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 今年の11月は全国的にほぼ平年並みの気温でしたが、寒暖の差が大きく、紅葉はいつもより色づきが良く、当社事務所の近くの座敷林の木々も、美しい色彩を放っています。そして今日からは師走。吹く風はもう冬を感じさせます。街もクリスマスムードが少しずつただよいはじめ、あちこちでデコレーションされたイルミネーションが艶やかに輝きだしています。

 そんな街のイルミネーションから、ふと空を見上げてみると、そこにも地上の星たちよりもっと美しい冬の星空が広がっています。午後9時ごろの12月10日ごろの星空のようすを見ると、西の空の低いところにはまだ夏の星座のはくちょう座デネブ(2000光年)が見えています。はくちょう座には、2003年10月のこのページで紹介したM39という明るい散開星団があります。 はくちょう座は南天の「みなみじゅうじ座」に対して別名「北十字」とも呼ばれています。キリスト教が信仰されている地域では、クリスマスの夜にこの北十字が地平線に付き刺さって見えることから、この十字をイエスキリストが因われた十字架として見ているところがあります。

 一方、天頂から西の空の高いところには秋の星座たちが見えています。比較的明るい星が少ない秋の星座ですが、天頂付近に見える4つの2等星で作られる秋の四辺形は、天馬ペガススのおなかにあたる場所にあります。この四辺形は、他の秋の星座を探す目印になりますから、実際の星空で良く確かめてみてください。

 このペガススの四辺形を手がかりに、他の星座たちも探してみましょう。四辺形の西側(右側)の縦の辺をまっすぐ南のほうに延ばしていくと、まわりに明るい星がないところにひとつだけ1等星を見つけることができます。この星がみなみのうお座フォーマルハウト(22光年)です。日本ではその名の通り「みなみのひとつぼし」などと呼ぶ地方もあります。

 そして、ペガススの四辺形の反対側の北東の辺から、明るい星が4つ、やや広い間隔で並んでいるのを見つけることができます。この付近がアンドロメダ座です。アンドロメダ座といえば、10月のこのページで紹介した有名なアンドロメダ座大銀河M31や、2004年10月のこのページで紹介したNGC752などの星雲星団、2004年11月のこのページで紹介した美しい二重星アルマクなど、見どころのたくさんある星座です。

 アンドロメダ座の北側には小学校の教科書にも載っているカシオペヤ座があります。アンドロメダは、ギリシャ神話のカシオペヤの娘で、父はカシオペヤの西となりにいるケフェウス・夫となったのが東隣のペルセウス・・・という具合に、この季節の星座たちはひとつの神話でつながっています。もし興味のある方は、図書館やインターネットで調べてみてはいかがでしょう。

 ペルセウス座とカシオペヤ座の中間付近には、先月ののこのページでも紹介している二重星団と呼ばれるこの星の集まりがあります。この他にも、さきほども取り上げたアンドロメダ座のとなりのさんかく座にあるM33や、カシオペヤ座のM52など美しい星雲星団を見ることができます。是非あなたも双眼鏡や望遠鏡で楽しんでみてください。

 また、そのペルセウス座の中に、10月25日に突然現われたひとつの星。一晩で17等星から2等星まで明るくなり、テレビや新聞でも取り上げられたホームズ彗星(17P)はもうご覧になりましたか?。現在は肉眼で大きさがわかるほどかる大きくなっている様子を、姿双眼鏡や望遠鏡で見ることができます。


11月8日のホームズ彗星(17P)


10倍50mmの双眼鏡でみたプレアデス星団M45の
シミュレーション画像

Meade オートスターでの導入方法

セイウンセイダン→
メシエテンタイ→
「45」をキーパッドから入力

 さらに東の空に目を転じると、明るい星が多くとてもにぎやかな冬の星座たちを見ることができます。北よりの高いところに見えるのがぎょしゃ座カペラ(41光年)です。ぎょしゃ座には2003年1月のこのページで紹介したM36・37・38の3つの散開星団があります。

 ぎょしゃ座の南にはおうし座があります。おうし座の一等星アルデバラン(60光年)の付近は、ヒアデス星団という散開星団Mel25の一部で、この付近を双眼鏡で見てみると、40個程度の星が広く散らばっているのを見ることができます。一方、もう少し空の高いところに見える数個の星がごちゃごちゃっと集まって見えるところが「すばる」ことプレアデス星団M45です。双眼鏡で見てみると、いろいろな明るさの100個くらいの星が群れを成しているのがわかります。ヒアデス星団までは約130光年・プレアデス星団までは約400光年の距離があり、それぞれの大きさの差はこの距離の違いによるものです。しかし、プレアデス星団の星の輝きは、ヒアデスよりずっと明るく、高温で非常に高いエネルギーを放出していることがわかります。

 おうし座の南には、冬の星座の王者オリオン座ベテルギウス(310光年)・全天で最も明るい恒星のシリウス(8.7光年)のあるおおいぬ座・そしてこいぬ座プロキオン(11.2光年)が冬の大三角を形作っています。おおいぬ座には、2004年の1月のこのページで紹介した散開星団M41があります。

 その北側にはふたご座ポルックス(52光年)とカストル(32光年)も見えてきています。ギリシャ神話では大神ゼウスとスパルタ王妃レダとの間に生まれた双子の兄弟と言われています。ふたご座にも、2004年3月のこのページで紹介したM35という散開星団があります。

 そのふたご座とおうし座の中間付近に、この冬の夜空で最も明るく、ひときわ不気味に赤く光る星が見えるはずです。これが火星です。今月の火星までの距離は、光の早さで約5分と、現在月の次に近い距離にいる星です。火星は地球のすぐ外側をまわる惑星ですが、2003年8月の大接近のことは記憶にある方も多いのではないでしょうか。現在火星は、地球から最も離れたところを通過した直後で、これからゆっくりと地球との距離を狭めていきます。そして今年12月19日に再び地球に接近をします。今回の接近は2003年ほどの大接近にはなりませんが、同じ大きさで見ることができるのは、2014年4月までありません。火星は私達の地球と良く似た惑星として、近年探査機が頻繁に向かっている注目の惑星です。いつか人類が立つかもしれない火星の様子を、いち早く自分の目で確かめてみませんか?。

Meade LX200-25で撮影した火星

Meade オートスターでの導入方法

タイヨウケイ→カセイを選択


地球と火星の軌道を上から見た図

最近15年間の地球と火星が
接近する日とその距離
接近する日 距離 視直径
2003/8/23 0.373

25.2

2005/11/3 0.466

20.2

2007/12/19 0.589

15.8

2010/1/29 0.664

14.0

2012/2/29 0.677

13.7

2014/4/6 0.624

15.1

2016/5/18 0.517

18.0

2018/7/25 0.387

24.1

距離の単位はAU(天文単位)
1AUは地球と太陽の平均距離
視直径の単位は角度の秒

●2003年の6月7月8月9月のこのコーナーでは、火星についてより詳しくコメントしています。興味のある方は是非ご覧ください。

火星をよりはっきりと見るためのポイント
 天体観測をする場所は、空気がきれいで空の透明度が高く、まわりに明かりが少ない場所が良いとされています。しかし、火星をはじめとした惑星の観測は必ずしもそうとは限りません。それは、惑星たちは地球から比較的近い天体で、太陽の光に照らされて十分な明るさをもっているからです。ですから、都会のように透明度がわるく明るい空でも十分見ることができます。

 しかし、惑星観測にもよりよい条件で見ることによって、同じ望遠鏡でも表面の模様をよりはっきりと見ることができます。私たちの地球には、それを取り巻く大気(空気)があります。大気は、地表が温められたり冷めたりすると地表を移動します。これが風となるわけですが、上空の風(気流)が激しく吹くと、空気によってその向こうの宇宙からくる光がかき乱されて、モヤモヤと動いて見えてしまいます。これを天体望遠鏡で高い倍率で見ると、ぼやけてはっきりとした模様を見ることができなくなってしまうわけです。

 火星はこの秋から冬にかけて、日が沈んだ後の東の空に昇ってきて、夜半ごろほぼ天頂付近を通って、明け方西の空に沈んで行きます。ですから、
最も高いところに来るのは夜半ごろになります。空の低いところは、宇宙からの火星の光は地球の大気をたくさん通ってきますから、気流の影響も受けやすくなります。ですから、空の高いところに来る夜半ごろを狙って観測してみてください。

 また、ヒートアイランド現象などにより、都市部は常時空気が対流を起こしていて、大気の状態は決して良くありません。また、標高が低い分大気の影響も受けやすくなります。その点、標高の高い高原や山の上では、都市部よりは空気が薄くなり、地表の温度も安定しているため対流も起こりにくく、大気も安定してきれいな惑星像を見ることができます。

 さらに夜半をごろ過ぎると、春の星座も続々と昇ってきます。東の空のしし座の一等星レグルス(72光年)のとなりに、もうひとつ穏やかに黄色く輝く星が土星です。土星までの距離は光の速さで約80分かかります。これからの季節は土星も観望の好期になります。土星を望遠鏡で見ると、右の画像のようにくるっとドーナツ状の輪が取り巻いている様子を見ることができます。

 夜も更けて3時半ごろになると、東の空からひときわ目だって明るく輝く星が昇ってきます。この星が「明けの明星」の金星です。今月の金星までの距離は、光の早さで約5分と、月の次に近い距離にいる星で、現在少しずつ地球から遠ざかっています。天体望遠鏡で見てみると、左の写真のように月のように欠けている様子がわかります。

 このページで紹介している惑星や星雲星団は、口径7cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径7cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。


20cmクラスの望遠鏡で見た土星
デジタルカメラで撮影

Meade オートスターでの導入方法

タイヨウケイ→土星を選択

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 Meade LX90GPS-20→来年1月中旬入荷予定
 Meade LX90GPS-25→来年1月中旬入荷予定
 Meade LXD75-SN8EC→来年1月中旬入荷予定
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●在庫の少なくなっている商品(12月18日現在)
 Meade LX90GPS-30
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