星空案内はこちらのPDFファイルと一緒にお読みください
早くも1月が過ぎてしまいました。新型コロナウイルス感染対策により、家で過ごす時間が例年より多くなっていますが、夜空のほうはいつもとかわらず、明るい星の多いにぎやかな星空が広がっています。 |
この冬の宵空では、空の高いところにひときわ明るく赤く輝く星が見つかります。この星は火星です。火星は地球のすぐ外側をまわる惑星ですが、約2年2ヶ月ごとに地球に接近します。しかし、接近ごとにその距離が異なります。その理由は、火星の軌道が真円ではなくちょっとゆがんだ楕円をしているためです。 昨年10月6日に大接近をしたあと、現在少しずつ地球から遠ざかっていて、今月の火星までの距離は、光の速さで約10分です。今年前半は、宵空で火星が遠ざかっていく様子を見ることができます。是非実際に目で見てその姿を確かめて見てください。 |
|
火星・木星・土星などの惑星たちは、そのまわりの星座の星々と毎日少しずつ位置関係を変えています。その様子を毎日スケッチしていくと、私たちの地球やこれらの惑星が、太陽のまわりをまわっていることが理解できるようになります。15世紀ポーランドの天文学者コペルニクスがはじめて唱えた地動説以後、世界中の天文学者が現在まで宇宙を見つめ続けて、現在も様々な角度から研究が進められています。そして2006年には、冥王星が惑星から除外されました。その太陽系宇宙の変遷をこちらのページにまとめています。 |
火星が西の空に傾き始める午後9時ごろの星空のようすを見ると、西の空には、まだ秋の星座のアンドロメダ座が見えています。アンドロメダ座には、昨年10月のこのページで紹介したアンドロメダ大銀河M31やNGC891、2006年10月のこのページで紹介した二重星アルマク・2008年10月のこのページNGC752など、双眼鏡や望遠鏡で見て楽しい天体がたくさんあります。 |
アンドロメダ座の北側には小学校の教科書にも載っているカシオペヤ座があります。アンドロメダは、ギリシャ神話のカシオペヤの娘で、父はカシオペヤの西となりにいるケフェウス・夫となったのが東隣のペルセウス・・・という具合に、この季節の星座たちはひとつの神話でつながっています。もし興味のある方は、図書館やインターネットで調べてみてはいかがでしょう。 そのペルセウス座とカシオペヤ座の中間付近を見ると、空のきれいなところであれば天の川の中に肉眼でもなにやらぼーっとした光のしみのようなものを見つけることができます。これが昨年11月のこのページで紹介した二重星団です。 さらに天頂から南の空に目を転じると、明るい星が多くとてもにぎやかな冬の星座たちを見ることができます。北よりの高いところに見えるのがぎょしゃ座のカペラ(42光年)です。ぎょしゃ座には冬の天の川が中央を流れていて、双眼鏡で見ると無数の星たちが輝いているのを見ることができます。ぎょしゃ座には、2019年12月のこのページで紹介した、この中に、M36・M37・M38の3つの散開星団があります。 ぎょしゃ座の南にはおうし座があります。おうし座の一等星アルデバラン(65光年)の付近は、ヒアデス星団という散開星団Mel25の一部で、この付近を双眼鏡で見てみると、40個程度の星が広く散らばっているのを見ることができます。 一方、もう少し空の高いところに見える数個の星がごちゃごちゃっと集まって見えるところが、2020年12月のこのページで紹介した「すばる」ことプレアデス星団M45です。双眼鏡で見てみると、いろいろな明るさの100個くらいの星が群れを成しているのがわかります。 すばるやヒアデス星団より少し低いところには、冬の星座の代表オリオン座のベテルギウス(約600光年)・全天で最も明るい恒星のシリウス(8.7光年)のあるおおいぬ座・そしてこいぬ座のプロキオン(11.2光年)が冬の大三角を形作っています。オリオン座には、先月のこのページで紹介したオリオン座大星雲M42があります。おおいぬ座には、2014年の2月のこのページで紹介した散開星団M41があります。その冬の大三角の東の空には、ふたご座のポルックス(52光年)とカストル(32光年)も見えてきています。ふたご座には、2015年1月のこのページで紹介した散開星団M35があります。 |
M46・M47 とも座散開星団 APS-Cデジカメ一眼レフ 30秒露出 PV102E61鏡筒 Meadeシュミカセ用レデューサ併用(430mmF4.2相当) セレストロンAdvanced VX赤道儀使用 埼玉県堂平山にて撮影 8倍クラスの双眼鏡で見てみると、 ちょうど2つの星団をひとつの視野に見ることができます |
周囲に街灯等がなく、空のきれいな場所に行くと、このふたご座から冬の大三角を貫くように、淡い光の帯が続いているのを見ることができます。これが天の川です。私たちの太陽系は、私たちの天の川銀河の中心から少し離れたところに位置していますが、冬の天の川は、円盤状になっている天の川銀河の中心とは反対の方向を見ていることになり、中心方向にあたる夏の天の川より細く淡く見えます。それでも、双眼鏡や望遠鏡で見てみると、これまで紹介してきたもの以外にも、たくさんの星雲や星団を見ることができます。 そのうちの一つ、おおいぬ座のシリウスの少し東に見えるのが、とも座にあるM46とM47です。東側(右の写真の左側)の暗い星がたくさん集まって見えるのがM46で、地球から約5,300光年の距離にあります。西側(右の写真の右側)の比較的明るい星がざらざらと集まって見えるのがM47で、地球から約1,600光年の距離にあります。この距離の差が、見かけの明るさや広がりと大きく関係しています。 さらにM46の中を良く見てみると、星団の中の上(北)のほうに、魚のめだまのように見える小さな星雲があるのに気づくでしょう。これはNGC2438という惑星状星雲です。約2,900光年の距離にあり、M46よりずっと手前にある天体なので、M46を構成する星とは直接関係はなく、たまたま星団の手前に見えているわけです。 このようにして、宇宙を立体的に考えながら天体を見てみると、私たちの地球が置かれている状況を目で感じ取ることができるのではないと思います。 |
|
このとも座からさらに南にいったところにある、水平線ギリギリに見えるカノープスという星をご存知でしょうか?。先ほど紹介した全天で最も明るいおおいぬ座のシリウス(-1.6等星)に次いで2番目に明るい-0.7等星で、地球からの距離は310光年。シリウスは8.7光年とかなり近い星なので、それと比較するとカノープスは絶対等級(実際の星の明るさ)は-5.48MV(シリウスは+1.47MV)と、とても明るく質量の大きな星です。 ここまで書くと、ただの明るい星じゃん?という感じですが、この星はりゅうこつ座という日本からはほとんど見えない星座にあるため、実は見るのがとても難しい星です。理論上は東北以北ではまったく見ることができず、関東では南の空が水平線近くまで開けている場所で、なおかつ透明度が良い日でなければ見ることができないのです。 |
|
カノープスは、中国南部などの道教の地域では、「南極老人星」と呼ばれています。水平線から赤みがかった色でよろよろと昇ってくるように見られることや、見られる時期と時間が限られていることから、このような神格された名前が付けられているようです。この星が見られると長生きできるなどという言い伝えもあるそうです。 |
このページで紹介している星雲星団や惑星の様子は、口径7cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径7cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。 |
●このコーナーより商品をお申し込みの場合、代金のお支払いはクレジットカード・Amazonアカウント・Yahoo!ウォレット・代金引換・銀行振込・郵便振替・コンビニ決済(NP後払い)・ショッピングクレジット(分割払い)がお選びいただけます。はじめてご利用の方や、決済方法など詳しいことをお知りになりたい方は、こちらのページをご覧ください。 |
■■■品切れのためご迷惑をおかけいたします■■■ |
ただいま、おすすめラインナップ掲載商品の一部で品切れとなり、ご注文の皆様には大変ご迷惑をお掛けいたしまして申し訳ございません。各商品ともご注文受付順に順次発送しております。また、現在即納できる商品も在庫が少なくなっております。なるべくお早めのご注文をおすすめいたします。 |
惑星や星雲星団の観望に最適な望遠鏡ラインナップ | ||
各マークについての解説はこちら | ||
はじめての星空には、まずは双眼鏡! | ||
はじめての天体観察に最適なお求めやすい双眼鏡。軽量コンパクトで女性やお子様でもお使いいただけます。 | ||
スターゲイズオリジナル FH-842K7C双眼鏡 \8,800 |
||
当社おすすめの入門者向け天体望遠鏡 | ||
持ち運びに便利な小型軽量に主眼を置いた天体望遠鏡。取り扱いの簡単な手動導入経緯台と超小型赤道儀・コンパクトな自動導入経緯台の3種類を選べます | ||
Sky-watcher AZシリーズ \28,600〜 |
||
初心者の方にも末長くお使いいただけるしっかりした経緯台と、安価で手ごろな価格の鏡筒をセットにした、マニアもおすすめの経緯台式天体望遠鏡! | ||
ビクセン ポルタ"f"(エフ)シリーズ 経緯台式天体望遠鏡 \48,400〜 |
||
入門者向け天体自動導入望遠鏡の決定版!。手軽な価格と天体自動導入の便利さを両立したハイコストパフォーマンスモデル。 | ||
ケンコー Sky Exporer SE-GTシリーズ \50,600〜 |
||
お持ちのスマートフォンやタブレットがコントローラーになる天体自動導入望遠鏡。大口径12.7cmシュミットカセグレン望遠鏡とのセットがお手頃価格で新登場 | ||
セレストロン ASTRO Fi 5-J \93,500 |
||
老舗望遠鏡メーカーが総力を挙げて作り上げた天体自動導入望遠鏡 必要十分な導入・追尾精度を抜群のコストパフォーマンスで実現 | ||
セレストロン Nexstar SE-Jシリーズ \99,000〜 |
||
大口径望遠鏡を持ち運び可能にするドブソニアン式望遠鏡と最新の天体自動導入装置を組み合わせ、誰でも簡単に目標の天体が導入できる次世代の天体望遠鏡! | ||
Sky-watcher Gotoドブソニアンシリーズ
\132,000〜 |
||
もっと遠くの宇宙を見たい もっときれいな写真が撮りたい | ||
写真撮影に最適なドイツ型赤道儀に、高性能な天体自動導入装置をドッキング! 鏡筒を載せ変えて様々な用途に使用できます | ||
セレストロン Advanced VX赤道儀 \187,000〜 |
||
セレストロンの天体自動導入望遠鏡最新モデル 内蔵Wi-Fiでスマートフォンやタブレットから直接望遠鏡をコントロール! 至れり尽くせりのユーザーフレンドリーな望遠鏡 このクラスでいちばんのおすすめ商品! | ||
セレストロン Nexstar Evolution-Jシリーズ \231,000〜 |
||
天文台級の望遠鏡を持ち運びできる大きさに!国際宇宙ステーションにも搭載されている本格派の天体自動導入望遠鏡 | ||
セレストロン CPC-Jシリーズ |
||
Meade天体自動導入ロボットの定番 モーターで目的の天体をどんぴしゃり 大口径で迫力のある像をお楽しみいただけます | ||
Meade LX90シリーズ \406,560〜 |
||
Meadeの天体自動導入ロボット GPS搭載で初期設定までも自動化! 最新自動導入コンピュータオートスター2で抜群の計算能力と導入精度を誇るフラッグシップモデル | ||
Meade LX200シリーズ |
この他にもいろいろな商品をラインナップしています。是非オンラインショッピングをご覧ください。
このコーナーのバックナンバー | |||
2020年夏 6月 7月 8月 | 2020年秋 9月 10月 11月 | 2020-21年冬 12月 1月 | |
2019年夏 6月 7月 8月 | 2019年秋 9月 10月 11月 | 2019-20年冬 12月 1月 2月 | 2020年春 3月 4月 5月 |
2018年夏 6月 7月 8月 | 2018年秋 9月 10月 11月 | 2018-19年冬 12月 1月 2月 | 2019年春 3月 4月 5月 |
2017年夏 6月 7月 8月 | 2017年秋 9月 10月 11月 | 2017-18年冬 12月 1月 2月 | 2018年春 3月 4月 5月 |
2016年夏 6月 7月 8月 | 2016年秋 9月 10月 11月 | 2016-17年冬 12月 1月 2月 | 2017年春 3月 4月 5月 |
2015年夏 6月 7月 8月 | 2015年秋 9月 10月 11月 | 2015-16年冬 12月 1月 2月 | 2016年春 3月 4月 5月 |
2014年夏 6月 7月 8月 | 2014年秋 9月 10月 11月 | 2014-15年冬 12月 1月 2月 | 2015年春 3月 4月 5月 |
2013年夏 6月 7月 8月 | 2013年秋 9月 10月 11月 | 2013-14年冬 12月 1月 2月 | 2014年春 3月 4月 5月 |
2012年夏 6月 7月 8月 | 2012年秋 9月 10月 11月 | 2012-13年冬 12月 1月 2月 | 2013年春 3月 4月 5月 |
2011年夏 6月 7月 8月 | 2011年秋 9月 10月 11月 | 2011-12年冬 12月 1月 2月 | 2012年春 3月 4月 5月 |
2010年夏 6月 7月 8月 | 2010年秋 9月 10月 11月 | 2010-11年冬 12月 1月 2月 | 2011年春 3月 4月 5月 |
2009年夏 6月 8月 | 2009年秋 9月 10月 11月 | 2009-10年冬 12月 1月 2月 | 2010年春 3月 4月 5月 |
2008年夏 6月 7月 8月 | 2008年秋 9月 10月 11月 | 2008-9年冬 12月 1月 2月 | 2009年春 3月 4月 5月 |
2007年夏 6月 7月 8月 | 2007年秋 9月 10月 11月 | 2007-8年冬 12月 1月 2月 | 2008年春 3月 4月 5月 |
2006年夏 6月 7月 8月 | 2006年秋 9月 10月 11月 | 2006-7年冬 12月 1月 2月 | 2007年春 3月 4月 5月 |
2005年夏 6月 7月 8月 | 2005年秋 9月 10月 11月 | 2005-6年冬 12月 1月 2月 | 2006年春 3月 4月 5月 |
2004年夏 6月 7月 8月 | 2004年秋 9月 10月 11月 | 2004-5年冬 12月 1月 2月 | 2005年春 3月 4月 5月 |
2003年夏 6月 7月 8月 | 2003年秋 9月 10月 11月 | 2003-4年冬 12月 1月 2月 | 2004年春 3月 4月 5月 |
2002年夏 6月 7月 8月 | 2002年秋 9月 10月 11月 12月 | 2003年冬 1月 2月 | 2003年春 3月 4月 5月 |
2002年春 4月 5月 | 2002年冬 2月 3月 | 2002年正月 | 2001年冬 |
2001年秋 10月 11月 | 2001年夏 | 2001年春 | 2001年正月 |