星空案内はこちらのページと一緒にお読みください


月は光の速さで1.2秒の距離にある
私達に最も近い「星」です。
望遠鏡で見ても、とても興味深い対象です。

 残暑お見舞い申し上げます。先月はじめまでは全国的に気温が高く良い天気の日が多かったのですが、後半に入ると雲が多くなり、なかなか星空が見られない日々が続きました。9月に入ると気温も落ち着いてきて、秋の高い青空が広がるようになります。

 秋の夜空といえばまず思い浮かぶのが仲秋の名月。「お月見」と呼ばれる風習は、旧暦(太陰暦)の8月の十五夜に出る「仲秋の月」と、9月の十三夜に出る「後の月」に、その年に収穫された農作物をお供えして、天の恵みに感謝をするものと考えられています。

 今年の旧暦の8月の十五夜は、9月27日になります。旧暦と呼ばれる太陰暦はカレンダー(こよみ=暦)の一種で、日本では、現在使われている「太陽暦」が使われはじめた明治6年より前に実際に使われていました。太陽暦が太陽のまわりを地球が一周するのを基準に作られたものであるのに対し、太陰暦は月の満ちかけを基準に作られたもので、同じ日付でも約1カ月のずれがあります。

 今年の9月の宵空では、春先からずっと見えていた土星が、南西の空でそろそろ見納めの時期になっています。土星までの距離は光の速さで約80分かかります。土星を望遠鏡で見ると、右の画像のようにくるっとドーナツ状の輪が取り巻いている様子を見ることができます。

 土星などの惑星たちは、そのまわりの星座の星々と毎日少しずつ位置関係を変えています。その様子を毎日スケッチしていくと、私たちの地球やこれらの惑星が、太陽のまわりをまわっていることが理解できるようになります。15世紀ポーランドの天文学者コペルニクスがはじめて唱えた地動説以後、世界中の天文学者が現在まで宇宙を見つめ続けて、現在も様々な角度から研究が進められています。そして2006年には、冥王星が惑星から除外されました。その太陽系宇宙の変遷をこちらのページにまとめています。

20cmクラスの望遠鏡で見た土星
デジタルカメラで撮影
 その土星が西の空に沈む午後9時ごろの星空のようすを見ると、西の空の低いところには、オレンジ色に輝くうしかい座アークトゥルス(34光年)が見えています。その上には、昨年6月のこのコーナーで紹介した球状星団M13があるヘルクレス座や、その南に見えるへびつかい座が、少しおとなしめに輝いているのをみることができます。さらに高いところには、明るく輝く白い3つの一等星で作る大きな三角形を見つけることができます。こと座ベガ・わし座のアルタイルはくちょう座デネブで作られる「夏の大三角」です。中国から伝わった七夕伝説の「織り姫」「彦星」は、それぞれベガとアルタイルだと言われています。こと座には、7月のこのページで紹介したリング状星雲M57があります。また、はくちょう座付近には、アルビレオのすぐ近くにあるこぎつね座という星座の中には、先月のこのページで紹介した亜鈴状星雲M27や、や座の球状星団M71など、小望遠鏡で見つけられる星雲星団がたくさんあります。是非ご自分の目ではるか宇宙からの光を確かめてみてください。

はくちょう座散開星団M39のシミュレーション画像
20倍くらいの倍率で見るとこのように見えます

セレストロン Nexstar+での導入方法
「3」(Deep Sky)キー→メシエ
→「39」をキーパッドから入力

Sky-watcher Gotoドブソニアンでの導入方法
「4」(メシエ)キー→
→「39」をキーパッドから入力


一般の望遠鏡や双眼鏡での導入方法はこちら
 その夏の大三角のうちのひとつ、はくちょう座のデネブの少し北に、M39という散開星団があります。星空のきれいな場所では、肉眼でも天の川の中にぼんやりと光のしみのように見ることができる星団で、双眼鏡や低倍率の望遠鏡で見ると、おなじくらいの明るさの星がバラバラっと散らばっている様子がとても美しい星団です。

 M39は天の川銀河(私たちの銀河系)の中の天体で、地球から約810光年と比較的近い距離に有るため、このように低倍率の望遠鏡でも大きく広がって見えるわけです。
 街中の夜空ではなかなか見ることができませんが、夏休みに都会から離れた山の上や海辺などで夜空を見上げると、夏の大三角を貫いて南の地平線にむかって、淡い光の帯を見ることができます。これが「天の川」です。実際に見たことが無いという方も多いと思いますが、夏の天の川は他の季節に比べて濃くはっきりと見えます。アウトドアやキャンプなどで昼間体を動かした後、食後のひとときに是非機会を作って夜空を見上げてみてください。

 その天の川が特に濃く明るく見えるのが、さそり座いて座のある方向。ちょうど今の時期の真夜中ごろに真南の空に見えてきます。この方角が、私達の天の川銀河の中心の方向になります。私達の地球がある太陽系は、天の川銀河の中心から少し離れたところにあります。このため、中心方向を見ると、たくさんの星が集まっている様子を見ることができるのです。さそり座には、アンタレスのすぐ東にある球状星団M4や、2013年7月のページで紹介したさそりのしっぽの毒針の先あたりにあるM6M7という2つの散開星団があり、いて座にも2008年7月のこのコーナーで紹介したM11M8など、たくさんの星雲星団があります。
 このページで紹介している星雲星団や惑星の様子は、口径7cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径7cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。

●このコーナーより商品をお申し込みの場合、代金のお支払いはクレジットカードでの決済または代金引換・銀行振込・郵便振替・コンビニ決済(NP後払い)・ショッピングクレジット(分割払い)がお選びいただけます。はじめてご利用の方や、決済方法など詳しいことをお知りになりたい方は、こちらのページをご覧ください。

月・惑星や秋の星雲星団観望に最適な望遠鏡ラインナップ

各マークについての解説はこちら

はじめての星空には、まずは双眼鏡!

独自の新設計で10倍50mmで従来の7倍50mmと同等の視野を確保。天体観測から昼間の風景まで、広い視野ですっきりした像が得られる自信作!。

スターゲイズオリジナル FZ-RFL双眼鏡
10倍50mm  \8,640
8倍40mm 
\7,920

明るく広い視野が得られ天体観察に最適な7倍50mmのスペックで、天体観測から昼間の風景まで幅広くお使いいただける双眼鏡です。

BaK4ガラス使用のダハプリズムタイプ完全防水双眼鏡。軽量コンパクトで女性やお子様でもお使いいただけます。

双眼鏡企画商品最新作 淡い星雲の広がりや地球に近づいた彗星の観察などに最適な、ハイグレードな製品を求めるマニア仕様の大口径双眼鏡

当社おすすめの入門者向け天体望遠鏡

初心者の方にも末長くお使いいただけるしっかりした経緯台と、安価で手ごろな価格の鏡筒をセットにした、コストパフォーマンスの高い経緯台式天体望遠鏡!

入門者向け天体自動導入望遠鏡の決定版!。スマートフォンやタブレットをコントローラーにして、タッチパネルから天体を自動導入

老舗望遠鏡メーカーが総力を挙げて作り上げた天体自動導入望遠鏡 必要十分な導入・追尾精度を抜群のコストパフォーマンスで実現
ポータブル望遠鏡として圧倒的な人気を誇るETXシリーズ マクストフカセグレン光学系によるシャープな像は土星の輪も木星の縞模様もくっきり見えます。
大口径望遠鏡を持ち運び可能にするドブソニアン式望遠鏡と最新の天体自動導入装置を組み合わせ、誰でも簡単に目標の天体が導入できる次世代の天体望遠鏡!

もっと遠くの宇宙を見たい もっときれいな写真が撮りたい

写真撮影に最適なドイツ型赤道儀に、高性能な天体自動導入装置をドッキング! 鏡筒を載せ変えて様々な用途に使用できます
セレストロンの天体自動導入望遠鏡最新モデル 内蔵Wi-Fiでスマートフォンやタブレットから直接望遠鏡をコントロール! 至れり尽くせりのユーザーフレンドリーな望遠鏡 このクラスでいちばんのおすすめ商品!
Meade天体自動導入ロボットの最新版 新機能の電子ファインダーで、天体自動導入に必要な初期設定を完全自動化したLSシリーズが新発売
Meade天体自動導入ロボットの定番 モーターで目的の天体をどんぴしゃり 大口径で迫力のある像をお楽しみいただけます

Meadeの天体自動導入ロボット GPS搭載で初期設定までも自動化! 最新自動導入コンピュータオートスター2で抜群の計算能力と導入精度を誇るフラッグシップモデル

この他にもいろいろな商品をラインナップしています。是非オンラインショッピングをご覧ください。

簡単アンケートにご協力下さい

 このページの内容は おもしろかった ふつう おもしろくなかった
  ためになった ふつう ためにならなかった
  わかりやすかった ふつう わかりにくかった
 今夜の星空を 見たいと思う わからない 見ないと思う
 来年3月の日食を 見たいと思う 見ないと思う それはなんですか?
 望遠鏡や双眼鏡を 望遠鏡を持っている 双眼鏡をもっている どちらも持っている
  どちらも持っていない    
 ひとことどうぞ

このボタンを押しても、あなたの個人情報などは送信されません


このコーナーのバックナンバー

2015年夏 6月 7月 8月
2014年夏 6月 7月 8月  2014年秋 9月 10月 11月 2014-15年冬 12月 1月 2月 2015年春 3月 4月 5月
2013年夏 6月 7月 8月 2013年秋 9月 10月 11月 2013-14年冬 12月 1月 2月 2014年春 3月 4月 5月 
2012年夏 6月 7月 8月 2012年秋 9月 10月 11月 2012-13年冬 12月 1月 2月 2013年春 3月 4月 5月
2011年夏 6月 7月 8月 2011年秋 9月 10月 11月 2011-12年冬 12月 1月 2月 2012年春 3月 4月 5月
2010年夏 6月 7月 8月 2010年秋 9月 10月 11月 2010-11年冬 12月 1月 2月 2011年春 3月 4月  5月  
2009年夏 6月 8月 2009年秋 9月 10月 11月 2009-10年冬 12月 1月 2月 2010年春 3月 4月 5月
2008年夏 6月 7月 8月 2008年秋 9月 10月 11月 2008-9年冬 12月 1月 2月 2009年春 3月 4月 5月
2007年夏 6月 7月 8月 2007年秋 9月 10月 11月 2007-8年冬 12月 1月 2月 2008年春 3月 4月 5月
2006年夏 6月 7月 8月 2006年秋 9月  10月  11月 2006-7年冬 12月 1月 2月 2007年春 3月 4月 5月
2005年夏 6月 7月 8月 2005年秋 9月  10月 11月 2005-6年冬 12月 1月 2月 2006年春 3月 4月 5月
2004年夏 6月 7月 8月 2004年秋 9月 10月 11月 2004-5年冬 12月 1月 2月 2005年春 3月 4月 5月
2003年夏 6月 7月 8月 2003年秋 9月 10月 11月 2003-4年冬 12月 1月 2月 2004年春 3月 4月 5月
2002年夏 6月 7月 8月 2002年秋 9月 10月 11月 12月 2003年冬 1月 2月 2003年春 3月 4月  5月
2002年春 4月 5月 2002年冬 2月 3月 2002年正月 2001年冬
2001年秋 10月 11月 2001年夏 2001年春 2001年正月
スターゲイズ トップページに戻る