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 今年ももうひと月過ぎてしまいましたね。今年は大平洋の水温が例年より少し低いようで、結果的に大平洋の高気圧が比較的強く、その影響でシベリアからの寒気があまり南下せず、記録的な暖冬となっています。しかしその影響で日本上空の気流は例年より安定していて、月や惑星を見るにはとても良い状態が続いています。

 太陽が沈んだ直後、夕焼けの空の中の低いところにひときわ輝いてみえる明るい星は、地球のすぐ内側をまわる宵の明星の金星です。今月の金星までの距離は、光の早さで約13分と、月の次に近い距離にいる星で、少しずつ地球に近づいてきています。天体望遠鏡で見てみると、右の写真のように月のように欠けている様子がわかります。金星はこれから地球に急速に接近し、望遠鏡でその姿を見ると日に日に大きさや形が変わるのがわかります。

 金星が西の空に沈み夜の帳がおりる午後9時ごろの2月10日ごろの星空のようすを見ると、宵の西の空にはまだ秋の星座がみえています。北西の空に見えるW字型の星の連なりは、小学校の教科書にも載っているカシオペヤ座です。カシオペヤ座からもう少し空の高いところに、漢字の「人」という字を横にしたように星が連なるペルセウス座が見えています。この、ペルセウス座とカシオペヤ座の中間付近には、2006年12月のこのページでも紹介している二重星団と呼ばれるこの星の集まりがあります。


望遠鏡で見た昼間の金星
望遠鏡でみるとこのように月のように満ち欠けしているのがわかります

Meade オートスターでの導入方法

タイヨウケイ→キンセイを選択

 一方、目を天頂から南の空に向けると、明るい星が多くとてもにぎやかな冬の星座たちを見ることができます。天頂近くの高いところに見える明るい一等星がぎょしゃ座カペラ(41光年)です。ぎょしゃ座には先月のこのページで紹介したM36・37・38の3つの散開星団があります。

 ぎょしゃ座の南にはおうし座があります。おうし座の一等星アルデバラン(60光年)の付近は、ヒアデス星団という散開星団Mel25の一部で、この付近を双眼鏡で見てみると、40個程度の星が広く散らばっているのを見ることができます。一方、もう少し空の高いところに見える数個の星がごちゃごちゃっと集まって見えるところが、2006年1月のこのページで紹介した「すばる」ことプレアデス星団M45です。

 おうし座の南には、冬の星座の王者オリオン座ベテルギウス(310光年)・全天で最も明るい恒星のシリウス(8.7光年)のあるおおいぬ座・そしてこいぬ座プロキオン(11.2光年)が冬の大三角を形作っています。おおいぬ座には、2004年の1月のこのページで紹介した散開星団M41があります。

 冬の大三角から、目を北側の高いところに移すと明い星が2並んでいるのを見ることができるでしょう。これがふたご座ポルックス(52光年)とカストル(32光年)も見えてきていますふたご座にも、2004年3月のこのページで紹介したM35という散開星団があります。

 そして、そのふたご座の下に見えるもう一つの明るい星が土星です。土星までの距離は光の速さで約80分かかります。土星は先月13日に「衝」(太陽−地球−土星が一直線に並ぶ)を迎え、今が最も良く見える時期です。土星を望遠鏡で見ると、右の画像のようにくるっとドーナツ状の輪が取り巻いている様子を見ることができます。

 時間がすぎて夜半を過ぎると、春の星座も続々と昇ってきます。。明るい星が多くにぎやかな冬の星座に比べると、春の星座はおとなしめですが、その中でも北の空に見える北斗七星は比較的めだつ存在です。 北斗七星は、北極星をさがす目印にもされますし、また、柄の部分のカーブをそのまま延ばして、春の星の中で最も明るいうしかい座アークトゥルス(34光年)・おとめ座スピカ(220光年)へと続く春の大曲線の一部としても使われます。北斗七星はおおぐま座という星座の一部です。おおぐま座には、2002年の4月のこのページで紹介したM81・M82をはじめとして、小望遠鏡でも見ることができる銀河がたくさんあります。是非宇宙を延々と旅してきた星たちの光をあなたの目で確かめてみてください。

20cmクラスの望遠鏡で見た土星
デジタルカメラで撮影

Meade オートスターでの導入方法

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Meade LX200-25で見た木星
デジタルビデオカメラで撮影

Meade オートスターでの導入方法

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 さらに明け方近くになると、東の空から金色に輝く明るい星が昇ってきます。この冬の明け方の空で最も目だって見えるのは、さそり座にみえる木星です。木星までの距離は光の速さで約40分かかりますが、木星は太陽系最大の惑星で、その直径は地球の11倍もあるため、望遠鏡でも表面の模様が良く見えるます。木星をはじめとした太陽系の天体の大きさが解る図がこちらのページにあります。

 木星を望遠鏡で見ると、本体にある縞模様や、まわりをまわるガリレオ衛星と呼ばれる4つの衛星を見ることができます。これは、1610年にイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡で木星を見たときに発見した衛星で、イオエウロパガニメデカリストという名前が付けられています。木星はその明るさと大きさから大神ゼウスのローマ神話での呼び名ユピテル(Jupiter=英語でジュピター)と呼ばれており、そこをまわる衛星には、ゼウスに仕えていたニンフなどの名前が付けられているのです。

 土星の輪や木星の衛星や縞模様は、口径6cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径7cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。

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月・惑星の観望に最適な望遠鏡ラインナップ

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