星空案内はこちらのページと一緒にお読みください

 早くも1月が過ぎてしまいましたね。関東では、昨年2月には大雪が降りましたが、今のところ今年は例年通りの乾燥した日が続き、関東や太平洋側では透明度の良い夜空に、冬の美しい星たちが輝く季節になりました。

 もともと冬の宵空には明るい星が多い時期なのですが、????今年の宵空には、さらに3つの明るい星が見えています。そのうちのひとつ、太陽が西の空に沈んですぐ、夕焼け空の低いところにひとつの明るい星が見えてきます。この星が宵の明星金星です。金星を天体望遠鏡で見てみると、左の写真のように月のように欠けている様子がわかります。
 金星のように、地球より内側をまわる惑星のことを内惑星といいます。内惑星は、地球と太陽との位置関係により、見かけの大きさと明るさが変化します。その様子はこちらのページで解説しています。
 金星は、昨年10月24日に外合(地球から見て太陽の向こう側を通過する)を過ぎたところで、今年前半は夕焼け空の中で少しずつ地球に近づいてきます。今月の金星までの距離は、光の早さで約12分で、金星は日に日に空の高いところに見られるようになります。

 さらに、その金星のすぐ近くに、もう一つ鈍く赤い光で不気味な存在感に輝く火星も見えています。火星は地球のすぐ外側をまわる惑星ですが、2003年8月の大接近のことは記憶にある方も多いのではないでしょうか。現在、火星までの距離は光の早さで約17分で、昨年4月15日に再接近で地球が追い抜いた後、どんどん遠ざかっています。今回の接近は2003年ほどの大接近にはなりませんでしたが、火星は私達の地球と良く似た惑星として、近年探査機が頻繁に向かっている注目の惑星です。いつか人類が立つかもしれない火星の様子を、いち早く自分の目確かめてみませんか?。

●2003年の6月7月8月9月のこのコーナーでは、火星についてより詳しくコメントしています。興味のある方は是非ご覧ください。

Meade LX200-25で撮影した火星

 金星や火星が西の空に沈んだあと、午後9時ごろの星空のようすを見ると、北西の空にはW字型の星が連なるカシオペヤ座が見えています。カシオペヤ座の南(左)には、アンドロメダ座があります。アンドロメダ座には、2014年11月のこのページで紹介した有名なアンドロメダ大銀河2008年10月のこのページで紹介した散開星団NGC752などがあります。また、このアンドロメダ座の2等星の並びのいちばん先端、ペルセウス座に近いところに輝く2等星アルマクは、2006年11月のこのページでも紹介したとても美しい二重星として知られています。

 アンドロメダ座やカシオペア座よりもう少し空の高いところに、漢字の「人」という字を横にしたように星が連なるペルセウス座があります。この、ペルセウス座とカシオペヤ座の中間付近には、先月のこのページでも紹介している二重星団と呼ばれるこの星の集まりがあります。また、アンドロメダ座の隣のさんかく座にあるM33や、カシオペヤ座のM52など、この季節はたくさんの美しい星雲星団を見ることができます。是非あなたも双眼鏡や望遠鏡で楽しんでみてください。

  さらに天頂から南の空に目を転じると、明るい星が多くとてもにぎやかな冬の星座たちを見ることができます。北よりの高いところに見えるのがぎょしゃ座カペラ(42光年)です。ぎょしゃ座には2013年1月のこのページで紹介したM36・37・38の3つの散開星団があります。

 ぎょしゃ座の南にはおうし座があります。おうし座の一等星アルデバラン(65光年)の付近は、ヒアデス星団という散開星団Mel25の一部で、この付近を双眼鏡で見てみると、40個程度の星が広く散らばっているのを見ることができます。一方、もう少し空の高いところに見える数個の星がごちゃごちゃっと集まって見えるところが、2013年12月のこのページで紹介した「すばる」ことプレアデス星団M45です。


50倍くらいの望遠鏡で見たM35

セレストロン Nexstar+での導入方法

「3」(Deep Sky)キー→メシエ
→「035」をキーパッドから入力

Sky-watcher Gotoドブソニアンでの導入方法

「4」(メシエ)キー→
→「35」をキーパッドから入力

双眼鏡や天体自動導入機の無い望遠鏡での見つけ方はこちらのページ

 すばるやヒアデス星団より少し低いところには、冬の星座の代表冬の星座の王者オリオン座ベテルギウス(310光年)・全天で最も明るい恒星のシリウス(8.7光年)のあるおおいぬ座・そしてこいぬ座プロキオン(11.2光年)が冬の大三角を形作っています。おおいぬ座には、2014年の2月のこのページで紹介した散開星団M41があります。さらにその南には、2012年1月のこのページで紹介したカノープス(310光年)も見えているはずです。

 冬の大三角の北には、ふたご座ポルックス(52光年)とカストル(32光年)も見えてきています。このふたごは、ギリシャ神話では大神ゼウスとスパルタ王妃レダとの間に生まれた双子の兄弟と言われています。

 そのふたご座のお兄さんのカストルの足もとに、M35という散開星団があります。地球からの距離は2570光年と比較的遠い星団ですが、いろいろな明るさの星がたくさん集まって、双眼鏡でもでも、とてもきれいに見える星団です。

 そしてこの冬、明るい冬の星座の星たちよりもさらに目だって見えているのが、ふたご座の下に金色に輝く木星です。木星は2月7日に「衝」を迎え、今が最も良く見える時期です。木星までの距離は光の速さで約40分かかりますが、木星は太陽系最大の惑星で、その直径は地球の11倍もあるため、望遠鏡でも表面の模様が良く見えるます。木星をはじめとした太陽系の天体の大きさが解る図がこちらのページにあります。

 木星を望遠鏡で見ると、本体にある縞模様や、まわりをまわるガリレオ衛星と呼ばれる4つの衛星を見ることができます。これは、1610年にイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡で木星を見たときに発見した衛星で、イオエウロパガニメデカリストという名前が付けられています。木星はその明るさと大きさから大神ゼウスのローマ神話での呼び名ユピテル(Jupiter=英語でジュピター)と呼ばれており、そこをまわる衛星には、ゼウスに仕えていたニンフなどの名前が付けられているのです。

Meade LX200-25で見た木星
デジタルビデオカメラで撮影

 一方、明け方太陽が昇る前の南東の空には土星も見えます。土星までの距離は光の速さで約80分かかります。土星を望遠鏡で見ると、右の画像のようにくるっとドーナツ状の輪が取り巻いている様子を見ることができます。

 金星や火星・木星・土星などの惑星たちは、そのまわりの星座の星々と毎日少しずつ位置関係を変えています。その様子を毎日スケッチしていくと、私たちの地球やこれらの惑星が、太陽のまわりをまわっていることが理解できるようになります。15世紀ポーランドの天文学者コペルニクスがはじめて唱えた地動説以後、世界中の天文学者が現在まで宇宙を見つめ続けて、現在も様々な角度から研究が進められています。そして2006年には、冥王星が惑星から除外されました。その太陽系宇宙の変遷をこちらのページにまとめています。


20cmクラスの望遠鏡で見た土星
デジタルカメラで撮影

 このページで紹介している星雲星団や惑星の様子は、口径7cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径7cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。

●このコーナーより商品をお申し込みの場合、代金のお支払いはクレジットカードでの決済または代金引換・銀行振込・郵便振替・コンビニ決済(NP後払い)・ショッピングクレジット(分割払い)がお選びいただけます。はじめてご利用の方や、決済方法など詳しいことをお知りになりたい方は、こちらのページをご覧ください。

月・惑星・星雲星団の観望に最適な望遠鏡・双眼鏡ラインナップ

各マークについての解説はこちら

はじめての星空には、まずは双眼鏡!

独自の新設計で10倍50mmで従来の7倍50mmと同等の視野を確保。天体観測から昼間の風景まで、広い視野ですっきりした像が得られる自信作!。

スターゲイズオリジナル FZ-RFL双眼鏡
10倍50mm  \8,640
8倍40mm 
\7,920

明るく広い視野が得られ天体観察に最適な7倍50mmのスペックで、天体観測から昼間の風景まで幅広くお使いいただける双眼鏡です。。

BaK4ガラス使用のダハプリズムタイプ完全防水双眼鏡。軽量コンパクトで女性やお子様でもお使いいただけます。

新しい「標準双眼鏡」を目指して、1ランク上の明るさとコントラストとコンパクト設計を兼ね備えた意欲作!

双眼鏡企画商品最新作 淡い星雲の広がりや地球に近づいた彗星の観察などに最適な、ハイグレードな製品を求めるマニア仕様の大口径双眼鏡

当社おすすめの入門者向け天体望遠鏡

初心者の方にも末長くお使いいただけるしっかりした経緯台と、安価で手ごろな価格の鏡筒をセットにした、コストパフォーマンスの高い経緯台式天体望遠鏡!

老舗望遠鏡メーカーが総力を挙げて作り上げた天体自動導入望遠鏡 必要十分な導入・追尾精度を抜群のコストパーフォーマンスで実現
大口径望遠鏡を持ち運び可能にするドブソニアン式望遠鏡と最新の天体自動導入装置を組み合わせ、誰でも簡単に目標の天体が導入できる次世代の天体望遠鏡!

もっと遠くの宇宙を見たい もっときれいな写真が撮りたい

Meade天体自動導入ロボットの最新版 新機能の電子ファインダーで、天体自動導入に必要な初期設定を完全自動化したLSシリーズが新発売  このクラスでいちばんのおすすめ商品!
Meade天体自動導入ロボットの定番 モーターで目的の天体をどんぴしゃり 大口径で迫力のある像をお楽しみいただけます

Meadeの天体自動導入ロボット GPS搭載で初期設定までも自動化! 最新自動導入コンピュータオートスター2で抜群の計算能力と導入精度を誇るフラッグシップモデル

この他にもいろいろな商品をラインナップしています。是非オンラインショッピングをご覧ください。

簡単アンケートにご協力下さい

 このページの内容は おもしろかった ふつう おもしろくなかった
  ためになった ふつう ためにならなかった
  わかりやすかった ふつう わかりにくかった
 今夜の星空を 見たいと思う わからない 見ないと思う
 今年4月の皆既月食を 見たいと思う 見ないと思う それはなんですか?
 望遠鏡や双眼鏡を 望遠鏡を持っている 双眼鏡をもっている どちらも持っている
  どちらも持っていない    
 ひとことどうぞ

このボタンを押しても、あなたの個人情報などは送信されません


このコーナーのバックナンバー

2014年夏 6月 7月 8月  2014年秋 9月 10月 11月 2014-15年冬 12月
2013年夏 6月 7月 8月 2013年秋 9月 10月 11月 2013-14年冬 12月 1月 2月 2014年春 3月 4月 5月 
2012年夏 6月 7月 8月 2012年秋 9月 10月 11月 2012-13年冬 12月 1月 2月 2013年春 3月 4月 5月
2011年夏 6月 7月 8月 2011年秋 9月 10月 11月 2011-12年冬 12月 1月 2月 2012年春 3月 4月 5月
2010年夏 6月 7月 8月 2010年秋 9月 10月 11月 2010-11年冬 12月 1月 2月 2011年春 3月 4月  5月  
2009年夏 6月 8月 2009年秋 9月 10月 11月 2009-10年冬 12月 1月 2月 2010年春 3月 4月 5月
2008年夏 6月 7月 8月 2008年秋 9月 10月 11月 2008-9年冬 12月 1月 2月 2009年春 3月 4月 5月
2007年夏 6月 7月 8月 2007年秋 9月 10月 11月 2007-8年冬 12月 1月 2月 2008年春 3月 4月 5月
2006年夏 6月 7月 8月 2006年秋 9月  10月  11月 2006-7年冬 12月 1月 2月 2007年春 3月 4月 5月
2005年夏 6月 7月 8月 2005年秋 9月  10月 11月 2005-6年冬 12月 1月 2月 2006年春 3月 4月 5月
2004年夏 6月 7月 8月 2004年秋 9月 10月 11月 2004-5年冬 12月 1月 2月 2005年春 3月 4月 5月
2003年夏 6月 7月 8月 2003年秋 9月 10月 11月 2003-4年冬 12月 1月 2月 2004年春 3月 4月 5月
2002年夏 6月 7月 8月 2002年秋 9月 10月 11月 12月 2003年冬 1月 2月 2003年春 3月 4月  5月
2002年春 4月 5月 2002年冬 2月 3月 2002年正月 2001年冬
2001年秋 10月 11月 2001年夏 2001年春 2001年正月
スターゲイズ トップページに戻る