星空案内はこちらのPDFファイルと一緒にお読みください
桜咲く4月!。学校や職場などであたらしいスタートを切られる方も多いのではないでしょうか?。今年の桜の開花は全国的に早く、当社の事務所のある埼玉では、すでに満開になっているところもあります。 この季節は、季節風が弱まることや、中国大陸からの黄砂の影響もあり、晴れてもなかなかきれいな星空が見えない日も多いのですが、風向きが変わると空がとても青く、きれいな星空が見られるときがあります。午後9時ごろの星空のようすを見ると、西の空には冬のきらびやかな星たちが輝いています。北よりの空の中ほどで黄色く輝いているのはぎょしゃ座のカペラ(42光年)です。ぎょしゃ座には、ぎょしゃ座には冬の天の川が中央を流れていて、双眼鏡で見ると無数の星たちが輝いているのを見ることができます。ぎょしゃ座には、昨年12月のこのページで紹介したM36・M37・M38の3つの散開星団があります。 ぎょしゃ座の南にはおうし座があります。おうし座の一等星アルデバラン(65光年)の付近は、ヒアデス星団という散開星団Mel25の一部で、この付近を双眼鏡で見てみると、40個程度の星が広く散らばっているのを見ることができます。さらにその北(右)に見える数個の星がごちゃごちゃっと集まって見えるところが、1月のこのページで紹介した「すばる」ことプレアデス星団M45です。双眼鏡で見てみると、いろいろな明るさの100個くらいの星が群れを成しているのがわかります。 |
おうし座の南には、冬の星座の代表オリオン座のベテルギウス(約600光年)・全天で最も明るい恒星のシリウス(8.7光年)のあるおおいぬ座・そしてこいぬ座のプロキオン(11.2光年)が冬の大三角を形作っています。オリオン座には、2021年1月のこのページで紹介したオリオン座大星雲M42・M43があります。おおいぬ座には、2014年の2月のこのページで紹介した散開星団M41があります。また、おおいぬ座のシリウスの少し東にあるとも座には、先月のこのページで紹介したM46とM47があります。また、冬の大三角の北には、ふたご座のポルックス(52光年)とカストル(32光年)も見えてきています。ふたご座には、2月のこのページで紹介した散開星団M35があります。 一方、空の高いところには、冬の星座に比べるとおとなしめに輝く春の星座を見ることができます。この季節は比較的明るい星が少ないのですが、その中でも、北の空の高いところにある北斗七星は、明るい星が並ぶ見つけやすい星の連なりです。北斗七星は星座ではなく、おおぐま座という星座の一部になります北斗七星は、北極星をさがす目印にもされますし、柄の部分のカーブをそのまま延ばして、春の星の中で最も明るいうしかい座のアークトゥルス(約37光年)・おとめ座のスピカ(約260光年)へと続く春の大曲線の一部としても使われます。その途中、春の大曲線の内側にあるりょうけん座という小さな星座には、2021年5月のこのページで紹介した銀河M51や、2020年5月のこのページで紹介したM3という球状星団があります。 |
セレストロン CPC1100-J + HyperStar III APS-Cミラーレスデジカメ 30秒露出 埼玉県堂平山にて撮影
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春の星座の方角は、太陽系のある天の川銀河の円盤状になっているちょうど薄くなった方角にあたるため、、天の川銀河の中の星たちの数が少なく、その外側にある他の銀河をたくさん見ることができます。その中でも、おおぐま座の中にあるM81とM82は、どちらも約1200万光年と比較的天の川銀河に近く、小望遠鏡でも見やすい天体です。 左の画像は望遠鏡にミラーレスデジカメを取り付けて撮影したもので、上の大きめの方がM81、下の細長い方がM82です。より空の条件のよいところでみると、この画像よりもっと細かいところまで見えるときもあります。特にM82のほうは、明るい部分が複雑に分裂している様子をみることができます。ここからは、強力なX線や電波が発せられていることが地上からの観測で解っており、銀河内部で大爆発が起こっていると考えられています。 おおぐま座周辺には、2021年4月のこのページで紹介したM97とM108など、この他にも小望遠鏡でも楽しめる銀河がたくさんあります。是非宇宙を延々と旅してきた星たちの光をあなたの目で確かめてみてください。 北斗七星の南には、春の夜空では数少ない一等星、しし座のレグルスがあります。しし座というと、11月のしし座流星群で有名ですが、実際に宵の空に見えるのは春の季節になります。しし座にも、2020年4月のこのページで紹介したM65・66があります。 |
この時期になると、夜半過ぎの東の空にはもう夏の星座が顔を出してきます。空の高いころには、はくちょう座のデネブ・こと座のベガ・わし座のアルタイルで作られる夏の大三角が見え、南の空にはさそり座のアンタレスも見えています。 |
海から昇るさそり座と夏の天の川・金星・火星 20mmF1.7レンズ→F2.2 + APS-Cカメラ 8秒露出 福島県いわき市にて撮影 2時間半のタイムラプスムービーはこちら |
土星までの距離は光の速さで約80分かかります。土星を望遠鏡で見ると、右の画像のようにくるっとドーナツ状の輪が取り巻いている様子を見ることができます。その火星のすぐ近くに、鈍く赤く輝く星がが火星です。今月の火星までの距離は光の速さで約14分で、12月1日の再接近に向けて、ゆっくりと地球に近づいています。是非この機会に火星を観察して、日に日に大きくなる火星の様子をご自身の目で確かめてみてください。 |
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その土星のすぐ近くに、鈍く赤く輝く星があることに気づくでしょう。この星が火星です。今月の火星までの距離は光の速さで約14分で、12月1日の再接近に向けて、ゆっくりと地球に近づいています。是非この機会に火星を観察して、日に日に大きくなる火星の様子をご自身の目で確かめてみてください。 |
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さらに時間が過ぎて4時前になると、明けの明星の金星も昇ってきます。今月の金星までの距離は光の速さで約7分で、少しずつ地球から遠ざかっているところです。これから今年の秋まで、明けの明星として見ることができます。 |
天体望遠鏡で見た 昼間の金星 |
その金星を追いかけるように、もう一つ明るい星が昇ってきます。この星が木星です。木星までの距離は光の速さで約40分かかりますが、木星は太陽系最大の惑星で、その直径は地球の11倍もあるため、望遠鏡でも表面の模様が良く見えるます。木星をはじめとした太陽系の天体の大きさが解る図がこちらのページにあります。 木星を望遠鏡で見ると、本体にある縞模様や、まわりをまわるガリレオ衛星と呼ばれる4つの衛星を見ることができます。これは、1610年にイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡で木星を見たときに発見した衛星で、イオ・エウロパ・ガニメデ・カリストという名前が付けられています。木星はその明るさと大きさから大神ゼウスのローマ神話での呼び名ユピテル(Jupiter=英語でジュピター)と呼ばれており、そこをまわる衛星には、ゼウスに仕えていたニンフなどの名前が付けられているのです。 |
マイクロフォーサーズミラーレスカメラで撮影 |
今月25〜28日の明け方には、これらの惑星にさら月が加わって、とてもにぎやかな様子を見ることができます。是非早起きしてみてみてください。 このページで紹介している星雲星団や惑星の様子は、口径7cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径7cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。 |
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