●軽量でコンパクトな自動導入経緯台とSynScanコントローラー
天体望遠鏡を使う上で最も難しい操作が、目標の天体を視野に入れる作業です。ARK-1には、仰角・水平の2つの軸を正確にコントロールできるモータードライブを内蔵し、標準付属の日本語化されたハンドコントローラーSynScanから操作することで、目的の天体を自動で視野に入れてくれます。
天体自動導入望遠鏡では、観測を始める前に見えている星空と望遠鏡のコンピュータを一致させる「アライメント」という操作が必要になります。ARK-1に付属しているSynScanコントローラーには、3種類のアライメント方法が用意されており、そのうち最も簡単なブライトスターアライメントでは、見えている星の中から、名前のわかる星(惑星でもOK)をまず最初に視野中心にに導いて確認キーを押した後、コントローラーが自動的にアライメント星を1〜2個選択して、その星の近くまで移動します。その星を視野の中心に入れて確認キーを押すだけで、見えている星空と望遠鏡のコンピュータが一致します。
あとは、コントローラーに内蔵されている約4000個のデータベースから見たい天体を選んで確認キーを押すだけで、その天体を視野に導いてくれます。導入した天体は、もちろんその後も自動的に追尾していきます。
※天体自動導入を使用しない場合は、アライメントや場所・時刻などの設定を行う必要はありません。 |
SynScanコントローラー
表示は日本語化されています
水平・仰角のボタンを押すだけで
雲台をコントロールできます
速度も秒速約0.25'〜4度まで10段階に調節可能
コントローラー内に25個の座標を保存できます |
■ARK-1とSynScanコントローラーの位置記憶機能を使って、昼間の景色を撮影したMP4ムービーはこちら。動作速度や導入精度もわかります。Wifi機能を持ったカメラを使用し、動画の撮影とズーム操作はスマートフォンから・ARK-1の操作はSynScanハンドコントローラーから行っています。
このデモでは5つの場所を記憶させていますが、SynScanコントローラーには25個まで位置を記憶することができ、電源を切っても位置情報は記憶されています。ホームポジションは電源投入時の位置になり、ホームポジションに戻る機能もあります。 |
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●昼間の星が見られる「昼間アライメント」
ARK-1には、太陽や月を基準にする「昼間アライメント」機能を搭載しています。架台を水平にしてコントローラーに観測地の緯度・経度と時刻を入力し、昼間でも見ることができる太陽や月でアライメントをすることで、青空の中に輝く金星などの惑星や一等星などを見つけることができます。もちろん、アライメントに使用した天体や自動導入した天体はそのまま自動追尾できますから、日食の連続撮影にも使用できます。
※昼間アライメントは、アライメント天体が1つだけになるため、架台の水平と観測地の経緯度・時間をなるべく正確に設定することにより可能になります。夜でも、雲が多く基準星が少ない場合や惑星ひとつだけを見たい場合などに、ブライトスターアライメントやツースターアライメントの代わりとして使用することできます。
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■ARK-1と昼間アライメントで太陽でアライメントを行ってから金星を実際に導入するMP4デモムービーはこちら。導入速度もわかります。PV80E55鏡筒にAPS-Cミラーレスカメラを取り付けて撮影しています。 |
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