●今回はどう見えるの?
今回の金星の日面通過は、6月8日の午後2時過ぎ、太陽が少し西に傾いたころから起こります。金星の日面通過は日食に比べてずっと遠いところで起こっている現象ですので、日食のように地球上の場所による見えかたの差はほとんどありません。今回の日面通過の時間は下の表の通りです。
また、今回は比較的太陽の中心に近いところに入る現象のため、太陽面を通過している時間も長く、日本では日面通過の途中で日没となってしまいます。ですから、観測場所はなるべく西の空の開けた場所を選ぶとよいでしょう。
日没の時刻はこの時期は東京など関東地方が最も早く、西に行くほど遅くまで日面通過の様子をみることができます。
金星の日面通過では、太陽面にある黒点や白班など、太陽の模様の中を金星がゆっくりと動いていく様子を観察することができます。一見、太陽面を通過している金星は黒点と見間違えてしまいますが、良く見てみると輪郭がはっきりした「丸」として見えるため、黒点とは明らかに違うことがわかります。
左の図はその様子をシミュレーションしたものです。金星の直径は12100kmと地球とほぼ同じ大きさですから、太陽がいかに大きな天体であるかがわかります。是非実際に目でみて確かめてみてください。
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