さらに目を天頂から南の空に向けると、明るい星が多くとてもにぎやかな冬の星座たちを見ることができます。天頂近くの高いところに見える明るい一等星がぎょしゃ座のカペラです。ぎょしゃ座には一昨年1月のこのページで紹介したぎょし3つの散開星団があります。ぎょしゃ座の南には大神ゼウスが化けた白い牛の姿を描いたおうし座があります。一等星アルデバランの北西には、一昨年12月のこのページで紹介したすばるが見えています。
おうし座の南には、冬の星座の王者オリオン座がきらびやかに輝き、さらに空の低いところには、全天で最も明るい恒星のシリウスのあるおおいぬ座・そしてこいぬ座のプロキオンも昇ってきて冬の大三角を形作っています。おおいぬ座には、昨年1月のこのページで紹介した散開星団M41があります。
冬の大三角から、目を北側の高いところに移すと明い星が3つ並んでいるのを見ることができるでしょう。このうち少し暗めの2つの星は、ふたご座のカストルとポルックスです。ギリシャ神話では大神ゼウスとスパルタ王妃レダとの間に生まれた双子の兄弟と言われています。
そして、もうひとつのいちばん明るい星が土星です。土星は先月14日に「衝」(太陽−地球−土星が一直線に並ぶ)を迎え、いまが最も良く見える時期です。土星を望遠鏡で見ると、右の画像のようにくるっとドーナツ状の輪が取り巻いている様子を見ることができます。
さらに時間がすぎて夜半ごろになると、春の星座も続々と昇ってきます。明るい星が多くにぎやかな冬の星座に比べると、春の星座はおとなしめですが、その中でも北の空に見える北斗七星は比較的めだつ存在です。北斗七星はおおぐま座という星座の一部です。おおぐま座には、一昨年の4月のこのページで紹介したM81・M82をはじめとして、小望遠鏡でも見ることができる銀河がたくさんあります。是非宇宙を延々と旅してきた星たちの光をあなたの目で確かめてみてください。
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