星空案内はこちらのページと一緒にお読みください

 梅雨まっただなかの7月。今年は例年より早めにやってきた台風の影響で、晴れたり曇ったりの激しい毎日が続いていますが、皆さんの地方ではいかがでしょうか?。梅雨の合間の晴れ間にきれいな星空を楽しむことができたでしょうか?。

 7月というと七夕(たなばた)という行事がありますね。たなばた伝説は古来の中国から伝わった伝説で、現在のこと座ベガを織姫・わし座アルタイルを牽牛と見立てた物語であることは、皆さんもよくご存じでしょう。全国各地でたなばたにちなんだお祭りが開かれていますが、神奈川の平塚のように現在の暦(太陽暦)の7月7日に行うところと、旧暦(太陰暦)の7月7日(今年は8月22日)に行うところがあります。7月10日ごろの星空のようすを見ると、宵空ではベガやアルタイルはまだ東の空に低く、現在の暦では少したなばたには早いのがわかりますね。

 このころ、宵の西から天頂にかけては、春の星座が見えています。おとなしめに輝く春の星座の中で、西の空のにひときわ明るく金色に輝く星を見つけることができます。これが木星です。宵の明星の金星と間違えてしまう方もいるかもしれませんが、今金星は明けの明星として輝いています。

 木星は太陽系最大の惑星で、その直径は地球の11倍もあります。木星をはじめとした太陽系の天体の大きさが解る図がこちらのページにあります。木星を望遠鏡で見ると、本体にある縞模様や、まわりをまわるガリレオ衛星と呼ばれる4つの衛星を見ることができます。これは、1610年にイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡で木星を見たときに発見した衛星で、イオエウロパガニメデカリストという名前が付けられています。

Meade LX200-25GPSで見た木星
デジタルビデオカメラで撮影

Meade オートスターでの導入方法

タイヨウケイ→モクセイを選択

 明るい星が少ない春の星座の中でも、北西の空の高いところに目立つっているのが北斗七星です。北斗七星は星座ではなくおおぐま座という星座の一部になります。北斗七星は、北極星をさがす目印にもされますし、また、柄の部分のカーブをそのまま延ばして、春の星の中で最も明るいうしかい座アークトゥルスおとめ座スピカへと続く春の大曲線の一部としても使われます。うしかい座には、昨年5月のこのコーナーで紹介した球状星団M3があります。また、おとめ座から空の高いところに目を向けると、星空のきれいなところでは、小さな星がごちゃごちゃっと散らばっているのを見ることができます。ここがかみのけ座と呼ばれる星座で、かみのけ座全体がMel.111(メロット111)という星団になっていています。この星団までの距離は約270光年と比較的近い星団のため、肉眼でもわかる大きな広がりを持っています。この付近は、ちょうど私達の銀河系の薄くなった方角にあたるため「銀河ののぞき窓」などと言われていて、口径の大きな望遠鏡で見てみると、無数の銀河(小宇宙)が群がっている様子を見ることができます。

 一方、天頂付近から東の空には夏の星座が見えています。天頂付近にはかんむり座ヘルクレス座といったちょっと暗くおとなしめな星座があります。かんむり座はその名の通り半円形に星が並んだかわいらしい星座です。ヘルクレス座には、北天で最も美しいといわれるM13(先月のこのページで紹介)という美しい球状星団があります。

 東の空の中ほどには、明るく輝く白い3つの一等星で作る大きな三角形を見つけることができます。先ほども話題にし七夕伝説のこと座ベガ・わし座のアルタイル、そして・はくちょう座デネブで作られる「夏の大三角」です。また、南の空には赤い一等星アンタレスを持つさそり座の姿も見えています。


たて座の散開星団M11のシミュレーション画像
50倍くらいの倍率で見るとこのように見えます
とても密集した散開星団で、小望遠鏡から十分楽しめる星団です

Meade オートスターでの導入方法

テンタイ→セイウン/セイダン→メシエテンタイ→
「11」をキーパッドから入力

一般の赤道儀式望遠鏡での導入方法はこちら


いて座M8のシミュレーション画像
20倍くらいで見るとこのように見えます
双眼鏡でも星雲の存在を確認することができます

Meade オートスターでの導入方法

テンタイ→セイウン/セイダン→メシエテンタイ→
「8」をキーパッドから入力

一般の赤道儀式望遠鏡での導入方法はこちら

 街中の夜空ではなかなか見ることができませんが、夏休みに都会から離れた山の上や海辺などで夜空を見上げると、夏の大三角を貫いて南の地平線にむかって、淡い光の帯を見ることができます。これが「天の川」です。実際に見たことが無いという方も多いと思いますが、夏の天の川は他の季節に比べて濃くはっきりと見えます。アウトドアやキャンプなどで昼間体を動かした後、食後のひとときに是非機会を作って夜空を見上げてみてください。

 その天の川が特に濃く明るく見えるのが、いて座のある方向。ちょうど今の時期の真夜中ごろに真南の空に見えてきます。この方角が、私達の天の川銀河の中心の方向になります。私達の地球がある太陽系は、天の川銀河の中心から少し離れたところにあります。このため、中心方向を見ると、たくさんの星が集まっている様子を見ることができるのです。

 その中には、たくさんの星といっしょに美しい星雲や星団を見つけることができます。今回はその中から2つをご紹介します。

 ひとつめは、天の川の最も濃い部分の少し高いところに見える散開星団M11です。星座としてはたて座(防具の盾)という小さな星座に属します。左の画像のように、この付近を双眼鏡や望遠鏡で見てみると、たくさんの星が砂つぶのように見え、さらにその中に星たちが群れを成している様子を見ることができます。

 また、天の川の最も濃い部分に肉眼でもなんとなくその存在が解る散光星雲M8があります。散光星雲とは、宇宙空間に存在するガスが、何らかの現象によって光って見える物で、主に水素分子や酸素分子がお互いに干渉して光っていると考えられています。その分子によって、光の色が変わって見えます。M8の場合は、主に水素分子の反応により光っているので、大口径の望遠鏡で見たり写真に撮ってみると、赤からピンク色に光っているのを見ることができます。

 この他にも、この付近にはたくさんの星雲星団が見えます。双眼鏡をこの方向に向けるだけで、無数の星たちをみることができます。こちらのファインディングチャートを参考に、是非あなたも双眼鏡や望遠鏡で楽しんでみてください。

 このコーナーで紹介している星雲星団や、土星の輪・木星の衛星や縞模様などは、口径6cmクラスの望遠鏡から見ることができるようになります。当社オンラインショッピングで紹介している望遠鏡も、最も小さなもので口径6cmですから、充分見ることができます。是非あなたの目で確かめてください!。


 また、この夏注目の天文現象として、忘れてはいけないのが8月12日未明(11日の夜)に見られることが予想されているペルセウス座流星群があります。


八ヶ岳に降り注ぐ2001年のしし座流星群

流星群が起こるときの地球と彗星軌道の位置関係
地球はほぼ1年かけて太陽のまわりをまわるので、
流星群の元となるダストの帯がある彗星の軌道とは
毎年ほぼ同じ時期に交差します


今年のペルセウス座流星群の見える状況
クリックすると拡大します
8月12日午前3時ごろの北東の空の様子
月が若干明るいかも知れませんが、直接目で見ないように
少し目をそらして見てみると良いでしょう

 「流星群」と言えば、2001年11月に見られたしし座流星群のことは、皆さんの記憶に新しいことでしょう。流星群は、彗星の軌道上にまき散らされた彗星の尾の成分である細かいダスト(ちり)の中に地球が入り込んで行くときに、そのダストが地球の大気との摩擦により光る現象で、私たちからの見かけ上、星空のある一点を中心に流れ星が飛び散るように見られる現象です。

 その様子を現したのが左の図で、彗星の軌道と地球の軌道の交点に地球が差しかかる時に起こります。ですから、毎年ほぼ同じ時期に起こるのです。ペルセウス座流星群は、スウィフト−タットル彗星(1992年に回帰)を母彗星(ぼすいせい)とする流星群で、毎年8月11日または12日の深夜に極大(最も多く流星が飛ぶ)を迎えます。

 流星が飛び散っているように見えるその中心のことを「放射点」または「輻射点」といい、この場所がペルセウス座にあるため、このように呼ばれています。極大時には1時間に40〜50個くらいの流星が見える、一年でも最も活発な流星群です。

 今年は下弦の月が明け方に昇ってきますので、少し空が明るくなってしまいますが、ペルセウス座流星群は明るい流星が多いですから、この条件でもたくさんの流れ星を楽しめそうです。

 流星群を見るときには、なるべく近くに建物や高い山や森などの無い開けた場所で、まわりに街灯やネオンサインなどが少ない空の暗い場所を選んでください。また、流星は双眼鏡や望遠鏡を使ってみるものではなく、皆さんの目で空を見上げて見つけるものです。グラウンドシートなどを広げて、寝ころがって空をぼーっとながめているのが、もっとも流れ星を見つけやすい方法です。

 是非この夏は、天の川が見えるほど星空のきれいなところに出かけてみませんか?。都会よりもっとたくさんの流れ星を見ることができるはずです。そして、流星だけではなく、是非他の星たちも楽しんで見てくださいね。そんなときに、Summer Sale!2004ラインナップに取りそろえた双眼鏡や望遠鏡を使えば、きっと楽しい夜の一時を過ごすことができるでしょう!。

 また、2001年に8月に発見されたNEAT彗星(C/2001Q4)と、2002年10月に発見されたLINEAR彗星(C/2002T7)、そして4月10日に新たに発見されたBradfield彗星(C/2004F4)が、天文マニアの注目を集めました。7月1日現在、NEAT彗星(C/2001Q4)は、夕方の北西の空で見えています。詳しくは、こちらのページにまとめましたので、是非ご覧ください。

(写真:6月4日に撮影したNEAT彗星 (C/2001 Q4))

Summer Sale! 2004 プレゼントキャンペーン!

 Summer Sale! 2004期間中(2004年6月1日〜8月31日)に、Summer Sale! 2004ラインナップ(オプションのみの場合を除く)よりご注文いただいたお客様に、以下のプレゼントをご用意しております。

●プレゼント1

オンラインショッピング(フリーオーダーおよびオプションのみのご注文を除く)よりご注文いただいたすべてのお客様に、星座早見盤(右写真)をプレゼント!

●プレゼント2

オンラインショッピング掲載のMeade DS-2070AT DS-2114ATS ETX-70AT ETX-90 ETX-105 ETX-125 LX90-20 LX200GPSシリーズをお求めのすべてのお客様に、アイピース・ポータブルバッテリ等すぐに使える便利な付属品をプレゼント!(プレゼント内容は各機種ごとに異なります)

●このコーナーより商品をお申し込みの場合、代金のお支払いはクレジットカードでの決済または代金引換・銀行振込・郵便振替がお選びいただけます。はじめてご利用の方や、決済方法など詳しいことをお知りになりたい方は、こちらのページをご覧ください。

Summer Sale! 2004ラインナップ

各マークについての解説はこちら
当社オンラインショッピングのベストセラー双眼鏡BK-2000をモデルチェンジ 彗星を見るには双眼鏡がいちばん!。Summer Sale期間特価販売中! 

ミザール New BK双眼鏡
BK7050 7倍50mm Summer Sale特価 \7,140(税別\6,800)
BK8040 8倍40mm Summer Sale特価 \6,615
(税別\6,300)
正立像で天体観測にも地上用にも使える、初心者用の天体望遠鏡として最適! コンパクトで丈夫で最高の光学性能 スターゲイズおすすめセットはSummer Sale! 2004超特価!

ミヤウチ SCS60i "Saturn"
\31,290(税別\29,800)
スターゲイズおすすめセット Summer Sale特価 \42,000
(税別\40,000)
抜群のコストパフォーマンスの10cmアクロマート屈折望遠鏡 特に焦点距離の長いF10モデルは、惑星観測に最適!

10cm F5アクロマート鏡筒 "Black Sniper"
\28,140(税別\26,800)〜
スターゲイズおすすめセット Summer Sale特価 \71,400
(税別\68,000)
Summer Sale!2004限定 天体自動導入赤道儀セット 税込\150,000
入門用として最適な最新型天体自動導入望遠鏡 抜群のコストパフォーマンスで新発売!

Meade DS-2070AT DS-2114ATS
\52,290(税別\49,800)
いつでもどこでも持って行かれるポータブル望遠鏡に天体自動導入機能をプラスしたETXシリーズの普及版 Summer Saleスペシャルセットは天体も地上も見られる欲張りセット!

Meade ETX-70AT
\52,290(税別\49,800)
Summer Saleスペシャルセット \73,290
(税別\69,800)
ポータブル望遠鏡として圧倒的な人気を誇るETXシリーズ マクストフカセグレン光学系によるシャープな像は土星の輪も木星の縞模様もくっきり見えます

Meade ETX-90EC ETX-105EC ETX-125EC
\102,900(税別\98,000)
Summer Saleスペシャルセット \118,650
(税別\113,000)〜
Meade天体自動導入ロボットの定番 モーターで目的の天体をどんぴしゃり 20cmの大口径で迫力のある像をお楽しみいただけます このクラスでいちばんのおすすめ商品! \30,000キャッシュバックキャンペーン実施中!

Meade LX90-20
\291,190(税別\278,000)
Meadeの最新型天体自動導入ロボット GPS搭載で初期設定までも自動化! 最新自動導入コンピュータオートスター2で抜群の計算能力と導入精度を誇るフラッグシップモデル \30,000キャッシュバックキャンペーン実施中!

Meade LX200GPSシリーズ
\417,900(税別\398,000)

この他にもいろいろな商品をラインナップしています。是非オンラインショッピングをご覧ください。

簡単アンケートにご協力下さい
 このページの内容は おもしろかった ふつう おもしろくなかった
  ためになった ふつう ためにならなかった
  わかりやすかった ふつう わかりにくかった
 この夏は星を見に海や山に 行きたいと思う わからない 行かないと思う
 望遠鏡で日食を 見たことがある 見たことがない 興味がない
 望遠鏡や双眼鏡を 望遠鏡を持っている 双眼鏡をもっている どちらも持っている
  どちらも持っていない    
 ひとことどうぞ

このボタンを押しても、あなたの個人情報などは送信されません

このコーナーのバックナンバー
2004年夏 6月      
2003年夏 6月 7月 8月 2003年秋 9月 10月 11月 2003-4年冬 12月 1月 2月 2004年春 3月 4月 5月
2002年夏 6月 7月 8月 2002年秋 9月 10月 11月 12月 2003年冬 1月 2月 2003年春 3月 4月  5月
2002年春 4月 5月 2002年冬 2月 3月 2002年正月 2001年冬
2001年秋 10月 11月 2001年夏 2001年春 2001年正月
それぞれの月の星空 2001年 1月 3月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2002年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2003年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2004年 1月 2月 3月 4月 5月 6月

スターゲイズ トップページに戻る