このページで紹介している百武彗星(C/1996B2)の発見者 百武 裕司さんが、4月10日午後7時47分 大動脈瘤(りゅう)破裂 のため、鹿児島県国分市の病院でお亡くなりになりました。まだ51歳という若さです・・・。日本のアマチュア天文家としてまだまだ活躍して欲しかったのに。実に残念です。御冥福をお祈りいたします。

 昨年12月に新彗星を発見した鹿児島県の百武雄二さんが、1/30にてんびん座に新彗星を発見しました。報告を受けた中野主一氏の連絡により翌31日に同定観測され、仮符号C/1996B2となりました。

4/14宵の百武彗星(ビクセンR200SS 15分露出)
1996/04/07 PM8:00-15min
PENTAX LX + ビクセンR200SS 800mm F4
フィルム:フジカラーG800ACE
タカハシ EM-200 + Pyxisにて二軸自動ガイド
撮影地:福島県天栄村






4/14宵の百武彗星(85mmF2/2.4 10分露出)
1996/04/07 PM7:50-10min
PENTAX MX + SMC PENTAX-M 85mmF2 絞りF2.4
フィルム:フジカラーG800ACE
タカハシ EM-200にて自動ガイド
撮影地:福島県天栄村

(左上の赤いカブリのようなぶぶんは「カリフォルニア星雲」です)




4/9宵の百武彗星(ビクセンR200SS 15分露出)
1996/04/07 PM8:20-15min
PENTAX MX + ビクセンR200SS 800mm F4
フィルム:コニカカラーGX3200
タカハシ EM-200 + Pyxisにて二軸自動ガイド
撮影地:長野県南牧村野辺山高原







4/9宵 八ヶ岳に沈む金星と百武彗星(35mmF2.8/4 10分露出)
1996/04/07 PM9:40-10min
PENTAX MX + SMC PENTAX-M 35mmF2.8 絞りF4
フィルム:コニカカラーGX3200
タカハシ EM-200 にて自動ガイド
撮影地:長野県南牧村野辺山高原

4/6宵の百武彗星(200mmF4 15分露出)
1996/04/07 PM8:00-15min
PENTAX MX + SMC PENTAX-M 200mm F4 絞り開放
フィルム:コニカカラーGX3200
タカハシ EM-200 にて自動ガイド
撮影地:福島県天栄村







4/6宵の百武彗星(50mmF1.2/2 10分露出)
1996/04/07 PM7:20-10min
PENTAX LX + SMC PENTAX 50mm F1.2 絞りF2
フィルム:フジカラーG800ACE
タカハシ EM-200 にて自動ガイド
撮影地:福島県天栄村







4/3宵の百武彗星(ST-6+200mmF4 3色合成)
1996/04/03 about PM10:00 R=1min G=2min B=1min
SBIG ST-6 + SMC PENTAX-M 200mm F4 絞りF5.6
光映舎製カメラレンズアダプター+3色合成フィルター
3色別に撮影後Photoshopにて3色合成
ビクセン SP-DX にて自動ガイド
撮影地:埼玉県蓮田市

3/29朝の百武彗星(50mmF1.2/2 5分露出)
1996/03/29 AM2:40-10min
PENTAX LX + SMC PENTAX 50mm F1.2 絞りF2
フィルム:フジカラーG800ACE
タカハシ EM-200 にて自動ガイド
撮影地:栃木県那須町







3/27朝の百武彗星(200mmF4 10分露出)
1996/03/27 AM3:00-5min
PENTAX MX + SMC PENTAX-M 200mm F4 開放
フィルム:フジカラーG800ACE
タカハシ EM-200 にて自動ガイド
撮影地:栃木県那須町

3/27朝の百武彗星(35mmF2.8/3.4 5分露出)
1996/03/27 AM4:40-5min
PENTAX MX + SMC PENTAX-M 35mm F2.8 絞りF3.4
フィルム:フジカラーG800ACE
タカハシ EM-200 にて自動ガイド
撮影地:栃木県那須町

3/24朝の百武彗星(300mmF4 10分露出)
1996/03/24 AM3:20-10min
PENTAX LX + SMC PENTAX-A 300mm F4 開放
フィルム:フジカラーG800
タカハシ EM-200 にて自動ガイド
撮影地:栃木県矢板市

3/24朝の百武彗星(対角魚眼16mmF4 5分露出)
1996/03/24 AM4:40-5min
PENTAX LX + SMC PENTAX FISH-EYE 16mm F4 開放
フィルム:フジカラーG800
タカハシ EM-200 にて自動ガイド
撮影地:栃木県矢板市







 夜半頃帰ってきたときは完全に曇っていて、「今日はお休みだな」と思って仕事を片付けていたのですが、AM4時ごろ外を見てみたら、きれいに晴れているではありませんか。薄雲はかかっていましたが、スピカとアルクトゥルスは解りました。そして・・・見えます。ここ蓮田の市街地の中でも、肉眼ではっきりと彗星の姿を確認することができるようになりました!。
 もう800mmで狙う対象ではないと考えて、今回は85mmカメラレンズで尾の撮影に挑戦しました。ご覧のように、画面の端までうっすらと尾が伸びているのを確認できますね。まだピントが今一つなのと、南の方(視野の上の方)の光害カブリを除去する方法を考えなくては・・・。今晩は銀塩写真撮るために遠征するかもしれません。

 日時 :1996年3月21日 午前4時48分41秒(JST)
 光学系:SMC PENTAX M 85mm F2 絞り F4
 架台 :タカハシEM-200赤道儀+ノブオ電子天体自動導入コントローラーPyxis
 カメラ:SBIG ST-6 露出60秒 光映舎製カメラアダプター使用
 撮影地:埼玉県蓮田市


 風もなく追尾精度も上々なので、今回は3分露出をかけてみました。周辺に写っている恒星は16等より暗い星まで入っています。彗星の方は、ご覧のとおりかなり広がった美しい尾が見えてきましたね。
 日時 :1996年3月14日 午前1時52分22秒(JST)
 光学系:ビクセンR200SS 20cm反射 焦点距離800mm F4
 架台 :タカハシEM-200赤道儀+ノブオ電子天体自動導入コントローラーPyxis
 カメラ:SBIG ST-6 露出180秒 光映舎製カメラアダプター使用
 撮影地:埼玉県蓮田市


 月明の中での撮影で、まだ時間的にも早いので視野の中の迷光が顕著で、尾を写し出すことができませんでした。明るさは順調に増しているようですね。
 日時 :1996年2月28日 午前2時16分58秒(JST)
 光学系:ビクセンR200SS 20cm反射 焦点距離800mm F4
 架台 :タカハシEM-200赤道儀+ノブオ電子天体自動導入コントローラーPyxis
 カメラ:SBIG ST-6 露出60秒 光映舎製カメラアダプター使用
 撮影地:埼玉県蓮田市


 だいぶ尾がはっきりしてきましたね。この明るさでいくと、すっごい彗星になるかも知れませんね!。今回はEM-200で撮影しました。精度が高いので自動導入時の位置修正もほとんど必要無く、露出時間も2倍に延長できました。
 日時 :1996年2月28日 午前3時48分20秒(JST)
 光学系:ビクセンR200SS 20cm反射 焦点距離800mm F4
 架台 :タカハシEM-200赤道儀+ノブオ電子天体自動導入コントローラーPyxis
 カメラ:SBIG ST-6 露出120秒 光映舎製カメラアダプター使用
 撮影地:埼玉県蓮田市


 先日の雪からなかなか晴天に恵まれず、昨日久しぶりに晴れたものの風が強くて観測できず、ようやく今日捕らえることができました。順調に明るくなっていますね。私の予想光度よりは若干明るめのようです。はっきりした尾も確認できるようになり、これからが楽しみですね。

 日時 :1996年2月23日 午前2時59分59秒(JST)
 光学系:ビクセンR200SS 20cm反射 焦点距離800mm F4
 架台 :ビクセンSP-DX赤道儀+ノブオ電子天体自動導入コントローラーPyxis
 カメラ:SBIG ST-6 露出60秒 光映舎製カメラアダプター使用
 撮影地:埼玉県蓮田市


 2/12早朝、月明の中で撮影した百武彗星(C/1996B2)です。すでにかなり彗星らしい姿をしていますね。月明の影響で迷光が入ってしまい、フラットフィールドでも処理しにくい状態なので、ダークフレームを引いただけの画像です。これからが楽しみですね。

 日時 :1996年2月12日 午前4時07分46秒(JST)
 光学系:ビクセンR200SS 20cm反射 焦点距離800mm F4
 架台 :ビクセンSP-DX赤道儀+ノブオ電子天体自動導入コントローラーPyxis
 カメラ:SBIG ST-6 露出60秒 光映舎製カメラアダプター使用
 撮影地:静岡県戸田村達磨山


 百武彗星(C/1996B2)の3−4月の改良軌道による位置予報です。(3/19版)

近日点通過 = 1996/05/01.3970(TT)
離心率   = 0.999649
近日点距離 = 0.230032 AU
近日点引数 = 130.2110
昇交点黄経 = 188.0465 (2000.0)
軌道傾斜角 = 124.9084

周期    = 約16763年

時刻/ 0h ET 赤経 (2000.0) 赤緯  Δ   r  光度
1996 Mar. 20 14 53.47  +0 21.8 0.203 1.151  3.1
     21 14 52.36  +5 5.0 0.175 1.131  2.7
     22 14 50.71 +12 29.7 0.149 1.110  2.3
     23 14 48.15 +22 43.4 0.127 1.090  1.9
     24 14 43.84 +36 35.5 0.110 1.069  1.5
     25 14 35.32 +53 52.8 0.102 1.048  1.3
     26 14 11.59 +72 5.0 0.104 1.027  1.2
     27 10 29.64 +86 15.9 0.116 1.006  1.4
     28  4 3.39 +78 39.0 0.135 0.985  1.6
     29  3 31.70 +69 53.8 0.159 0.963  1.8
     30  3 21.49 +63 24.9 0.185 0.941  2.1
     31  3 16.41 +58 34.3 0.214 0.919  2.3
   Apr. 1  3 13.31 +54 51.5 0.243 0.897  2.5
      2  3 11.16 +51 56.3 0.273 0.875  2.6
      3  3 9.54 +49 35.2 0.304 0.853  2.7
      4  3 8.23 +47 39.0 0.335 0.830  2.8
      5  3 7.10 +46 1.5 0.366 0.807  2.9
      6  3 6.08 +44 38.2 0.398 0.784  2.9
      7  3 5.14 +43 25.8 0.430 0.761  3.0
      8  3 4.22 +42 22.0 0.462 0.738  3.0
      9  3 3.32 +41 24.9 0.494 0.714  3.0
     10  3 2.42 +40 33.1 0.526 0.690  3.0
     11  3 1.49 +39 45.5 0.558 0.666  3.0
     12  3 0.53 +39 1.2 0.591 0.642  2.9
     13  2 59.53 +38 19.5 0.623 0.618  2.9
     14  2 58.48 +37 39.6 0.656 0.593  2.8
     15  2 57.38 +37 1.1 0.688 0.568  2.7
     16  2 56.21 +36 23.4 0.721 0.544  2.6
     17  2 54.96 +35 46.0 0.754 0.518  2.5
     18  2 53.63 +35 8.5 0.787 0.493  2.4
     19  2 52.21 +34 30.5 0.820 0.468  2.3
     20  2 50.70 +33 51.3 0.853 0.442  2.1
     21  2 49.09 +33 10.6 0.886 0.417  1.9
     22  2 47.36 +32 27.8 0.920 0.392  1.8
     23  2 45.51 +31 42.3 0.953 0.367  1.5
     24  2 43.55 +30 53.3 0.986 0.343  1.3
     25  2 41.47 +30 0.2 1.018 0.320  1.1
     26  2 39.27 +29 2.0 1.050 0.298  0.8
     27  2 36.97 +27 57.8 1.082 0.277  0.6
     28  2 34.60 +26 46.9 1.112 0.260  0.4
     29  2 32.22 +25 28.5 1.140 0.245  0.2
     30  2 29.90 +24 2.6 1.165 0.235  0.1
   May  1  2 27.73 +22 29.6 1.188 0.230  0.0

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