白くてすらっと長い鏡筒と大口径のレンズ。「天体望遠鏡」と言われて思い浮かべるのはこの姿ではないでしょうか。しかし、安価で大口径が得られる反射望遠鏡が多く出回るようになり、このクラスの屈折望遠鏡は高いというイメージから、ほとんど市場には出回らなくなってしまいました。

　しかし、月や惑星などの高倍率観測において、気温などの影響による像の安定性の高さや、気流の影響を受けにくい構造を持つ屈折望遠鏡は、口径以上に高いパフォーマンスを示します。特にF(口径比＝焦点距離÷口径)の長い屈折望遠鏡は、実にシャープな像を結びます。

　今回企画商品として登場したこの127mm F9.4アクロマート屈折鏡筒は、最も天体望遠鏡らしい白くて長い鏡筒に、しっかりした接眼部と、なにより大口径ながら安価でシャープな像のアクロマートレンズを取りつけて、極限までコストダウンをした破格のハイコストパフォーマンス大口径屈折望遠鏡に仕上がっています。

デジカメで撮影した2月14日の木星 この写真よりもっと良く見えます！。 惑星のデジカメ撮影は難しいですね・・・。

対物レンズは、口径127mm　焦点距離1200mm (F9.4)のフラウンホーフェルタイプアクロマートレンズです。コストダウンのため、反射防止コーティングはモノコートとなっていますが、今のコーティングは昔のものに比べて十分な機能を果たしています。ED・SDやフローライトといった低分散レンズに比べると青い色収差は目立ちますが、ピントが出る位置でのシャープさはとてもアクロマートとは思えないほどシャープです。 　現在発売されている屈折望遠鏡は、ほとんどが口径比の明るい望遠鏡で、非常に色収差が目立つ設計になっているため、良く見えないというイメージがついてしまっていますが、このF9.4という口径比と127mmの大口径では、5mmのアイピースを使用した240倍でも十分な明るさがあり、木星の縞の中の模様まで見ることができます。

　接眼部はドロチューブ径60mmと十分な太さと強度をもっており、廉価な輸入望遠鏡にありがちな金属部分の仕上げの荒さがなく、とてもスムーズな動きです。２インチサイズのアイピースも取付可能で、スリーブ取付部はすべて２点止めネジが標準付属。特に重量の重くなる２インチアダプタ接続部はテーパー加工してあり、接眼部を回転させるためにネジを緩めても、重いアイピースが脱落するようなこともありません。

　架台への取付は、鏡筒バンドとアリミゾプレートが標準で付属。ビクセンのＧＰ・ＧＰ−Ｄ赤道儀のアリガタ台座にそのまま取付可能です。また、タカハシ製赤道儀の取付ネジ穴(穴径8mm 間隔35mm)がアリミゾプレートに加工済みですので、他社の架台にも取りつけ可能です。重量も5.7kgとこのクラスとしては軽量で、小型の赤道儀でも問題なく搭載できます。

　反射望遠鏡付の赤道儀をすでにお持ちの方で、屈折の像をまだご覧になったことがない方や、80mmクラスのアクロマート鏡筒付の赤道儀をお使いの方のアップグレード用として最適です！。是非この機会にお求めください。

　日本国内の光学製品メーカーとして歴史のあるミザールが製造し厳しい製品検査を受けた製品で、メーカー１年保証がつきますので、末長く安心して御使いいただけます。