えた地動説以後、世界中の天文学者が現在まで宇宙を見つめ続けて、現在も様々な角度から研究が進められています。そして2006年には、冥王星が惑星から除外されました。その太陽系宇宙の変遷をこちらのページにまとめています。 ぎょしゃ座や火星より少し低い空には、冬の星座の代表オリオン座のベテルギウス(約600光年)・全天で最も明るい恒星のシリウス(8.7光年)のあるおおいぬ座・そしてこいぬ座のプロキオン(11.2光年)が冬の大三角を形作っています。冬の大三角の一端を担うオリオン座には、ベテルギウスのほかにもう一つの一等星リゲル(約900光年)と、オリオンのベルトにある3つの二等星が目立って見えますが、そのベルトの下のところに、少し空のきれいなところだと、肉眼でも3つの4等星が縦に並んでいるのを見ることができます。ここに双眼鏡や望遠鏡を向けると、1月のこのページで紹介したオリオン座大星雲M42・M43を見つけることができます。おおいぬ座には、2014年の2月のこのページで紹介した散開星団M41があります。また、シリウスの少し東(左上)にあるとも座には、先月のこのページで紹介したM46とM47があります。 さらに、冬の大三角より高い空には、ふたご座のポルックス(52光年)とカストル(32光年)が仲良く輝いています。ふたご座には、昨年2月のこのページで紹介した散開星団M35があります。 |
セレストロン CPC1100-J + HyperStar III APS-Cミラーレスデジカメ 30秒露出 埼玉県堂平山にて撮影
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一方、空の高いところには、冬の星座に比べるとおとなしめに輝く春の星座を見ることができます。春の星座の方角は、太陽系のある天の川銀河の円盤状になっているちょうど薄くなった方角にあたるため、明るい星が少ないのですが、その中でも、北の空の高いところにある北斗七星は、明るい星が並ぶ見つけやすい星の連なりです。北斗七星は星座ではなく、おおぐま座という星座の一部になります。ひしゃくの形をした北斗七星の水を入れる底の部分には、M97とM108という2つの天体があります。 左の画像は望遠鏡にミラーレスデジカメを取り付けて撮影したもので、左の青い色をした星雲がM97、右の細長い方がM108です。M97は、私たちの天の川銀河の中にある星雲で、2600光年の距離にあると考えられています。写真に撮ると、円形に広がった星雲にふくろうの顔のように2つの暗部があるため、「ふくろう星雲」などとも呼ばれています。 一方M108のほうは、私たちの天の川銀河のずっと外側の4500万光年の距離にある銀河です。 おおぐま座には、この他にも2022年4月のこのページで紹介したM81とM82など、小望遠鏡でも楽しめる銀河がたくさんあります。是非宇宙を延々と旅してきた星たちの光をあなたの目で確かめてみてください。 |
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北斗七星の南には、春の夜空では数少ない一等星、しし座のレグルスがあります。しし座というと、11月のしし座流星群で有名ですが、実際に宵の空に見えるのは春の季節になります。しし座にも、2020年4月のこのページで紹介したM65・66があります。 |
このページで紹介している星雲星団や惑星の様子は、口径7cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径7cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。 |
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