アルフェラッツから北東方向に明るい星をたどっていくと、2つの2等星と1つの3等星でゆるいカーブを描くことができます。アルフェラッツのすぐ東にある3等星がδ星・続く2等星がβ星「ミラク」といいます。さらにそのカーブを伸ばしていった先にある2等星がγ(ガンマ)星の『アルマク』です。 β星のミラクとはアラビア語で動物の「腰」という意味になります。ちょうどアンドロメダの腰の位置に当たる星で、赤く輝く2等星です。この星は、後述する「アンドロメダ大星雲」を見つけるために重要な星です。 さらにそのカーブを伸ばしていった先にある2等星がγ(ガンマ)星の『アルマク』です。アラビア語で「くつ」という意味で、星座絵ではちょうどアンドロメダ姫の右足にあたる星になります。 日本では、このアンドロメダ座のことを、「斗掻き星」と呼んでいました。これは、ペガススの四辺形をお酒や穀物を計るときに使う四角い「桝」に見立てて、その表面をたいらにならすために使う「斗掻き」とよばれる棒に見立ててこう呼んでいたようです。今で言うならば計量スプーンとすりきり棒のようなものと考えれば良いでしょうか。 また、中国ではアンドロメダの腕から腰にかけての3〜4等星を含めた小さな六角形のことを、『奎宿(けいしゅく)』と呼んでいました。「奎」とは豚という意味で、上からみた豚の姿のように見立てていたのでしょう。 中国での星座にあたる「宿」は、夜空の中での月の位置を知るためにできたものです。赤道に近い主な星たちを28の「宿」にわけ、7個づつそれぞれ四つの方角、東(蒼龍<そうりゅう>)、西(白虎<びゃっこ>)、南(朱雀<すざく>)、北(玄武<げんぶ>)ごとにまとめてあります。二十八宿中アンドロメダ座は第十五宿にあたります。 |
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