そんな夜空には、おとなしく輝く春の星たちを見ることができる季節になりました。午後9時ごろの星空のようすを見ると、宵の西の空にはまだ冬の星座がにぎやかに輝いています。北西の高いところに見える明るい一等星がぎょしゃ座のカペラ(41光年)です。ぎょしゃ座には2008年1月のこのページで紹介したM36・37・38の3つの散開星団があります。
ぎょしゃ座の南には大神ゼウスが化けた白い牛の姿を描いたおうし座があります。おうし座の一等星アルデバラン(60光年)の付近は、ヒアデス星団という散開星団Mel25の一部で、この付近を双眼鏡で見てみると、40個程度の星が広く散らばっているのを見ることができます。一方、もう少し空の高いところに見える数個の星がごちゃごちゃっと集まって見えるところが、先月のこのページで紹介した「すばる」ことプレアデス星団M45です。
おうし座の南には、冬の星座の王者オリオン座のベテルギウス(310光年)・全天で最も明るい恒星のシリウス(8.7光年)のあるおおいぬ座・そしてこいぬ座のプロキオン(11.2光年)が冬の大三角を形作っています。おおいぬ座には、2004年の1月のこのページで紹介した散開星団M41があります。
その北側にはふたご座のポルックス(52光年)とカストル(32光年)も見えてきています。ギリシャ神話では大神ゼウスとスパルタ王妃レダとの間に生まれた双子の兄弟と言われています。ふたご座にも、2004年3月のこのページで紹介したM35という散開星団があります。
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