7月にはいり、関東から西の地方では真夏のような猛暑が続いています。夜明けの空のLINEAR彗星(C/2001A2)も注目されていますが、宵の南の空にひときわ明るく輝いている火星も、今年の夏に見頃となる天体です。 7月10日ごろの星空のようすを見ると、宵の空には高いところに北斗七星が整然と並び、その柄の部分からたどることができる春の大曲線には、うしかい座のアークトゥルス、おとめ座のスピカ、さらにその延長にはひしゃげた四角形が印象的なからす座もあります。アークトゥルスは、オレンジ色に輝く春では最も明るい1等星です。その輝きが天頂付近にやってくると、ちょうど麦の刈り入れ時期になることから、その色と麦の穂の色あいから日本では「むぎぼし」という名前でも呼ばれています。
このように、火星軌道の歪みが太陽に寄っている7〜9月に接近が起こるときのことを「大接近」と呼んでいて、火星を観測する絶好の機会となります。今年の6月も大接近のときほどではありませんが比較的接近するため、「中接近」などと呼んでいるわけです。 火星は、酸化鉄などを成分とした地表が太陽に照らされて、その反射した光が私たちの目に赤い色として見えています。表面には小望遠鏡でも見える細かい模様があり、また、地球の南極と北極にあたる部分には「極環」と呼ばれる白い部分も見られます。これは火星表面の二酸化炭素が凍ってドライアイスのようになっていると考えられています。ちょっと大きめの口径の望遠鏡で見てみると、これらの模様が日に日に変化して行く様子も見ることができます。これは火星の自転周期は地球の時間で24時間37分と、地球よりちょっとだけ長いことから起こります。もちろん一日の中でもその様子は刻々と変化していきます。 火星が西の空に沈む明け方になると、東の空から明けの明星の金星も姿を見せます。欧米ではその穏やかな美しい輝きからローマ神話の美の女神ビーナスに例えられています。3月まで夕方の夕焼け空の中にひときわ明るく輝く一番星だった金星は、地球の内側をまわる惑星です。この時期、金星は地球に非常に近いところにいるため、毎日その位置を変えてゆきます。その変化は肉眼でも簡単にわかります。是非比較してみてください。また、昼間の空でもその姿を見ることができます。右の画像は昼間の空に輝く金星の姿です。 これから梅雨を過ぎると本格的に星空を楽しめるシーズンです。今回ラインナップした商品は、火星観測に最適な比較的口径が大きく高い倍率でも無理なく使用できる機種を選んでみました。いつものラインナップに比べると高価な商品が多くなっていますが、このクラスの天体望遠鏡は一度お求めになると長くお使いいただけるしっかりした製品ですから、是非この機会にお求めください。また、より安定したコントラストの高い像で惑星観測に適したフローライト・SD・ED屈折望遠鏡も各種取り扱っております。詳しくは電子メールにてお問い合わせください。 |
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