このページに掲載の天体望遠鏡の総合評価  他の機種の評価はこちら
Meade 114EQ 使い勝手 14 見る 31 撮る(デジカメ) 26 撮る(一眼レフ) 0 評価合計 68
Meade 114EQ モータードライブ付反射赤道儀
※販売を終了しました。

 私が星に興味を初めて持ったのは、小学4年の冬でした。誕生日プレゼントにもらった16×50mmの双眼鏡で見た「すばる」は、たくさんの星が集まって美しく輝いていました。オリオン座の三ツ星の下に向けると、何やら雲のようなものが見える。図書館で調べてみたら、それは「オリオン大星雲」という星雲だった・・・。
 こうして天文少年になった私は、自分の小遣いを貯めて買うことができる望遠鏡を一生懸命探しました。図書館でどんな望遠鏡が自分の目的に合うのか調べ、望遠鏡メーカーからカタログを取り寄せて、そして出した結論は、赤道儀式で、将来はモータードライブが取りつけられ、写真撮影もできるような望遠鏡でした。しかし、そんな高価な物は当時の小遣いでは買うことはできませんでした・・・。

 いまから二十数年前、その当時に私が思っていた気持ち。もっと手軽に自分の希望にあった望遠鏡は無いものか・・・。今の子供たちにそんな望遠鏡を届けることはできないものか・・・。そんな思いを実現したのが、このMeade 114EQモータードライブ付反射赤道儀です。

 安易に価格を安くすることを考えるのではなく、必要な性能は守りながら、いかに末長く星空を楽しんでもらうことができるかを考え、天体望遠鏡の性能を比較する上で最も重要とされる十分な堅牢性と将来のステップアップが可能な架台と、最初の1台として使いやすい大きさの114mm反射望遠鏡との組み合わせに行き着きました。


Meade 114EQの全景
当社オリジナル三脚強化セット仕様


114EQとMA25mmで見た月 クリックすると拡大します


114EQとMA9mmで見た土星

Meade 114EQで撮影した2005年3月31日のアンタレスの掩蔽の画像がこちらのページにあります。
月や木星の画像も収録しています。
当社オンラインショッピングおすすめラインナップに掲載の商品は、全て実際に製品をスタッフが使用して、実用性やコストパフォーマンスをチェックし、本当に「おすすめ」できる商品のみを掲載しております。安心してお求めください。


鏡筒の対物側 接眼部は31.7mm専用
赤道儀への取付はアリガタ・アリミゾ金具でネジ1本

鏡筒の主鏡側 しっかりした金属製主鏡セルと光軸調整ネジ

●軽量で扱いやすい鏡筒部

 鏡筒は、口径114mm・焦点距離900mmで無理のない設計の口径比F8の反射望遠鏡を使用。筒は軽量でかつ丈夫なアルミ巻き物製で、赤道儀へもネジ1本で簡単に取付ができます。接眼部は現在主流の31.7mmアメリカンサイズアイピースがそのまま使用できます。標準付属のアイピースはMA9mmとMA25mmの2本を付属しています。ディスカウントショップなどで売られている安価な製品は、接眼部が細くアイピースもおもちゃのような物が使用されていたり、各部にプラスチックが使用され耐久性に問題のある物が多く出回っていて、せっかくの望遠鏡の性能をまったく生かせないものが数多くあるのです。

 アイピースのうち、MA25mmは、月全体を見るのに最適な倍率です。また、すばる(プレアデス星団)やオリオン大星雲・ペルセウス座の二重星団などを見るのに最適な視野の広さになります。また、MA9mmは、月面のクレーターの拡大や、木星・土星などの惑星を見るときに使用します。決して不必要に倍率を上げることなく、主鏡の持っている性能を最も良く引き出せる倍率に設定しています。

 また、月・惑星などの明るい対象は、付属の2倍バローレンズを使用してさらに倍率を上げることでより大きく見ることができます。Meade 114EQは補正レンズなどを使用していない純粋なニュートン式反射望遠鏡ですから、バローレンズを使用しても鮮明な拡大像を得ることができます。

ワンポイントアドバイス 倍率と分解能

●数値的スペックの罠
 良く天体望遠鏡のカタログには、「倍率」や「分解能」という言葉が「性能」として書かれています。「倍率」とは、私たちの肉眼でそのまま見たときに対して、その対象が何倍の大きさで見ることができるかを示した相対的な数値です。倍率が高いほど、対象が大きく広がって見えることになります。また、「分解能」は、対象をどれだけ細かくみることができるかを現した数値で、角度の「秒」を単位にして表します。

●数値上の倍率はいくらでも上げられる!
 天体望遠鏡の計算上の倍率は、「アイピース」と呼ばれる接眼レンズを変えることでいかようにも変えることができます。天体望遠鏡の倍率の計算は、望遠鏡の焦点距離÷アイピースの焦点距離になります。たとえば、このページのMeade 114EQの場合なら、焦点距離900mmですから、付属のMA9mmで100倍・MA25mmで36倍です。
 レンズを組み合わせれば数値上の「倍率」はいくらでもあげることができるのですが、実はもともとレンズや鏡には分解能の限界があります。また、地球上から星を見るためには地球のまわりを取り囲んでいる大気ごしに見ることになり、この大気が星の光が地球上に届くのを邪魔してしまいます。ですから、いくら倍率をあげてもレンズや大気の拡散以上の分解能は得られないわけです。また、倍率をあげるということは、せっかく対物レンズや鏡で集めてきた星の光を見るときに拡散してしまうことにもなり、対象が暗くなって見にくくなってしまいます。
 また、倍率を高くするということは、その視野も狭くなるわけですから、架台がしっかりしていなければ、対象を視野に入れることも難しくなります。仮に偶然視野に入ったとしても、微動装置も無いような安価な架台では、その天体を追いかけることもできません。
 バローレンズ等を使用して無理に倍率を高くして300倍・400倍などと倍率ばかりを売り物にしている望遠鏡は、はっきり言って使い物にならないと考えても良いでしょう。


強引に倍率をあげると、
上の土星像がこんなふうに
見えることになります

●分解能は口径とレンズ・鏡の性能による
 天体望遠鏡の「分解能」は、「口径が大きくなると分解能が高くなる」という原則がありますが、実際にはレンズの素材やその組み合わせ・製作精度などによって固有の分解能の差があります。カタログを良く見てみると解りますが、例えば同じ口径の望遠鏡で、安価なアクロマートレンズを使用したもの・高価なフローライトレンズ使用のもの・凹面鏡を使った反射望遠鏡を比較しても、数値上は同じ分解能の数値がかかれているでしょう。しかし、実際の分解能は光学系の性質により異なります。つまり、分解能の数値は「理論上」の分解能であって、実際にその望遠鏡が持っている分解能ではないわけです。

●それぞれの望遠鏡の性質にあった倍率を使う
 当社のおすすめラインナップで紹介している機種は、すべてこの意味でそれぞれの望遠鏡の分解能や性質にあった適正な倍率のアイピースを選定してセットしています。ですか ら、その望遠鏡の能力を充分に引き出すことができるわけです。


赤道儀部分 モータードライブの付く赤経軸には大径ウォームギアを採用して、長時間の追尾もOK

モータードライブとコントローラー 逆転・停止・4倍速での駆動が可能 クラッチを装備しているので、手動とモーター駆動をワンタッチで切替可能

鏡筒取付部は
Meade LXD55/75やビクセンGP赤道儀と互換性のあるアリガタ・アリミゾ台座を採用 他社製の鏡筒やマルチプレートも搭載可能
写真は
Black Sniper-S鏡筒

●堅牢でしっかりした作りの架台

 このセットでの大きなポイントとして、経緯台式ではなく、将来にわたって末長く使っていただける赤道儀式を採用しています。

 地球が自転することにより、私たちからの見かけ上、星が空を移動していくことを「日周運動」といいます。このため、地平線を基準にして上下・左右にしか動かない経緯台式では、それを追いかけるのに2つのハンドルを同時に操作しなければならず、対象をじっくり観察することができません。赤道儀式は、この日周運動に合せて望遠鏡を回転させることにより、星を簡単に追尾することができるようにした架台です。回転軸のひとつを地球の自転軸と平行に設置することにより、1つのハンドルを回すだけで簡単に追尾することができます。

 赤道儀は、一見軸が細く華奢に見えますが、赤道儀で重要な天体を追尾するための赤経軸ウォームギアには大径のしっかりしたものを採用。高級モデルのような極軸望遠鏡を装備しないかわりに構造をシンプルにしているので、外見よりずっとしっかりしています。

 さらにこのMeade 114EQでは、星を追尾する回転軸(赤経軸=極軸ともいいます)にステッピングモーターを使用したモータードライブを標準装備。これにより、手動で天体を追尾しなくても、モーターが自動的に追いかけてくれます。ですから、惑星など高倍率で見る対象でもじっくりと観察することができるのです。付属のコントローラーでは、逆転・停止・2倍速・4倍速での駆動が可能。観察しているうちに微妙にずれた天体の位置も、モーターで簡単に修正できます。

 また、最初は「見るだけ」で満足していても、いずれはその姿を写真に収めたくなるでしょう。その時に、モータードライブ付赤道儀を求めておけば、ちょっとオプションを追加するだけで天体写真用赤道儀として使用することができるようになります。

 三脚もしっかりした作りのアルミ製伸縮三脚を採用しています。子どもの成長に合せて高さを変えることもできますから、末長くお使いいただけるでしょう。なお、純正品に付属する三脚の開き止めは大きさが小さく、毎回の組立もやりにくいため、当社オリジナルの三脚強化セットをお使いいただくことをおすすめします。

●安心の国内保証

 当社にて販売しているMeade製品は、日本国内の正規輸入代理店による製品検査を受けた製品で、1年間のメーカー保証がつきますので安心してお使いいただけます。

※販売を終了しました。
機種 有効口径 焦点距離 付属アイピースでの倍率 総重量 オンラインショッピング価格
×  114EQ 114mm 900mm MA9mm(100倍)
MA25mm(36倍)
約10kg \31,290(税別\29,800)

※オンラインショッピング価格には、送料が含まれています。

標準付属品 
 ファインダー5×24 アイピース(MA9mm・MA25mm) 2倍バローレンズ

オプション 
× Meade純正アイピース
ボタンを押すと、そのアイピースでの視野シミュレーションを見ることができます。
SP6.4mm(143倍)

\10,500
(税別\10,000)

× SP9.7mm(93倍)

\10,500
(税別\10,000)

× SP12.4mm(73倍)

\10,500
(税別\10,000)

× SP15mm(60倍)

\10,500
(税別\10,000)

× SP20mm(45倍)

\11,760
(税別\11,200)

× SP26mm(35倍)

\11,760
(税別\11,200)

× SP40mm(23倍)

\15,120
(税別\14,400

× デジカメアダプタ2 各社のデジカメを取りつけるアダプタ

\10,080
(税別\9,600)

× ムーンフィルターND96 満月近くの月は望遠鏡で見ると大変まぶしいため、このフィルターで減光してご覧になることをおすすめします

\1,932
(税別\1,840)

× マルチプレート 望遠鏡取付部に使用して、望遠鏡やカメラを複数台同架することができるプレート

\12,600
(税別\12,000)

× 三脚強化セット(当社オリジナル) 付属の三角板や三脚取付ネジと交換して強度をアップし、毎回の設置を簡単にするセット

\5,250
(税別\5,000)


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