次の月食は、今年12月21日の宵空で見られる皆既月食になります。次の機会にも是非宇宙に目を向けてくださいね。
●月食はどうしておこるの?
月食のお話をする前に、天文現象で言う「食」についてお話しておきましょう。文字通り、天体が「食べられる」現象のことをいいます。もちろん、誰かが星をパクパク食べてしまうわけではないので、何らかの自然現象が起きるわけです。
有名なところでは、「日食」があります。日食は、地球からの見かけ上太陽の前に月が入り込んでくることによって、太陽が月に直接隠される現象です。太陽と月と地球上での見る場所の位置関係により、太陽全体が隠されるものを皆既日食・見かけ上太陽の中に月がすっぽり収まってしまい、リング状に太陽の光が見える金環日食・太陽の一部だけが月に隠される部分日食の3種類があり、最近日本で見られた現象では、西日本などの一部で今年1月15日に見られました。 一方「月食」は、太陽の光によって照らされている月が、地球の影の中に入ることによって見えなくなる現象です。日食とは違って、直接月を何かの天体が隠しているわけではありません。しかし、ちょっと視点を変えると、月から見たときに、太陽が地球によって遮られている状態、つまり月での日食が起こっていると考えられるわけです。 これらの「食」は、宇宙空間での天体の位置関係が相互に直線上に並ぶことによって、より遠方にある天体が隠されることを差しています。月食の場合は、太陽・地球・月の順に直線に並んだときに起こり、日食の場合は、太陽・月・地球の順に並んだ時に起こることになります。
なぜ、このように天体と天体が一直線上に並び、日食や月食が起こるのでしょうか?。その理由は月の公転が大きく関係します。月は地球のまわりを約一カ月かけて一周しています。それは地球上から見ると、天球上を少しずつ移動しているように見えることになります。ですから、その日・その時間で月の見える場所は少しずつ違っているわけです。 その天球上を移動している月が、ちょうど太陽の反対側を通過するときに月食が起こります。ですから、月食は必ず満月の日に起こります。また、月食の中でも「皆既月食」と呼ばれる現象は、月が地球の影にすっぽりと入ってしまう現象で、反対にすべてを隠しきることができない月食のことを「部分月食」と呼んでいます。
前回日本で見られた月食は今年元旦の1月1日で、約半年ぶりとなります。
2010年6月26日(土)の月食の主な現象の時刻(日本時間)
半影食のはじまり
17時55分
本影食のはじまり
19時16分
食の最大(54.2%)
20時38分
本影食のおわり
22時00分
半影食のおわり
23時21分
●今回の月食について
今回の月食は、日本からは夕方日没ごろに東の空から昇ってきた月が地球の影に隠されはじめ、月食の最後までみることができます。
今回の月食の起こる時間は上の表の通りです。右の画像は東京での月の欠け方のシミュレーション画像です。他の地方でも、時間と欠けかたはおなじように見られますが北海道の北部や中国地方以西では、月食が始まってから月が昇ってきます。上の表の右に各地での月出の時刻を書いてありますので、参考にしてください。
●どこで、どうやって見える?
今回の月食は、月が昇ってすぐに欠けはじめるので、なるべく長く月食を見るためには、東の空が地平線近くまで開けた場所で観測すると良いでしょう。木立の少ない山の上や海岸はもちろん、南東側に大きく開けたマンションのベランダなどからも見ることができるはずです。
また、満月ごろの月は、大口径の望遠鏡で見ると非常にまぶしいため、ムーングラスを使って減光すると、長時間継続して観測することができます。各望遠鏡のオプションとして用意されていますので、この機会に是非お求めください。
双眼鏡や望遠鏡を使って見たときの月食の見え方のシミュレーション
FZ-750GFP等7倍クラスの双眼鏡で見た場合
ポルタA80Mf等、50倍の望遠鏡で見た場合
今回月食が起こる方角は、ちょうど私たちの天の川銀河の中心方向で、周囲には星雲星団が多数見ることができます。今回は、月のすぐ近くに球状星団M28が見えています。 望遠鏡を使えば見つかるはずですが、月が視野の中にあるとまぶしくて目が順応してしまい、暗い星団を見つけることができません。望遠鏡の視野から月がでるように調節して、少し南側を探してみてください。
右画像 : 20:30ごろの月とM28の位置 見る場所と時間によって多少位置関係が変わります。
●現在、各商品(Meade LX200シリーズを除く)は、ご注文確定の当日または翌日に発送しております。月食当日が近づきますとご注文が殺到し、ご希望日にお届けできない場合もございます。ご注文はお早めにお申し込みください。
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