Advanced VX赤道儀＋PV102E61鏡筒セットの全景

●汎用性の高いドイツ型赤道儀

　Advanced VX赤道儀の最大の特徴は、その架台にあります。セレストロンのベストセラー商品であるシュミットカセグレン望遠鏡のNexstar SE-Jシリーズでは、片持ちフォーク型経緯台の架台に天体自動導入装置を搭載したシンプルな構成で、設置組立の簡単さから多くの方に好評をいただいています。その天体自動導入技術を、昔ながらのドイツ型赤道儀に搭載したのが、このAdvanced VX赤道儀です。

　ドイツ型赤道儀の利点は、鏡筒を自由に交換できる点にあります。鏡筒取付部は、ビクセンＧＰシリーズなどで使用されているアリガタ・アリミゾ台座になっており、セレストロン製の各鏡筒はもちろん、当社オリジナル屈折望遠鏡や各メーカーから発売されている鏡筒を搭載することができます。眼視観測用や写真撮影用・あるいは星雲星団用・惑星用など使用目的に応じて望遠鏡を交換して使用することができます。

Advanced VX赤道儀の極軸体
緯度・方位の調整は2本1組の微動ネジを使用
別売りの極軸望遠鏡を取り付けると
より正確に極軸をセッティングできます


コントローラー取り付け部
ハンドコントローラーの他、オートガイダーなどの
外部入力端子を２つ装備


Advanced VX赤道儀の鏡筒取り付け部
各社の鏡筒のアリガタ台座がそのまま取り付け可能


Advanced VX赤道儀に標準装備されている
天体自動導入コントローラーNexstar+
表示は日本語化されています

●2軸モータードライブを標準装備

　地球が自転することにより、私たちからの見かけ上、星が空を移動していくことを「日周運動」といいます。赤道儀は、地球の自転軸と平行にした軸を、日周運動に合せて望遠鏡を回転させることにより、星を簡単に追尾することができるようにした架台です。Advanced VX赤道儀は、日周運動で移動する星を自動的に追尾するモーターを標準で装備しています。

●簡単操作　抜群の導入精度

　天体望遠鏡を使う上で最も難しい操作が、目標の天体を視野に入れる作業です。Nexstar SE-Jシリーズで使われている「Nexstar+」コントローラーを標準で装備。初めて望遠鏡を使う方でも、簡単に目標の天体を視野の中に入れることができます。
　Advanced VX赤道儀での初期設定は、望遠鏡をホームポジションに合せ、北極星を望遠鏡の視野に入れるだけ。建物や山などで北極星が見えない場所では、だいたいの北の方角に向けるだけでもＯＫ！。あとは、Nexstar+が自動的にいま見えている星の中から２つの星を選んで、その近くまで移動します。そして、その星を視野の中心に入れてEnterキーを押せば、Nexstar+はいま見えるすべての星の位置を自動的に計算してしまいます。さらに、子午線を挟んだ星を基準星として追加してアライメントすれば、ドイツ型赤道儀特有の鏡筒の取り付け誤差によるズレも自動的に計算して修正してしまいます。
　あとは、内蔵された約4万個の天体データを呼び出してGotoキーを押すだけで、自動的に天体を視野に入れてくれます。
　また、通信ケーブルやオプションのSky Portal WiFiアダプタとCelestron PWI Telescope Control Software等の対応ソフトウェアで、パソコンと接続して連動することも可能。パソコンの画面上の天体をクリックするだけで、その天体を視野の中に導入することができます。
　さらに、オプションの自動アライメントユニット　StarSenseを取り付ければ、人間の眼に変わってカメラが自動的にアライメントをすることも可能。初期設定を完全自動化することができます。

セレストロンAdvanced VX赤道儀と
PV80E55鏡筒のセット
軽量かつコンパクトで写真撮影にも最適