一方、南の空には、たくさんの明るい星たちが光り輝いています。冬の星座にはこのように明るい星が多く、大平洋側では乾燥した晴天が続くため、星が最も美しく見られる季節でもあります。空の高いところにみえているぎょしゃ座やおうし座、さらにその南側には冬の星座の王者オリオン座・全天で最も明るい恒星のシリウスのあるおおいぬ座・そしてこいぬ座のプロキオンが冬の大三角を形作っています。
この季節、南の地平線まで良く開けた場所に行くと、オリオン座やおおいぬ座のさらに南に位置するりゅうこつ座にあるカノープスという星が見られることがあります。この星は、全天の星座を作っている恒星の中では、おおいぬ座のシリウス(-1.5等星)の次に明るい-0.7等星の星です。シリウスと同じように青白く光る星で、南半球の星空ではとても目立つ星でなのですが、東京や大阪などでは、地平線すれすれにわずかにしか見ることができず、大気の影響により赤っぽくヨレヨレと光って見えるのです。中国の伝説ではこの星のことを「南極老人星」と呼び、この星を見ることができると長生きができるなどと言われているそうです。
一方、空の高いところを見ると、先月のこのコーナーで紹介したM36.37.38などの散開星団があるぎゃしゃ座があり、の1等星カペラとおうし座の1等星アルデバランの中間付近に見える明るい星が土星です。土星は望遠鏡で見ると丸い本体のまわりをくるっとドーナツ状の環が取り巻いている様子をみることができます。さらに東の空に目を移すと、ふたご座のカストルとポルックスがあり、その下に明るく輝く木星の姿も見ることができます。木星は太陽系最大の惑星で、その直径は地球の11倍もあります。木星をはじめとした太陽系の天体の大きさが解る図がこちらのページにあります。望遠鏡で見ると、木星本体にある縞模様や、木星のまわりをまわるガリレオ衛星と呼ばれる4つの衛星を見ることができます。これは、1610年にイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡で木星を見たときに発見された衛星で、イオ・エウロパ・ガニメデ・カリストという名前が付けられています。
土星は去年12月14日に「衝」(太陽−地球−土星が一直線に並ぶ)を迎え、木星も2月2日衝を迎え、どちらも観望に最高の時期を迎えています。土星の環や木星の縞模様は、口径6cmクラスの望遠鏡でも見ることができます。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径6cmですから、充分お楽しみいただけます。是非あなたの目で宇宙のほんとうの姿を確かめてみてください!。
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