星空案内はこちらのPDFファイルと一緒にお読みください
あけましておめでとうございます!。旧年中は当社HomePageをたくさんの方々にご覧いただき、ありがとうございました。今年も皆さんに夜空を楽しんでいただけるよう、楽しいコンテンツ作りをしていきたいと思っております。今後ともよろしくお願い致します。 |
今年の1月の宵空では、太陽が沈んだ後の夕焼けの中の低いところに宵の明星の金星が見えてはじめています。今月の金星までの距離は光の速さで約12分で、昨年11月に太陽の向こう側を周ってから少しずつ地球に接近してきているところです。このあと7月ごろまで、宵の明星として見ることができます。 |
天体望遠鏡で見た 昼間の金星 |
その金星から目を少し南の高い空に向けると、周りに明るい星のないところにぽつんと光る黄色っぽい星が見つかります。この星が土星です。土星までの距離は光の速さで約80分かかります。土星を望遠鏡で見ると、右の画像のようにくるっとドーナツ状の輪が取り巻いている様子を見ることができます。 さらに土星より少し南の高い空には、金色にとても目立って輝いている星が木星です。木星までの距離は光の速さで約40分かかりますが、木星は太陽系最大の惑星で、その直径は地球の11倍もあるため、望遠鏡で見てみると、表面のしま模様が良く見えます。 |
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また、木星のまわりをまわるガリレオ衛星と呼ばれる4つの衛星も見ることができます。これは、1610年にイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡で木星を見たときに発見した衛星で、イオ・エウロパ・ガニメデ・カリストという名前が付けられています。木星はその明るさと大きさから大神ゼウスのローマ神話での呼び名ユピテル(Jupiter=英語でジュピター)と呼ばれており、そこをまわる衛星には、ゼウスに仕えていたニンフなどの名前が付けられているのです。 |
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木星・土星などの惑星たちは、そのまわりの星座の星々と毎日少しずつ位置関係を変えています。その様子を毎日スケッチしていくと、私たちの地球やこれらの惑星が、太陽のまわりをまわっていることが理解できるようになります。15世紀ポーランドの天文学者コペルニクスがはじめて唱えた地動説以後、世界中の天文学者が現在まで宇宙を見つめ続けて、現在も様々な角度から研究が進められています。そして2006年には、冥王星が惑星から除外されました。その太陽系宇宙の変遷をこちらのページにまとめています。 その惑星たちが西の空に沈み、夜も深まる午後9時ごろの星空のようすを見ると、西から南の空には、まだ秋の星座たちが見えています。西の空のやや低いところに見えるのは、天馬ペガススの姿です。ペガススの四辺形は、おとなしめな秋の星たちの中では比較的わかりやすい星の並びです。 このペガススの四辺形の北東の辺から、明るい星が4つ、やや広い間隔で並んでいるのを見つけることができます。この付近がアンドロメダ座です。ペガススの四辺形とアンドロメダ座との接点の星は「アルフェラッツ」という星で、アラビア語で「馬の中心」という意味があります。星座絵に描かれた天馬ペガススの、ちょうどおなかの部分にあたる星なのです。アンドロメダ座には、2021年10月のこのページで紹介したアンドロメダ大銀河M31やNGC891・昨年10月のこのページで紹介した二重星アルマク・2008年10月のこのページNGC752など、双眼鏡や望遠鏡で見て楽しい天体がたくさんあります。 アンドロメダ座の北側には小学校の教科書にも載っているカシオペヤ座があります。アンドロメダは、ギリシャ神話のカシオペヤの娘で、父はカシオペヤの西となりにいるケフェウス・夫となったのが東隣のペルセウス・・・という具合に、この季節の星座たちはひとつの神話でつながっています。もし興味のある方は、図書館やインターネットで調べてみてはいかがでしょう。 そのペルセウス座とカシオペヤ座の中間付近を見ると、空のきれいなところであれ、ば天の川の中に肉眼でもなにやらぼーっとした光のしみのようなものを見つけることができます。これが先月のこのページで紹介した二重星団です。 |
さらに東の空に目を転じると、明るい星が多くとてもにぎやかな冬の星座たちを見ることができます。今年の冬の星空には、鈍く赤く輝く星がとても目立って見えています。この星が火星です。火星までの距離は光の速さで約5分で、昨年12月1日に地球に最も近づきました。
火星は地球のすぐ外側をまわる惑星ですが、約2年2ヶ月ごとに地球に接近します。しかし、接近ごとにその距離が異なります。その理由は、火星の軌道が真円ではなくちょっとゆがんだ楕円をしているためです。今回の接近は、2018年の大接近ほどではありますが、次回同じくらいまで接近するのは2034年までありません。是非この機会に火星に目を向けてみてください。 |
セレストロン CPC1100-Jで見た火星 マイクロフォーサーズミラーレスカメラで撮影 |
今月、火星が見えているのはおうし座です。火星より少し低い空には、おうし座の一等星アルデバラン(65光年)が輝いています。この付近は、ヒアデス星団という散開星団Mel25の一部で、この付近を双眼鏡で見てみると、40個程度の星が広く散らばっているのを見ることができます。 |
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おうし座M45 プレアデス星団 マイクロフォーサーズミラーレスデジカメ Sky-Watcher AZ-Go2 N130 直焦点撮影 30秒露出 経緯台自動追尾 |
さらに、火星やアルデバランより少し高いところに、都会の明るい空でも肉眼で数個の星がごちゃごちゃっと集まっているのを見ることができます。これが「すばる」ことプレアデス星団M45です。双眼鏡で見てみると、いろいろな明るさの100個くらいの星が群れを成しているのがわかります。先ほどのヒアデス星団が約150光年と近いのに対し、プレアデス星団は約440光年と約3倍の距離があるので、このように小さくまとまった星団として見えますが、星としてのエネルギーはとても大きく明るいので、肉眼でも見えるほどに明るいのです。 望遠鏡にデジカメを取り付けて撮影すると、左の写真のようにたくさんの星が集まっている様子を見ることができ、さらに空の暗い場所では、青い星雲が取り囲んでいることもわかります。 |
そのおうし座より少し北よりには、黄色く輝くぎょしゃ座のカペラ(42光年)が見えています。ぎょしゃ座には冬の天の川が中央を流れていて、双眼鏡で見ると無数の星たちが輝いているのを見ることができます。ぎょしゃ座には、2021年12月のこのページで紹介したM36・M37・M38の3つの散開星団があります。 一方、おうし座の南には、冬の星座の王者オリオン座もとても目立っています。オリオン座には、ベテルギウス(約600光年)とリゲル(約900光年)の2つの一等星・オリオンのベルトにある3つの二等星や、2021年1月のこのページで紹介したオリオン座大星雲M42・M43等があります。 また、ベテルギウスと全天で最も明るい恒星のシリウス(8.7光年)のあるおおいぬ座・そしてこいぬ座のプロキオン(11.2光年)を結ぶ大きな三角形は、冬の大三角と呼ばれています。おおいぬ座には、2014年の2月のこのページで紹介した散開星団M41があります。また、シリウスから東にいったところには、昨年3月のこのページで紹介したとも座の散開星団M46・47もあります。さらにその南には、昨年2月のこのページで紹介したカノープス(310光年)も見えているはずです。そして、冬の大三角の東の空には、ふたご座のポルックス(52光年)とカストル(32光年)も見えてきています。ふたご座には、昨年2月のこのページで紹介した散開星団M35があります。 このページで紹介している星雲星団や惑星の様子は、口径7cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径7cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。 |
●今年の天文現象をちょっとご紹介● 今年の天文現象から、特に注目したい現象を3つご紹介します。 |
★4月20日(木) 部分日食 2023年は世界的に見ると2回の日食があり、その1回目となる4月20日(木)の日食は千葉県南部・伊豆諸島・小笠原諸島・伊豆半島・紀伊半島・四国南部・九州南部と沖縄で部分日食として見ることができます。 |
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右写真:2020年6月21日の日食
(クリックするとその時の様子を見ることができます) |
★9月21日(木) アンタレス食 さそり座の一等星アンタレスが月に隠される現象が9月21日(木)の宵空で見られます。日本で見られる一等星の星食は、2018年2月2日のレグルス食以来5年ぶりになります。 |
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右写真:2017年1月9日のアルデバラン食
(クリックするとその時の様子を見ることができます) |
★10月29日(日)未明 部分月食 2023年は世界的に見ると月食はこの部分月食1回だけで、日本では明け方の空に見ることができます。地域によっては、月が欠けたまま西の空に沈んでいく様子を見ることができます。 |
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右写真:2022年11月8日の月食 (クリックするとその時の様子を見ることができます) |
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