CPC1100-Jに取り付けたHyperstar
副鏡の固定リングを緩めてはずして交換するだけ
CPC1100-Jに取り付けたHyperstarに
ワイヤレスで撮影できる
APS-Cミラーレスデジカメを取り付けた例
Nexstar Evolution 6-Jに取り付けたHyperstar
取り付け方法はCPC1100-Jと同じ
Nexstar Evolution 6-Jに取り付けたHyperstarに
マイクロフォーサーズミラーレスデジカメを取り付けた例
筐体が小さいカメラの使用をおすすめします
Hyperstar CPC1100-J用(左)と
Nexstar Evolution 6-J用(右)の大きさの比較
各機種とも、カメラマウント内に
2インチアイピース用のフィルターを
内蔵できるようになっています
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セレストロンの天体自動導入望遠鏡に採用しているシュミットカセグレン式望遠鏡は、天文台の大口径望遠鏡でも採用されているカセグレン式反射望遠鏡をベースにしています。カセグレン式反射望遠鏡は、主鏡である焦点距離の短い凹面鏡で集めた光を凸面鏡の副鏡で折り返して、長い焦点距離を実現しています。焦点距離が長くなるカセグレン焦点は、惑星などを大きく拡大するにはメリットが大きいですが、広い範囲を見たい場合は拡大率が高すぎて見える範囲が狭くなってしまうことや、口径比(望遠鏡の明るさ)が暗くなってしまい、写真撮影用としてはデメリットになってしまいます。
近年の天文台のカセグレン式反射望遠鏡では、このデメリットを解消するため、副鏡を取り外して直接主鏡の主焦点(プライムフォーカス)で撮影できるものが増えています。それを、アマチュア用のシュミットカセグレン式望遠鏡でもできるように考え出されたのが、このHyperStarです。カセグレン焦点では口径比F10なのに対し、HyperStarの主焦点はCPC1100-Jの場合なんとF1.9(540mm)!。露出時間にして約1/5に短縮することができるのです。主鏡で発生する球面収差やコマ収差を補正するレンズを内蔵しているので、ミラーレスデジカメのAPS-Cサイズイメージセンサーの周辺部までシャープな像を結びます。
これによって、これまで月や惑星の強拡大や銀河などのクローズアップしか撮影できなかったものが、大きく広がった散光星雲や散開星団も撮影できるようになり、撮影できる対象が大幅に広がりました。
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Nexstar Evolution 6-Jのカセグレン焦点(上)と
F6.3レデューサー使用時(中)
HyperStarによるプライムフォーカス(下)による
M8の写真
同じ夜に同じマイクロフォーサーズ
ミラーレスデジカメで30秒露出で撮影
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※現行のFastar仕様のCPC-JシリーズとNexstar Evolution-Jシリーズ)は、副鏡をロックしている固定リングを緩めてはずして交換するだけで取り付けができます。それ以外の(Fastar仕様ではない)セレストロン製シュミットカセグレンにも取り付けできる場合があります。詳しくはこちらのフォームよりお問い合わせください。
※HyperStarは、鏡筒の対物側についている光学ガラス製のシュミット補正板のみで支えられているため、重いカメラ等を取り付けることはできません。また、レンズホルダーやカメラの取り付け・取り外しの際は、シュミット補正板を破損することのないよう、十分注意して取り扱ってください。
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CPC1100-JとHyperStarによる
プライムフォーカスでの星雲星団の写真例
すべて経緯台モード使用 同じカメラ(APS-Cミラーレスデジカメ)で30秒露出 埼玉県堂平山で撮影
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ヘルクレス座M13 |
いて座M22
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はくちょう座網状星雲NGC6960
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いて座M8・M20 |
とも座M46・47 |
しし座M65・M66・NGC3628 |
おおぐま座M81・M82 |
おおぐま座M97・M108 |
りょうけん座NGC4627・NGC4631 |
かみのけ座NGC4565 |
天体写真用フィルター改造カメラと CPC1100-JとHyperStarによる
プライムフォーカスでの星雲星団の写真例
上の写真を撮影したのと同じカメラを、赤い星雲が写るように改造したカメラで撮影
すべて経緯台モード使用 30秒露出 埼玉県堂平山で撮影
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オリオン座M42 |
おうし座M45 プレアデス星団 |
オリオン座NGC2175 |
オリオン座NGC2024・IC434・馬頭星雲 |
いっかくじゅう座ばら星雲 |
しし座NGC2903 |
Nexstar Evolution 6-JとHyperStarによる
プライムフォーカスでの星雲星団の写真例
同じカメラ(マイクロフォーサーズデジカメ)で1時間ほどの間に連続撮影
すべて30秒露出 長野県野辺山高原で撮影
経緯台モードで自動導入後位置の修正はしていません(M8・20を除く)
※試作品のカメラマウントを使用しているため、画像周辺部の像が少し乱れています |
ヘルクレス座M13 |
いて座M17
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いて座M8・M20 |
こと座M57 |
おとめ座M87 |
こぎつね座M27 |
からす座M104 |
はくちょう座NGC7000 |
冷却CMOSカメラ(ZWO ASI294MC Pro)と
Nexstar Evolution 6-JとHyperStarによる
プライムフォーカスでの星雲星団の写真例
すべて冷却温度-10℃ 10秒露出 ダークフレーム減算なし 長野県野辺山高原で撮影
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こぎつね座M27 |
はくちょう座NGC7000 |
ヘルクレス座M13 |
いて座M8 |
※ZWO ASI294MC Proは、天体写真撮影に特化した冷却CMOSカメラです。イメージセンサーの大きさはマイクロフォーサーズのカメラとほぼ同じで、一回の撮影でカラー画像が得られるフィルターがセンサーについています。
デジカメに内蔵されているCMOSイメージセンサーは、光を電子に変換する役割をしていますが、同じように熱も電子に変えてしまうため、温度が高くなるとセンサー全体が熱による影響を受けてしまい、暗い光への感度が低下してしまいます。特に長時間露出をする天体写真撮影では、その熱による電子が蓄積してしまい、著しく影響するようになります。
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いて座M17 |
そこで、CMOSセンサーを冷却素子で冷やすことで熱による影響を抑え、淡い光を検出しやすくしたのが冷却CMOSカメラです。この画像は10秒露出で撮影していますが、上のデジカメの30秒露出の画像と比較しても、淡い光を十分に捉えています。
冷却CMOSカメラは、用途や使用する光学系によって、さまざまな仕様のカメラが用意されています。一般の民生用デジカメとは取り扱いが異なるため、ご注文・問い合わせはお問い合わせフォームより承っております。 |