2012年6月6日に見られた金星の太陽面通過の情報は、こちらのページをご参照ください。 |
◆日食当日の様子 CORONADO P.S.T. + 1/2インチCCDカメラによるHα線画像 |
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6:18 食の前 | 619 食のはじまり |
6:29
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6:39 | 6:49 | 6:59 |
※この間カメラとパソコンの転送不良のため画像なし)
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7:09 | 7:19 | |
7:32 金環食のはじまり | 7:33 | 7:34 |
7:35 | 7:36 | 7:37 |
7:38 金環食の終わり | 7:39 | 7:49 |
7:59 | 8:09 | 8:19 |
8:29 | 8:42 | 8:51 |
9:02 | 9:04 食のおわり | |
当日のHα線による表面 | 第2接蝕〜第3接蝕(金環食)の連続静止画(27MB) | |
●周辺の様子
市内の保育園主催の親子日食観察会に協力する形で参加しました。公園内の林では、木漏れ日もしっかりわっかになりました。 |
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次回見られる日食は、今年11月14日にオーストラリア北部(ケアンズ等)で見られる皆既日食になり、日本で見られるものは2016年3月9日の部分日食・日本で見られる金環日食は今回の日食の1サロス周期後になる2030年6月1日に北海道で見ることができます。そのときにも、また多くの方に空を見上げていただきたいと思っています。
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日本では2011年6月2日以来1年半ぶりとなる日食が、2012年5月21日の朝に起こります。 今回の日食は、日本全国を含む東アジアから太平洋を経て北アメリカ大陸の一部までの広い範囲で見ることができ、日本国内の東京・名古屋・大阪・高知・鹿児島の他、香港や台北・ラスベガス近郊やグランドキャニオンなど、多くの地域で金環日食となります。 日本で見られた金環日食としては、1987年9月23日に沖縄で見られたものから25年ぶり・本州で見られたものとしては1883年10月31日に東北地方を中心に見られたものから、実に129年ぶりの金環日食となります。 日本では、金環日食とならない地域でも、最小でも約80%の太陽が隠される部分日食として見ることができます。 |
●日食はどうしておこるの? 日食のお話をする前に、天文現象で言う「食」についてお話しておきましょう。文字通り、天体が「食べられる」現象のことをいいます。もちろん、誰かが星をパクパク食べてしまうわけではないので、何らかの自然現象が起きるわけです。 有名なところでは、「日食」と「月食」があります。日食は、地球からの見かけ上太陽の前に月が入り込んでくることによって、太陽が月に直接隠される現象です。太陽と月と地球上での見る場所の位置関係により、太陽全体が隠されるものを皆既日食・見かけ上太陽の中に月がすっぽり収まってしまい、リング状に太陽の光が見える金環日食・太陽の一部だけが月に隠される部分日食の3種類があり、最近日本で見られた日食は、2011年6月2日にありました。 なぜ、このように天体と天体が一直線上に並び、日食や月食が起こるのでしょうか?。その理由は月の公転が大きく関係します。月は地球のまわりを約一カ月かけて一周しています。それは地球上から見ると、天球上を少しずつ移動しているように見えることになります。ですから、その日・その時間で月の見える場所は少しずつ違っているわけです。 |
●今回の日食について 今回の日食は、2012年5月21日の朝、太陽が東の空に昇った6時30分ごろから起こります。日食は、地球のまわりをまわる月と太陽との位置関係によって起こるため、見る場所によって時刻も見え方もかわります。右の図は、日本列島で金環食が起こる地域(金環食帯)と、各地で最も大きく欠ける(月が太陽を隠す)ときの見え方を示しています。 各地で日食が起こる時刻は下の表の通りです。大まかに、西に行くほど早く隠されはじめ、隠され終わるのも早くなります。隠される部分の大きさ(食分)は、金環食帯に近いほど大きくなります。日本(人が居住している地域)で欠ける部分が一番少ないのは、北海道の礼文島(79.2%)です。また、西に行くほど日の出の時刻も遅くなるため、本州では比較的空の高いところで日食が起こりますが、沖縄地方では太陽が昇ってすぐに日食がはじまります。
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2012年5月21日の日本各地での日食の様子
同じ時刻での各地の欠けかたのシミュレーション
月の影が日本列島を通過する様子も同じ時刻でシミュレーションしています
太陽と月の位置の関係で、日本国内でも場所によって見え方が異なります
(Java Scriptの関係で上の画像が見られない方はこちらをクリックしてください)
●どこで、どうやって見える? 今回の日食は、日本全国で食分(太陽の前に月が入り込んでくる部分=欠ける部分の大きさ)が最小でも80%と十分にあるため、その変化は肉眼でも十分確認できます。但し、沖縄や九州では、太陽が昇ってから日食が始まるまでの時間があまりないため、なるべく東の空が地平線近くまで開けている場所で見たほうが、長い時間日食を見ることができることになります。 東側に山がある場所や、街中などでマンションやビルが多いところでは、日食が始まる時間にはまだ太陽が山や建物に遮られて見えないところもあるかもしれません。上の表の時刻を参考に、その時間に太陽がどの位置に見えるのか、1週間くらい前〜前日までの間に確認しておくと良いでしょう。
今回の日食は、金環日食になる最も大きく欠ける地域では、太陽の光球面の88.4%が月に隠されますが、逆に言うと11.6%の光はそのまま見えていることになり、100%隠されてしまう皆既日食の時のように空が夕暮れのように暗くなってしまうことはありません。また、明るさは非常にゆっくりと変化していくので、空全体には少し暗くなったように感じるかもしれませんが、人間の眼は明るさに順応してしまうため、目では地上の景色の明るさの変化はわからないかもしれません。また、もし快晴だったとすれば、食の最大の前後で肌に直接感じる太陽からの熱が少なくなって、異変に気づくかもしれませんが、雲がでている時であれば、太陽が雲に隠れたのかな?と思う程度の変化です。
●日食を安全に楽しむには・・・ 太陽は、光の速さで8分の距離にあるとはいえ、原子力発電所の数億倍の規模のエネルギーを発している巨大な核融合炉でもあります。太陽からは様々なエネルギーが私たちの地球に降り注いでいますが、その中には私たち人間に有害な放射線も含まれています。ですから、肉眼でそのまま見ることは大変危険です。まして望遠鏡を使って直接のぞくのはもってのほかです。肉眼で直接太陽を見ることは、失明の危険もありますので絶対にしないでください。
もちろん、望遠鏡にカメラやデジカメ・ビデオカメラなどを取りつけて撮影することもできます。月や惑星を撮影するときに使用しているカメラアダプタ等がそのまま使用できますから、この機会に是非チャレンジしてみてはいかがでしょう。 当社オンラインショッピングでは、日食を安全に楽しんでいただける太陽観測用のフィルター等を用意しています。このページで紹介しているフィルターは全て日食の観測にそのままご使用いただけます。この機会に是非お求めください。 ●商品は十分在庫をご用意しておりますが、現象の日時が近づくと、注文が殺到し品切れになることもあります。ご注文はお早めにお願い致します。 このように、安全なフィルターなどを取りつけて太陽観測を行うことは、決してむずかしいことではありません。是非この機会に太陽観測にチャレンジしてみてはいかがでしょう。使用方法に十分注意して安全に日食観測をお楽しみください。
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