そのアルフェラッツから、ちょっと暗めの3等星をはさんでアルフェラッツと同じくらいの明るさの2等星を見つけることができます。空のきれいなところで、この星からちょっと北側に行ったところにを見ると、肉眼でもなにやらぼーっとした光のしみのようなものを見つけることができます。これがアンドロメダ大銀河です。理科の教科書にも載っている有名な星雲ですね。
アンドロメダ大銀河は、私達の太陽系がある銀河系の外側、距離にすると光の速さで230万年の距離にあるとされている銀河です。しかし、この距離は実のところだんだん近くなっています(笑)。というのは、実際に銀河系とアンドロメダ大銀河が遠ざかっているわけではなく、観測技術の向上により、その距離がだんだん正確にわかるようになってきたためです。天体望遠鏡の技術は、まだまだこれから進歩していくのですね。
この銀河を実際望遠鏡で見てみると、左のシミュレーション画像のように、その両側に小さな銀河を伴っていることもわかります。私達の銀河系にも、日本からは見ることができませんが「大マゼラン銀河」「小マゼラン銀河」と呼ばれる小さな銀河系が伴っています。是非あなたの目で230万年のかなた(と考えられている)からの銀河の輝きを確かめてみてください!。
さらに、先ほどのアンドロメダ座の2等星の並びのいちばん先端、ペルセウス座に近いところに輝く2等星アルマクは、とても美しい二重星として知られています。少し高めの倍率にしてみると、右の画像のようにオレンジ色の2.3等星と、ブルーの少し控え目な4.8等星がよりそっている様子を見ることができます。
明るいオレンジの星は、私たちの太陽系から42光年と比較的近いところにある星ですが、ブルーの星はそのさらにずっと遠くの約250光年の距離にあり、地球からの見かけ上たまたま近くに寄り添って見えている星なのです。望遠鏡を通してみてもその距離感をつかむことはできませんが、宇宙を見る目として、2つの星の距離を意識することは重要なことかもしれませんね。
このほかにもアンドロメダ座周辺には、さんかく座の銀河M33や、2008年10月のこのページで紹介したNGC752など、双眼鏡や望遠鏡で見て楽しい天体がたくさんあります。
|