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 早いものでもう1年の1/12が終ってしまいました・・・。皆さんの1月はいかがでしたか?。2月に入ると少しずつですが春の足音が聞こえてくるようになります。そのひとつに「花粉症」があります(笑)。何を隠そうこのコーナーを書いている私も数年前から花粉症に悩まされています。皆さんの地域ではいかがですか?。

 この時期、夕焼け空はとてもきれいですよね。右の写真は事務所の近くから撮った夕焼けの様子です。画像の中央に細い月が見えているのがお解りになるでしょうか?。月齢2。三日月より細い月です。2月はこんな細い月を見ることができるベストシーズンなのです。惑星・月は、太陽の通り道である黄道(こうどう)に沿って移動していますが、日本では、この季節の夕方の西空では黄道が地平線に対して垂直に近い角度で立ち上っているので、他の季節には見にくい太陽に近い天体(水星や金星・細い月など)が非常に見やすい季節なのです。今月は、2月3日がこの細い月の見頃です。是非細くとがった月を探してみてください。

 夕焼けが西の空に姿を消すころ、空には美しい星たちが輝きだします。2月10日ごろの星空のようすを見ると、西の空には秋の星座が沈みかけています。11月のこのコーナーで紹介したアンドロメダ大銀河があるアンドロメダ座も、まだ空の高いところに見えています。また、アンドロメダ座の北側には小学校の教科書にも載っているカシオペヤ座、そのとなりにはペルセウス座があり、ペルセウス座とカシオペヤ座の中間付近には、10月のこのコーナーで紹介した二重星団と呼ばれる星の集まりがあります。

20cmクラスの望遠鏡で見た木星と土星
デジタルカメラで撮影

Meade オートスターでの導入方法

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 一方、南の空には、たくさんの明るい星たちが光り輝いています。冬の星座にはこのように明るい星が多く、大平洋側では乾燥した晴天が続くため、星が最も美しく見られる季節でもあります。空の高いところにみえているぎょしゃ座おうし座、さらにその南側には冬の星座の王者オリオン座・全天で最も明るい恒星のシリウスのあるおおいぬ座・そしてこいぬ座のプロキオンが冬の大三角を形作っています。

 この季節、南の地平線まで良く開けた場所に行くと、オリオン座やおおいぬ座のさらに南に位置するりゅうこつ座にあるカノープスという星が見られることがあります。この星は、全天の星座を作っている恒星の中では、おおいぬ座のシリウス(-1.5等星)の次に明るい-0.7等星の星です。シリウスと同じように青白く光る星で、南半球の星空ではとても目立つ星でなのですが、東京や大阪などでは、地平線すれすれにわずかにしか見ることができず、大気の影響により赤っぽくヨレヨレと光って見えるのです。中国の伝説ではこの星のことを「南極老人星」と呼び、この星を見ることができると長生きができるなどと言われているそうです。

 一方、空の高いところを見ると、先月のこのコーナーで紹介したM36.37.38などの散開星団があるぎゃしゃ座があり、の1等星カペラおうし座の1等星アルデバランの中間付近に見える明るい星が土星です。土星は望遠鏡で見ると丸い本体のまわりをくるっとドーナツ状の環が取り巻いている様子をみることができます。さらに東の空に目を移すと、ふたご座カストルポルックスがあり、その下に明るく輝く木星の姿も見ることができます。木星は太陽系最大の惑星で、その直径は地球の11倍もあります。木星をはじめとした太陽系の天体の大きさが解る図がこちらのページにあります。望遠鏡で見ると、木星本体にある縞模様や、木星のまわりをまわるガリレオ衛星と呼ばれる4つの衛星を見ることができます。これは、1610年にイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡で木星を見たときに発見された衛星で、イオエウロパガニメデカリストという名前が付けられています。

 土星は去年12月14日に「衝」(太陽−地球−土星が一直線に並ぶ)を迎え、木星も2月2日衝を迎え、どちらも観望に最高の時期を迎えています。土星の環や木星の縞模様は、口径6cmクラスの望遠鏡でも見ることができます。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径6cmですから、充分お楽しみいただけます。是非あなたの目で宇宙のほんとうの姿を確かめてみてください!。

 冬の朝は夜が明けるのもとても遅く、まだ暗いうちに起きてしまうこともあるでしょう。そんなとき、ちょっと着込んで外に出て東の空を見ると、10月まで夕方の西の空に見えていた金星が、明けの明星となって姿を見せています。金星は昨年12月7日に最大光輝となっています。その金星からもう少し高いところに目をやると、おとなしめに鈍く赤く光る火星の姿も見ることができます。その火星のすぐ横にももうひとつ同じくらいの明るさの星を見つけることができます。この星がさそり座アンタレスです。

 アンタレスとは、アラビア語で「アレス」の敵という意味があります。アレスとは、ギリシャ神話の戦争の神。ギリシャ神話の語り継がれた地方では、火星はこの戦争の神の象徴であると考えられていて、アンタレスと火星が接近すると、戦争が起きると言われていました。そのギリシャ神話の作られた場所・・・現在のイラク・・・やはり、何かを象徴しているのでしょうか。

2月中旬の朝5:30ごろの南東の空の様子
アンタレスと火星がまるで赤さを競うかのように並んでいます

 火星は今年8月に129年ぶりの大接近を迎えます。火星と地球は2年2カ月おきに接近をします。前回の接近は2001年6月11日でした(左の画像はその時の様子)が、今回はその時よりももっと近くに接近し、近年では最も近づく大接近中の大接近になります。火星は私達の地球と良く似た惑星として、近年探査機が頻繁に向かっている注目の惑星です。

 今回ほどの大接近になると、小望遠鏡でも十分に表面の模様を見ることができます。いつか人類が立つかもしれない火星の様子を、いち早く自分の目で確かめてみませんか?。

 これから星空の美しい季節です。是非あなたの目で宇宙からの星たちの光を確かめてください!。

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