いよいよ3月。この事務所のある埼玉近辺では、梅がちょうど見頃となっています。今年は2月に5月並みの陽気になったりした日もあり、梅の開花も例年より少し早かったようですが、一方で北海道では「爆弾低気圧」が発達して記録的な大雪に見舞われたりしています。地球温暖化の影響は、少しずつですが私たちの生活にも影響を及ぼしてきているのかもしれません。
でも、宇宙に目を向けると、今日も変わらずに星たちが美しく輝いています。今、夕方の西の空でひときわ明るく輝いている宵の明星の金星。毎日お仕事や学校の帰りに目にされている方も多いでしょう。地球のすぐ内側をまわる金星は、さらにその内側をまわる水星とともに内惑星と呼ばれています。内惑星は、地球と太陽との位置関係により、大きさと明るさが大きく変化します。その様子はこちらのページで解説しています。
金星は今月30日に東方最大離角を迎えます。東方最大離角とは、地球から見て内惑星が太陽から東側に最も離れて見える時のことを言い、太陽から離れることの少ない内惑星が、最も見やすくなる時期と言えます。
特に日本では、春の東方最大離角と秋の西方最大離角の時は、黄道(地球の軌道面)が地平線に対して立っている(角度が大きい)ため、太陽が沈んだ後(昇る前)の高い空に見ることができるのです。
上の図は3月30日の夕方、日没30分後の西の空の様子のシミュレーション図です。このとき、水星もちょうど東方最大離角を迎えており、近づいた金星・火星とともに西の空で楽しむことができるでしょう。まだ水星をご覧になったことのない方も、是非この機会に見てみてはいかがでしょうか?。
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