古代文明発祥の地メソポタミアの人達は、夜な夜な羊の番をしながら、夜空にきらめく星たちにいろいろな思いを馳せていました。それが代々語り継がれながら、ギリシャやローマに伝わり、神話のなかの神々や人物・動物たちが星座として夜空に上げられ、そして現在の星座たちを作り上げてきました。
現在、北半球・南半球のすべての空で見ることができる星座の数は88個。その中には、皆さんの誕生星座として知られている黄道十二星座はもちろん、冬の星座のオリオン座・おおいぬ座・こいぬ座、春の星座のおおぐま座・うしかい座、夏の星座のはくちょう座・わし座・こと座、秋の星座のカシオペヤ座・アンドロメダ座などの有名な星座も含まれています。他にも小さな星座の中には、いるか座やこぎつね座・からす座・うさぎ座・はと座など、いろいろな動物の星座もあります。また、日本からは見えない南半球の星座には、カメレオン座やはえ座などのめずらしい星座もあります。
そんな夜空に輝く星たちを丸いボールに描いたものが「天球儀」です。天球儀には、実際に夜空に輝くのと同じように星を描き、星座として線で結んだり、太陽が星座の中を一年かけて動いていく通り道を球という形にして、私たちにわかりやすく見せてくれる道具のひとつです。
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