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 盛夏の8月。今年は全国的に短かった梅雨とは対称的に、連日猛暑がつづく日々。一方、局地的な大雨で大きな被害をもたらしたり、日本近海で西に進む台風など、空では例年にない変化が起きているようです

 この、西に移動していった今年の台風10号。台風は、大平洋上の熱帯地域で海水が温められて発生する上昇気流に含まれる水蒸気が、上空で冷やされることによって発生する巨大な雲の柱が母体で、通常は偏東風によって熱帯〜亜熱帯地域を西に進みます。夏のあいだはそのまま中国大陸に上陸し消滅しますが、秋になり中国大陸に高気圧ができると進路を北に変え、今度は温帯地域の偏西風によって東に流されて、日本付近に到達します。

 この台風の動きにも左右する上空5000m付近の偏西風の強さが、実は惑星や月を見るときの像の揺らぎに非常に大きな影響を与えているのです。先月下旬から当社が企画するスターライトキャラバンで、皆さんに星空を見ていただいていますが、この夏の宵の空で唯一見ることができる惑星の木星は、太陽が沈んだ後の西の空にすぐに沈んでしまうため、スターライトキャラバンでも一番初めに見ていただく天体になっています。西の空に低くなった天体は、大気の影響を大きく受けるので、普通は星からの光が揺らいでしまい、あまり良く見えないのが普通です。しかし、今年は例年より気流が安定していて、西の空に低い木星でも冬の空の高いところに見えている時とあまり変わらずきれいに見えています。

 ちょうど右の画像は今年の冬に木星が高いところに来たときに撮影したものですが、これと同じように見えています。つまり、今年は偏西風が日本付近では非常に弱く、上空の気流が安定していて天体が良く見えていると考えることができます。

Meade LX200-25GPSで見た木星
デジタルビデオカメラで撮影

Meade オートスターでの導入方法

タイヨウケイ→モクセイを選択
 そんなこの夏の夜空。8月10日ごろの星空のようすを見ると、西の空にはまだ春の星座の残党が見えています。北西の空の高いところに目立つっているのが北斗七星です。北斗七星は星座ではなくおおぐま座という星座の一部になります。北斗七星は、北極星をさがす目印にもされますし、また、柄の部分のカーブをそのまま延ばして、春の星の中で最も明るいうしかい座アークトゥルスおとめ座スピカへと続く春の大曲線の一部としても使われます。うしかい座には、昨年5月のこのコーナーで紹介した球状星団M3があります。

 一方、天頂付近から南の空には夏の星座が見えています。天頂付近にはかんむり座ヘルクレス座といったちょっと暗くおとなしめな星座があります。かんむり座はその名の通り半円形に星が並んだかわいらしい星座です。ヘルクレス座には、北天で最も美しいといわれるM13(6月のこのページで紹介)という美しい球状星団があります。

 また、天頂の東よりには、明るく輝く白い3つの一等星で作る大きな三角形を見つけることができます。こと座ベガと、わし座のアルタイル、そして・はくちょう座デネブで作られる「夏の大三角」です。夏の風物詩七夕(たなばた)。今年の旧暦の七夕は8月22日ですが、中国から伝わった七夕伝説の「織り姫」「彦星」は、それぞれベガとアルタイルだと言われています。また、南の空には赤い一等星アンタレスを持つさそり座や南斗六星のあるいて座も見えています。

 夏の夜空には小望遠鏡や双眼鏡でも楽しめる星雲や星団がたくさんありますが、今月はその中から理科の教科書にも載っている有名なリング状星雲M57を紹介します。こと座の中にあるこの星雲は、星雲の中心にある星が一生を終えて、自分自身の重力バランスを失って内部崩壊を起こし大爆発して、内部に持っていたガスを吹きだしている様子と考えられています。

 今月はもうひとつ、宮沢賢治の童話「銀河鉄道の夜」でも出てくるはくちょう座のアルビレオを紹介します。宮沢賢治が「眼もさめるような、青宝玉(サファイア)と黄玉(トパース)の大きな二つのすきとおった球」と表現した、それはとても美しい二重星です。望遠鏡の倍率を低めにして、広い視野で見た方が、美しく見えると思います。肉眼でも見える星ですので、望遠鏡への導入はとても簡単です。是非のぞいてみてください。

 この他にも、この付近にはたくさんの星雲星団が見えます。双眼鏡をこの方向に向けるだけで、無数の星たちをみることができます。こちらのファインディングチャートを参考に、是非あなたも双眼鏡や望遠鏡で楽しんでみてください。

 このコーナーで紹介している星雲星団や、土星の輪・木星の衛星や縞模様などは、口径6cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径6cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。


こと座の惑星状星雲M57のシミュレーション画像
80倍くらいの倍率で見るとこのように見えます
比較的明るく見つけやすい星雲で、小望遠鏡から十分楽しめます

Meade オートスターでの導入方法

テンタイ→セイウン/セイダン→メシエテンタイ→
「57」をキーパッドから入力

一般の赤道儀式望遠鏡での導入方法はこちら


はくちょう座β星アルビレオのシミュレーション画像
50倍くらいで見るとこのように見えます
色の対比のとてもきれいな二重星です

Meade オートスターでの導入方法

コウセイ→ナマエノアルコウセイ→
アルビレオを選択

一般の赤道儀式望遠鏡での導入方法はこちら

流星群が起こるときの地球と彗星軌道の位置関係
地球はほぼ1年かけて太陽のまわりをまわるので、
流星群の元となるダストの帯がある彗星の軌道とは
毎年ほぼ同じ時期に交差します


今年のペルセウス座流星群の見える状況
クリックすると拡大します
8月12日午前3時ごろの北東の空の様子
月が若干明るいかも知れませんが、直接目で見ないように
少し目をそらして見てみると良いでしょう

 また、この夏注目の天文現象として、忘れてはいけないのが8月12日未明(11日の夜)に見られることが予想されているペルセウス座流星群があります。

 「流星群」と言えば、2001年11月に見られたしし座流星群のことは、皆さんの記憶に新しいことでしょう。流星群は、彗星の軌道上にまき散らされた彗星の尾の成分である細かいダスト(ちり)の中に地球が入り込んで行くときに、そのダストが地球の大気との摩擦により光る現象で、私たちからの見かけ上、星空のある一点を中心に流れ星が飛び散るように見られる現象です。

 その様子を現したのが左の図で、彗星の軌道と地球の軌道の交点に地球が差しかかる時に起こります。ですから、毎年ほぼ同じ時期に起こるのです。ペルセウス座流星群は、スウィフト−タットル彗星(1992年に回帰)を母彗星(ぼすいせい)とする流星群で、毎年8月11日または12日の深夜に極大(最も多く流星が飛ぶ)を迎えます。

 流星が飛び散っているように見えるその中心のことを「放射点」または「輻射点」といい、この場所がペルセウス座にあるため、このように呼ばれています。極大時には1時間に40〜50個くらいの流星が見える、一年でも最も活発な流星群です。

 今年は下弦の月が明け方に昇ってきますので、少し空が明るくなってしまいますが、ペルセウス座流星群は明るい流星が多いですから、この条件でもたくさんの流れ星を楽しめそうです。

 流星群を見るときには、なるべく近くに建物や高い山や森などの無い開けた場所で、まわりに街灯やネオンサインなどが少ない空の暗い場所を選んでください。また、流星は双眼鏡や望遠鏡を使ってみるものではなく、皆さんの目で空を見上げて見つけるものです。グラウンドシートなどを広げて、寝ころがって空をぼーっとながめているのが、もっとも流れ星を見つけやすい方法です。

 夏の天の川の星雲星団を明け方まで楽しんでいると、明けの明星の金星が昇ってきます。このころ金星を望遠鏡で見てみると、右の写真のように月のように光っている様子を見ることができます。金星は8月18日に西方最大離角をむかえ、今が最も見つけやすい時期です。

 さらに明け方近くになると、東の空が白みだす前に、土星が昇ってくるのを見ることができます。観測するのに十分な高さになるのは午前4時ごろですから、流星群を楽しみながら、明け方の土星をとらえてみてはいかがでしょう?。

 真夏の太陽が照りつける昼間とは打って変わって、涼しくなった夜の空には、美しい星たちが待っています。是非夜空を楽しんで見てくださいね。 是非この夏は、天の川が見えるほど星空のきれいなところに出かけてみませんか?。都会よりもっとたくさんの流れ星を見ることができるはずです。そして、流星だけではなく、是非他の星たちも楽しんで見てくださいね。そんなときに、Summer Sale!2004ラインナップに取りそろえた双眼鏡や望遠鏡を使えば、きっと楽しい夜の一時を過ごすことができるでしょう!。

Meade オートスターでの導入方法

タイヨウケイ→土星を選択

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Summer Sale! 2004ラインナップ

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