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C/2022 E3 ZTF彗星 2月11日に火星に見かけ上大接近

 アメリカ カリフォルニア州サンディエゴ近郊にあるパロマ山天文台に設置されている掃天システムZTF(Zwicky Transient Facility)の1.2m F2.4シュミットカメラが3月2日に撮影した写真に、彗星らしい天体が写っていることを検出しました。
 この彗星はC/2022 E3(ZTF)の符号が付けられ、その後の観測から現在約3.7AUの距離にあり、来年1月13日に太陽に約1.1AUまで接近することがわかりました。また、地球の軌道面に対してほぼ直角(約109度)の軌道をもつ逆行彗星であることもわかりました。
 地球からは、太陽に接近した後の来年2月2日に約0.28AUまで近づき、北の空のきりん座付近に見える予想です。現在の明るさから計算すると、5〜6等くらいの明るさになる見込みで、こちらはこれから楽しみな彗星になりそうです。一応その位置の写真を撮影しましたが、今朝の空の条件では残念ながら写りませんでした。これから近づいてくると、手軽に撮影できる対象になりそうです。

(2022年4月25日)


 2017年に発見されたC/2017 K2 (Pan-STARRS)彗星を撮影したついでに、C/2022 E3 (ZTF) 彗星も撮影してみました。こちらはまだ地球から約2.3AU・太陽から約3.0AUと遠いですが、前回4月25日はまだ暗くて撮影できなかったものの、今回は写真に捉えることができました。

 今夜、こと座のM57に見かけ上最接近します。明るさは14等程度とまだまだ暗いですが、来年1月30日には地球から約0.3AUと1/8の距離まで近づきますから、大いに期待できると思います。これから長期にわたって継続して観測できますから、その変化を追い続けるのも面白いかもしれません。

(2022年6月29日)


 2022年6月29日のC/2022 E3 ZTF彗星
Celestron Nexstar Evolution 6-J
+ HyperStar (300mmF2)
マイクロフォーサーズミラーレスデジカメ
30秒露出 長野県野辺山高原

 注目の彗星C/2022 E3 ZTF を撮影しに、昨晩近くの山に行ってきました。現在、夕方の西の空のやや低いところに見えているのですが、11等くらいの明るさでしっかりした尾が写り、アマチュアの望遠鏡でも十分に撮影できる対象になっています。

 今回注目するのはその尾の方角です。通常、彗星の尾は太陽から噴き出す太陽風によって、太陽の反対側に伸びるように見えます。現在彗星はかんむり座の方角に見えているので、太陽はこの写真(経緯台モードで横が水平方向)の左下にあり、尾は右上の方向に伸びるはずです。


 2022年10月29日のC/2022 E3 ZTF彗星
セレストロンCPC1100-J + HyperStar (560mmF2)
マイクロフォーサーズミラーレスデジカメ
30秒露出 埼玉県堂平山
 しかし、この写真では白い尾が左上の方向に向かって伸びているように見えます。これは、この彗星から出ている物質が比較的重いものが多く、太陽の重力によってまがって見えていると考えられます。
 このような彗星を「ダストリッチ」な彗星などと呼びますが、ダストリッチな彗星は、太陽に近づくと明るく見える傾向があります。まだこの彗星は地球から約2.17AU・太陽から約1.62AUの距離にあります。来年1月12日には太陽から約1.11AUまで近づき、そのあと2月1日には地球に約0.28AUまで近づき、北極星付近を移動していく様子が見られます。これから期待できる彗星ではないでしょうか?。

(2022年10月30日)

 前回の写真から2か月たち、だいぶ太陽に接近してきた彗星を、今朝近くの山で撮影してきました。現在、明け方の東の空に見えていて、8等くらいの明るさでアマチュアの望遠鏡でも見える対象になっています。

 彗星は、このあと来年1月12日に太陽に最も接近し、その後2月1日に地球に最接近します。これからさらに明るくなってくると、双眼鏡や肉眼でも見えるようになるかもしれません。引き続き注目していきたい天体です。

(2022年12月29日)


 2022年12月29日のC/2022 E3 ZTF彗星
セレストロンCPC1100-J + HyperStar (560mmF2)
マイクロフォーサーズミラーレスデジカメ
30秒露出 埼玉県堂平山


 2023年1月17日のC/2022 E3 ZTF彗星
135mmF2.5レンズ + APS-C一眼レフデジカメ
セレストロン ASTRO Fi 5-J架台に
LプレートXTでカメラを取り付けて自動追尾
30秒露出 埼玉県刈場坂峠
双眼鏡で見た時の像に近いと思います

 2023年1月17日のC/2022 E3 ZTF彗星
セレストロンCPC1100-J + HyperStar (560mmF2)
マイクロフォーサーズミラーレスデジカメ
30秒露出 埼玉県刈場坂峠
 彗星は1月12日に太陽に最も接近し、現在地球から約0.6AUの距離にあります。これから地球に急速に接近し、2月2日に現在の半分以下の約0.28AUまで近づきます。明るさは当初の予想とほぼ同じで、現在は7等星くらいで見えていますので、今月末から来月はじめごろには5〜6等程度で見えそうです
 残念ながら肉眼で尾をたなびかせるほどの明るさにはなりそうもありませんが、これから地球に近づいてくると大きく広がって見えるようになり、双眼鏡での観察の良い対象になりそうです。日本からは北の空高くに見え、とても良い条件で見ることができます。是非お持ちの双眼鏡や望遠鏡で探してみてください。

(2023年1月17日)


 2023年2月1日のC/2022 E3 ZTF彗星
30mmF2.5レンズ + APS-C一眼レフデジカメ
8秒露出 固定撮影 埼玉県川越市

 2023年2月1日のC/2022 E3 ZTF彗星
135mmF2.5レンズ + APS-C一眼レフデジカメ
セレストロン ASTRO Fi 5-J架台に
LプレートXTでカメラを取り付けて自動追尾
15秒露出 埼玉県川越市
双眼鏡で見た時の像に近いと思います
 彗星と地球との最接近となる今朝未明、事務所近くの河川敷にカメラと双眼鏡だけを持ってでかけてみました。市街地の中でも、双眼鏡や望遠鏡で彗星を見つけることはでき、現在は5等星くらいで見えているようです。是非お持ちの双眼鏡や望遠鏡で探してみてください。但し、長い尾をたなびかせるように見ることはできません。
 空の暗い場所で連続撮影した写真を合成すると、大きく広がったダストの尾と、細く長く伸びたイオンの尾を写し出すことができます。

 彗星は、これから地球からゆっくりと離れていき、明るさも暗くなっていきます。まだ彗星を見つけていない方は、なるべく早めに探してみてください。

(2023年2月1日)

◆最新の情報は当社Facebookページで随時更新しています。

●2月9日〜2月23日の午後7時ごろの南の空


カラー版



プリントアウト用


 このファインディングチャートは東京での午後7時ごろの南の空高くを見上げた図です。大阪では約20分後・福岡では約40分後がほぼ同じ空になります。チャートには4等星までの星を載せています。日付のある水色の●がC/2022 E3 ZTF彗星の位置を示します。

 C/2022 E3 ZTF彗星は、ぎょしゃ座からオリオン座へと南に移動していきます。上の図を参考に、ぎょしゃ座・おうし座・オリオン座などの星の位置から見当をつけて探してみてください。特に2月11日には火星に見かけ上大接近します。このとき、火星は約0.97AU・彗星は約0.43AUの距離にあり、火星と地球の間を通過していく様子を見ていることになります。彗星はこの時期宵の空で最も高い位置に来ます。月の影響もなくなるので、彗星を見つけるには適していますが、地球からだんだんと離れて行ってしまうため、なるべく早い時期に見るようにしてください。。

 彗星を見つけるときは、下に掲載した当社オリジナル双眼鏡など、なるべく視野の広く(倍率の低く)口径の大きな双眼鏡や、2インチ広視界アイピース焦点距離の長いアイピースを使って倍率を低くした望遠鏡で探してください。望遠鏡の場合は、天体自動導入装置があると大変便利です。

 天体自動導入望遠鏡をお持ちの方は、右の座標を入力すると自動導入ができます。

●Celestron NexStar+(日本語版)の場合
Menuキー(7キー)を押して、「マニュアルにて赤経 赤緯を設定・移動」を選択して座標を入力し、Enterキーを押して自動導入します。

Celestron SkyPortal appの場合
左下の「探索」から「最も明るい彗星」→C/2022 E3(ZTF)を選び「導入」をタップすると自動導入します。

●Sky-Watcher / Sky Explorer SE-GT SynScan(日本語版)の場合
カタログの選択モードでユーザーキー(9キー)を押し、「座標の入力」を選択→「1)RA-Dec」で1キーを押して座標入力→任意の番号に保存してから、その番号のデータを「座標の取得」で呼び出し、確認キーを押して自動導入します。

●SynScan appの場合
「ユーザーオブジェクト」→「天体」を選び、「現在の対象」の代わりに適当な名前(C/2022 E3など)と座標を入力してから「+」を押してオブジェクトを登録し、上の「導入」をタップすると自動導入します。

●Meade AutoStarおよびAutoStar IIの場合
Object→User Object→addで座標を入力してデータを追加してから、その追加したデータを「Select」すると自動導入します。

●Meade AutoStar III(LSシリーズ)の場合
Objectモード(天体の選択モード)でコントローラの一番下にある「MODE」キーを押して現在の座標を表示してから「GOTO」キーを押し、目標の座標を入力してから「ENTER」キーを押すと、目標の座標を自動導入します。

C/2022 E3
ZTF彗星
の座標
(日本時間19時00分)

日付 赤経(R.A.) 赤緯(Dec.)
2/9 04h52m.3 +31゜27'
2/10 04h49m.5 +28゜00'
2/11 04h47m.3 +24゜57'
2/12 04h45m.5 +22゜13'
2/13 04h44m.0 +19゜47'
2/14 04h42m.7 +17゜37'
2/15 04h41m.7 +15゜39'
2/16 04h40m.9 +13゜54'
2/17 04h40m.2 +12゜19'
2/18 04h39m.6 +10゜53'
2/19 04h39m.1 +09゜35'
2/20 04h38m.8 +08゜23'
2/21 04h38m.5 +07゜18'
2/22 04h38m.3 +06゜18'
2/23 04h38m.2 +05゜23'

C/2022 E3 ZTF彗星 軌道要素

近日点通過 = 2023/01/12.78377(TT)
近日点距離 = 1.1122246 AU
近日点引数 = 145.81620
昇交点黄経 = 302.55517 (2000.0)
軌道傾斜角 = 109.16796
離心率 = 1.0003277
(Ephemeris from M.P.E.C. 2023-A50)

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